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プロテカジン錠(ラフチジン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 小村 稜
2022年03月22日
2022年03月22日
プロテカジン錠(ラフチジン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
病院やクリニックなどの医療機関でのみ取り扱うことのできるプロテカジン錠(ラフチジン)というお薬をご存じでしょうか。胃潰瘍や十二指腸潰瘍など消化器系の疾患に対して使用されるお薬です。今回はプロテカジン錠(ラフチジン)について成分の特徴や効果、副作用について詳しく解説します。

医療用医薬品であるプロテカジン錠(ラフチジン)のみならず、類似成分が配合された市販薬についても解説していますので最後までご覧ください。

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プロテカジン錠(ラフチジン)とは

プロテカジン錠(ラフチジン)は2000年に大鵬薬品工業株式会社から発売された医療用医薬品です。このお薬は「H2受容体拮抗剤」に分類され、胃潰瘍・十二指腸潰瘍をはじめとした消化器系疾患、ならびに麻酔前投与に使用されます。病院やクリニックなどの医療機関から発行された処方箋をもとに薬局などで受け取ることができる医療用医薬品です。

プロテカジン(ラフチジン)OD錠とは

プロテカジン錠(ラフチジン)には通常の錠剤のほかに、OD錠と呼ばれる剤型があります。OD 錠のODは「Orally Disintegration」の略となっており、日本語では「口腔内崩壊錠」と呼ばれます。口腔内崩壊錠は、舌の上にのせると唾液あるいは少量の水分により数十秒で崩壊するため、一般の方のみならず、錠剤をうまく飲み込めない高齢者や水分摂取制限を受けている方にとっても有用とされています。

プロテカジン錠(ラフチジン)OD錠は普通錠と生物学的に同等であることが確認されており、ご自身の嚥下能力や治療状況によって普通錠かOD錠かを選択することができます。お薬を飲む際に大変だと感じる方は医師に相談してみると良いかもしれません。

プロテカジン錠(ラフチジン)の成分について

プロテカジン錠(ラフチジン)に配合されている有効成分は「ラフチジン」です。ラフチジンは「H2受容体拮抗剤」に分類される成分であり、胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を遮断し、持続的に胃酸分泌を抑制します。

胃酸の分泌を促進する神経伝達物質にはヒスタミン、ガストリン、アセチルコリンなどがあり、それぞれの受容体に結合することで胃酸の分泌を促進します。ラフチジンはヒスタミンが結合するヒスタミンH2受容体をブロックすることでヒスタミンの胃酸分泌促進効果を抑制します。

ヒスタミン受容体をブロックすると聞いて鼻炎や花粉症などに対する抗アレルギー薬を連想する方もいるかもしれません。ヒスタミン受容体にはいくつかの種類があり、アレルギー症状に関係するのは「ヒスタミンH1受容体」です。プロテカジン錠(ラフチジン)は「ヒスタミンH2受容体」をブロックするお薬ですので抗アレルギー作用は有していません。ご注意ください。

プロテカジン錠(ラフチジン)はどんな症状に効果がある?

プロテカジン錠(ラフチジン)の効果および効能は次の通りです。

・胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
・下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
・麻酔前投薬

上記のうち特徴的なものについて詳しく解説します。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

消化性潰瘍は、消化管粘膜の一部に生じるびらんで、粘膜筋板を貫通するものを指します。典型的な症状としてみぞおち付近が焼けるように痛み、しばしば食事によって軽減するのが特徴です。発生する部位によって名称が区別され、胃にできる消化性潰瘍を胃潰瘍、十二指腸にできるものを十二指腸潰瘍と呼びます。

多くの症例がヘリコバクターピロリ感染症または非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)の使用に起因すると言われています。ヘリコバクターピロリ感染症および非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)は、粘膜の正常な防御および修復機構を妨げることにより、胃酸が胃や十二指腸などを刺激してしまいます。プロテカジン錠(ラフチジン)は胃酸の分泌を抑制することで、胃酸から胃や十二指腸を守ります。

麻酔前投与

手術や検査を行う際に、患者さんの痛みやストレスを軽減するため全身麻酔が導入されることがあります。しかしながら、全身麻酔中の合併症の一つとして誤嚥性肺炎が起こることがあります。誤嚥性肺炎は通常入ることのない気管や気管支に異物が侵入し、肺で炎症が起きてしまう疾患です。

全身麻酔中に強酸性である胃液を誤嚥した場合、重篤な肺炎を引き起こすことがあります。そこで、誤嚥性肺炎の予防として強力な胃酸分泌抑制作用を有するプロテカジン錠(ラフチジン)などの「H2受容体拮抗剤」が麻酔前投与に使用されます。

プロテカジン錠(ラフチジン)の用法・用量は?

プロテカジン錠(ラフチジン)の用法・容量は症状によって異なります。

・胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
通常、成人ではラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)服用します。なお、年齢・症状により適宜増減されます。

・下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
通常、成人ではラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)服用します。なお、年齢・症状により適宜増減されます。

・麻酔前投薬
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回服用します。

プロテカジン錠(ラフチジン)の副作用

プロテカジン錠(ラフチジン)を服用中、次の重大な副作用があらわれる場合があるため注意してください。

・ショック。アナフィラキシー
顔面蒼白、血圧低下、全身発赤、呼吸困難等が現れることがあります。

・再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
白血球が減ることによる発熱や咳などの感染症の症状、赤血球が減ることによる体動時の動悸、息切れ、疲れやすさなどの貧血症状、血小板減少による易出血性が現れることがあります。

・皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症
高熱や全身倦怠感を伴う、皮膚や粘膜、眼における広範囲の紅斑、びらん、水疱が現れる場合があります。

・肝機能障害、黄疸
AST、ALT、γ-GTPの上昇等をともなう肝機能障害、黄疸が現れることがあります。

その他
・房室ブロック等の心ブロック
・横紋筋融解症
・間質性腎炎
などが現れる場合があります。

プロテカジン錠(ラフチジン)に関する注意点

次のような特定の背景を有する方は注意が必要です。

・合併症、既往歴等のある方

・薬物過敏症の既往歴のある方(特にラフチジンに対して過敏症の既往歴がある場合には使用できません。)

・透析中の方
透析中の方は最高血中濃度が健康な方の約2倍に上昇する可能性があります。

・腎機能障害、肝機能障害を有する方
症状が悪化するおそれがあります。

・妊婦
妊婦または妊娠している可能性のある女性は治療の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ使用することができます。

・授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討することが望ましいです。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されています。

・高齢者
高齢者の方は若い方と比較し、代謝や排泄などにかかわる生理機能が低下しているため、用量あるいは投与間隔に留意する必要があります。


適用上の注意
プロテカジン錠(ラフチジン)の投与が胃がんによる症状を隠蔽することがあります。

プロテカジン錠(ラフチジン)と同じ成分の市販薬はある?

プロテカジン錠と同様の有効成分(ラフチジン)を配合したジェネリック医薬品は発売されているものの、市販薬は販売されていません。
そこで今回はラフチジンと同様の「H2受容体拮抗剤」に分類されるファモチジンという有効成分が配合された「ガスター10」について解説します。

ガスター10

ガスター10は第1類医薬品に分類される市販薬で、プロテカジン錠(ラフチジン)と同様にヒスタミンH2受容体をブロックすることで胃酸の分泌を抑制し胃痛・もたれなどの胃の不快症状に効果を発揮します。

・効果、効能
胃痛、もたれ、胸やけ、むかつき

・用法、用量
胃痛、もたれ、胸やけ、むかつきが現れた際に次の量を、水またはお湯で服用してください。
成人(15歳以上、80歳未満):1回1錠、 1日2回まで
小児(15歳未満)、高齢者(80歳以上):服用しないでください。

・注意事項
3日間服用しても症状の改善が見られない場合には、服用を中止し医師または薬剤師に相談してください。

胃がんによる症状を隠蔽してしまう可能性があるため、2週間を超えて服用しないでください。

まとめ

今回は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器系疾患および麻酔前投与に使用される医療用医薬品「プロテカジン錠(ラフチジン)」について効果・効能および使用上の注意点について詳しく解説しました。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は強い痛みを引き起こすため、身体的・精神的なストレスにつながります。無理に我慢せず、医療機関を受診し適切な治療を行うことも選択肢の一つになるのではないでしょうか。お薬が処方された場合にはお薬のことをよく理解し、正しくお使いください。



参考文献
プロテカジン®の特徴・作用機序 | Drug Information
消化性潰瘍 - 01. 消化管疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版
麻酔導入時の誤嚥性肺炎の危険性 とH2-ブ ロッカーの効果 -年齢別の比較検討-
ガスター10(詳細)|第一三共ヘルスケア

プロテカジン錠(ラフチジン)を購入するにはどうしたらいい?

プロテカジン錠は「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。

プロテカジン錠を購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。

薬をもらうためだけに時間をかけて行きたくない

待ち時間が長いのに診察はすぐに終わる

感染リスクが怖い

このように考えている方は、オンライン診療の利用を検討してみましょう。

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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している

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