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ブルフェン錠(イブプロフェン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 小村 稜
2021年07月30日
解熱鎮痛作用を持つイブプロフェンが含まれている医薬品は医療用と市販薬のいずれも存在することはご存知でしたか?今回はイブプロフェンを含む医療用医薬品であるブルフェン錠の効果・用法・用量、副作用などを解説し、市販薬との違いも紹介していきます。

ブルフェン錠(イブプロフェン)とは

ブルフェン錠は抗炎症・鎮痛・解熱剤として発熱や痛みに対して広く使われる医薬品であり、日本での販売開始は1978年と長く使われている医薬品のひとつです。医療用医薬品であるブルフェン錠は、発熱時や関節リウマチ・抜歯後の痛みなど様々な状況で使うことができます。

ブルフェン錠(イブプロフェン)の成分について

ブルフェン錠の有効成分として含まれているイブプロフェンはNSAIDsに分類される医薬品成分です。

NSAIDsとは

NSAIDsという単語を目にする機会は多いと思いますが、ここで簡単にNSAIDsについて解説します。
そもそもNSAIDsとは非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs)の略です。その名の通りステロイドではない抗炎症作用を有する医薬品成分を指しますが、
特にプロスタグランジンの生合成を阻害する作用を持つ成分が該当します。NSAIDsに分類される医薬品成分はイブプロフェンだけでなく、アスピリン・ロキソプロフェン・ジクロフェナク・セレコキシブなどがあります。
NSAIDsの服用によって生じやすい副作用として消化管障害が挙げられますが、NSAIDsと消化管障害の関係は後ほど解説します。

ブルフェン錠(イブプロフェン)はどんな症状に効果がある?

ブルフェン錠は大きく3つの症状に効果があります。

1. 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑(結節性紅斑、多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)

2. 手術並びに外傷後の消炎・鎮痛

3. 急性上気道炎の解熱・鎮痛

ブルフェン錠(イブプロフェン)の用法・用量は?

ブルフェン錠は目的によって用法・用量が異なります。
先ほど紹介した1,2のように消炎・鎮痛を目的とする場合は以下のように服用します。
 成人:イブプロフェンとして1日量600 mg
 小児:5~7歳・・・1日量200~300 mg
    8~10歳・・・1日量300~400 mg
    11~15歳・・・1日量400~600 mg
いずれの場合でも、空腹時の服用は避けて1日量を3回に分けて服用します。
また、急性上気道炎の解熱・鎮痛を目的とする場合は以下のように服用します。
・1回量:200 mg
・服用回数:1日2回まで
・最大服用量:1日600 mgまで
先ほどと同様に空腹時の服用は避けて服用します。

ブルフェン錠(イブプロフェン)の副作用

ブルフェン錠の副作用は食欲不振、下痢、発疹、消化性潰瘍、肝障害、腎障害、喘息発作などが報告されています。

NSAIDsと消化管障害

先ほども触れましたが、NSAIDsを服用したときに起こりやすいと考えられている副作用が消化管障害です。これは、血液中に入ったNSAIDsがシクロオキシゲナーゼ(COX:cyclooxygenase)と呼ばれるタンパク質の働きを阻害することによって起こります。
COXの中でも主にCOX-1の働きによって消化管粘膜を保護する成分が産生されていますが、NSAIDsがCOX-1を阻害してしまうと消化管の保護が十分ではなくなってダメージを受けやすい状態となります。
一方で、NSAIDsがCOX-1などを阻害することによって解熱作用などを示すため、少しでも消化管へのダメージを減らすために食事を摂った後にNSAIDs服用することが勧められています。
また、NSAIDsが標的とするCOXはCOX-1以外にCOX-2もあり、NSAIDsはCOX-1とCOX-2を非特異的に阻害して作用を示すものとCOX-2選択的阻害により作用を示す2つのタイプに分類できます。
両者の最も大きな違いはNSAIDs服用により起こりやすいとされている副作用である消化管障害の起こりやすさで、COX-2を選択的に阻害するタイプのNSAIDsの方が消化管障害を引き起こしにくいと考えられています。
ちなみに、先ほど挙げたNSAIDsの例では、セレコキシブのみがCOX-2を選択的に阻害するタイプで残りのNSAIDsは非特異的に阻害します。

ブルフェン錠(イブプロフェン)に関する注意点

ブルフェン錠を服用するときに注意すべき点を紹介します。

あくまで対症療法

ブルフェン錠に限らず、NSAIDsの服用は症状や疾患の原因を取り除くための治療方法ではなく、痛みなどを一時的に和らげるための対症療法です。したがって、何かの疾患が原因で発熱や痛みがある場合は、別の治療を受ける必要があります。医師の指示なしで長期間NSAIDsを服用することは避けてください。

他の消炎鎮痛剤との併用は避ける

基本的にブルフェン錠の有効成分であるイブプロフェンをはじめとするNSAIDsが効果を発揮するメカニズムは同じです。それぞれの消炎鎮痛剤で決められている用法・用量は他の消炎鎮痛剤の併用を考慮していません。消炎鎮痛剤の併用は期待するほどの効果が見込めないばかりか思わぬ副作用を招く可能性があるため、ブルフェン錠を服用するときは他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましいでしょう。

妊娠中・授乳中の服用は医師へ相談

妊娠後期の方はブルフェン錠を服用することができません。また、ブルフェン錠の有効成分であるイブプロフェンは血液中から母乳中へ移行することが分かっているため、授乳中は服用を避けるか服用後は一定期間授乳を中止する必要があります。
したがって、妊娠中・授乳中でブルフェン錠を服用したいと考えている方は医師へ相談してください。

ブルフェン錠を服用できない場合がある

先ほど妊娠後期の方はブルフェン錠を服用できないと説明しましたが、他にもブルフェン錠を服用できない場合(禁忌)があります。

・消化性潰瘍のある患者
理由:胃粘膜防御能の低下により、消化性潰瘍を悪化させることがあるため。

・重篤な血液の異常のある患者
理由:副作用として血液障害があらわれることがあるので、血液の異常を更に悪化させるおそれがあるため。

・重篤な肝障害のある患者
理由:副作用として肝障害があらわれることがあるので、肝障害を更に悪化させるおそれがあるため。

・重篤な腎障害のある患者
理由:プロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下等により、腎障害を更に悪化させるおそれがあるため。

・重篤な心機能不全のある患者
理由:プロスタグランジン合成阻害作用による水・ナトリウム貯留傾向があるため、心機能不全が更に悪化するおそれがあるため。

・重篤な高血圧症のある患者
理由:プロスタグランジン合成阻害作用による水・ナトリウム貯留傾向があるため、血圧を更に上昇させるおそれがあるため。

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

・アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者
理由:喘息発作を誘発することがあるため。

・ジドブジンを投与中の患者
理由:血友病患者において出血傾向が増強したとの報告があるため。

ブルフェン錠(イブプロフェン)と同じ成分の市販薬はある?

医療用医薬品であるブルフェン錠と同じ有効成分(イブプロフェン)を含む市販薬は数種類販売されています。同じイブプロフェンを含む医薬品でも医療用と市販薬で効能・効果と用法・用量が異なるため、ここからはイブプロフェンを有効成分とする市販薬について解説していきます。

イブプロフェンを含む市販薬の効能・効果

・月経痛(生理痛)・頭痛・歯痛・咽喉痛・関節痛・筋肉痛・神経痛・腰痛・肩こり痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・耳痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
・悪寒・発熱時の解熱

イブプロフェンを含む市販薬の用法・用量

イブプロフェンを含む市販薬は成人(15歳以上)が1日2回、最大3回まで服用間隔を4時間以上空けて服用できます。ただし、1回に服用するイブプロフェンの量が市販薬の種類によって異なるため、いくつか紹介していきます。

・イブA錠(製造販売元:エスエス製薬株式会社):イブプロフェン150 mg/回
・バファリンプレミアム(製造販売元:ライオン株式会社):イブプロフェン130 mg/回
・リングルアイビーα200(製造販売元:佐藤製薬株式会社):イブプロフェン 200 mg/回

なお、イブA錠やバファリンプレミアムなどは有効成分としてイブプロフェン以外も含まれている配合剤です。

頭が痛いときや熱が出たときには市販の解熱鎮痛剤を服用して対処する方が多いと思います。解熱鎮痛剤の服用はあくまで対症療法であり、長い間市販薬を服用し続けることは避けてください。イブプロフェンを含む医薬品は医師の処方せんをもとに受け取ることができる医療用医薬品もあるため、少しでも不安を感じた場合は医師へ相談しましょう。

参考文献
ブルフェン錠100/ブルフェン錠200/ブルフェン顆粒20%
生理痛・頭痛には、イブA錠 製品情報|エスエス製薬
バファリンプレミアム 製品紹介|ライオン株式会社
リングルアイビーシリーズの製品紹介|佐藤製薬株式会社
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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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