病院や薬局でもらうロキソニンのジェネリック医薬品「ロキソプロフェン」は通販で買えるの?市販薬との違いと併せて紹介
更新日:2024年06月20日
ロキソニンの特徴としてプロドラッグというものがあります。プロドラッグとはそのままの状態では効果を発揮せず、体内に吸収、代謝されてから効果を発揮する設計です。非ステロイド性抗炎症薬の特徴的な副作用として胃腸障害がありますが、プロドラッグ設計にすることで他の解熱鎮痛剤に比べて副作用が少なくなっています。
ロキソニンとは?
ロキソニンは、1986年から第一三共製薬から販売されている解熱鎮痛薬です。市場で流通している多くの解熱鎮痛薬は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類され、ロキソニンも非ステロイド性抗炎症薬の中の一つです。
市販薬としては2011年に販売され、テープ剤、パップ剤など様々な商品があります。
ロキソニンの特徴としてプロドラッグというものがあります。プロドラッグとはそのままの状態では効果を発揮せず、体内に吸収、代謝されてから効果を発揮する設計です。
非ステロイド性抗炎症薬の特徴的な副作用として胃腸障害がありますが、プロドラッグ設計にすることで他の解熱鎮痛剤に比べて副作用が少なくなっています。
「ロキソプロフェン」は成分名
「ロキソニン」という名称は商品名であり、有効成分は「ロキソプロフェン 」という名称です。
ロキソプロフェン を含んでいる商品は錠剤だけでなくテープやパップ、ゲルなどの外用薬も存在して錠剤と同様に鎮痛効果を発揮します。
病院や薬局でもらうロキソニンにはジェネリック医薬品が存在して成分名である「ロキソプロフェン 」が使用され、ロキソニンと同じ効果をもっています。
頭痛や腰痛などの痛みや熱を抑える解熱鎮痛剤
本来、痛みや熱などの原因となる炎症反応は体内に侵入した病原体や死滅した細胞などの排除など免疫に大きな役割を果たします。
しかし、慢性的に続く痛みや熱は日常生活に大きな影響を及ぼしますので解熱鎮痛薬が必要とされます。痛みや熱の原因となっている物質がプロスタグランジンです。
プロスタグランジンが産生されることで神経を刺激して痛みを起こしたり、炎症を起こして発熱させます。
ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、プロスタグランジンを産生する触媒のシクロオキシゲナーゼという酵素を阻害するので頭痛や腰痛などの痛み、風邪などの熱を抑えることができます。
用法用量は?
用法用量は医療用医薬品と市販薬と違いがあります。医療用医薬品では、医師が診断して処方されるので使用する日数が決められているわけではありません。
腰痛や歯痛などの痛み止めとして使用する場合は、1日3回、1回1錠ずつ服用することになっていますが、症状によって増減することもあります。
市販薬は症状があるときにだけ使うようにしてください。基本的には、1回1錠を1日2回まで、どうしても症状がおさまらないときに3回目が服用できます。
副作用や注意点は?
非ステロイド性抗炎症薬の特徴的な副作用として胃腸障害があります。痛みや熱など炎症の原因となるプロスタグランジンは胃の粘膜を増やすという作用ももっています。そのため、プロスタグランジンの産生を阻害すると胃の粘膜が分泌されなくなり胃腸障害があらわれます。
ロキソニンはプロドラグ設計がされているため副作用は比較的少なめですが、副作用がないということはありません。
また、アスピリン喘息というものがあり、ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬は喘息を誘発する可能性があります。過去に風邪薬や解熱鎮痛薬を使って喘息を起こしたことがある人は使用をしないでください。
その他に持病などがあって医療機関に受診している方は、ロキソニンの購入の前に医師に相談してください。
肝機能や腎機能が弱っている方がロキソニンを服用するとうまく分解と体外への排出ができないので副作用が強く出る可能性があります。持病がない方にも注意が必要です。
薬局薬店で買えるロキソニンの市販薬は、購入に医師の診断が必要ではないため継続して服用することは想定されていません。3〜5日使用しても痛みや熱が継続するようなら使用を中止して医療機関へ受診してください。
医薬品の分類について
市販薬には、第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品と分類されています。第1類医薬品は薬剤師が書面で説明する必要がありますが、第2類医薬品、第3類医薬品は薬剤師だけでなく登録販売者も対応できます。
市販薬としてのロキソニンは、第1類医薬品に分類されているので商品を購入するときには薬剤師の説明を受ける必要があります。
そのため、薬剤師が不在の店舗では購入できないので薬剤師が勤務している時間を事前に確認した方がいいでしょう。
もし、薬剤師が不在でロキソニンを購入できなかった場合には他の店舗で探すか、第2類医薬品の解熱鎮痛薬などで代用することも選択肢としてあがります。
ジェネリック医薬品って何?
医薬品の開発には100億円以上の開発費をかけて10年以上かかること多いです。そのため、莫大な開発費を回収するため特許を取得して販売するので、他の製薬会社が同じ薬効成分で商品を製造して販売できません。
しかし、特許には有効期限があり、有効期限の過ぎた医薬品については他の製薬会社が製造できます。
このように特許がなくなったことで開発元以外の製薬会社が製造した医薬品をジェネリック医薬品といいます。ジェネリック医薬品は、莫大な開発費用がかかっていないので販売価格が抑えられるメリットがあります。
また、国が定める基準を満たした医薬品しか販売されいていないので効果についても同等です。
現在の日本では医療費削減のためジェネリック医薬品が推進され、2019年度では普及率が76,9 %となっています。欧米ではジェネリック医薬品の普及率は90%となっているので日本でもさらに普及率が上がることが予想されます。
市販薬のロキソプロフェンとは違うの?
医療用医薬品とは異なり、市販薬はジェネリック医薬品という区分がされているわけではありません。しかし、医療用医薬品のジェネリックと同じように開発元以外の製薬会社が同じ有効成分の医薬品を製造することがあります。
ロキソニンは第一三共ヘルスケアが販売している医薬品ですが、他の医薬品と同様に様々な製薬会社がロキソプロフェンが配合された商品を販売しています。
医療用医薬品でのロキソプロフェンと市販薬でのロキソプロフェンで有効成分は同じです。相違点についてもロキソニンと同じものとなっています。
効果や量、価格の違いは?
市販薬のロキソニンSと医療用医薬品のロキソプロフェンでは同じ有効成分が使用され、量も1錠に60mg配合されています。そのため効果についても同じように発揮することが期待されます。
価格についもてメーカ小売希望価格はロキソニンSでは12錠648円(税抜)、ロキソプロフェン 錠「クニヒロ」も12錠648円(税抜)となっています。
しかし、ロキソプロフェン以外にも有効成分が配合されている商品も販売されています。ロキソニンSプラスは胃腸障害を軽減する目的でそれぞれ酸化マグネシウムが配合されています。
酸化マグネシウムには胃酸を中和する効果があります。メーカー小売希望価格は12錠698円です。
ロキソニンSプレミアムでは鎮痛成分のアリルイソプロピルアセチル尿素、鎮痛補助成分の無水カフェイン、胃酸を中和するメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが配合されているので強い鎮痛効果と少ない副作用が期待された市販薬です。メーカー小売希望価格は12錠1,180円です。
コルゲンコーワ解熱鎮痛薬LXαは喉の炎症を抑えるトラネキサム酸が配合されているのでイガイガする喉の痛みにもつかえます。メーカー小売希望価格は12錠1,210円です。
市販薬の主な商品名とメーカー名
ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)
ロキソニンSプラス(第一三共ヘルスケア)
ロキソニンSプレミアム(第一三共ヘルスケア)
ロキソプロフェン錠「クニヒロ」(皇漢堂製薬株式会社)
バファリンEX(ライオン株式会社)
コルゲンコーワ解熱鎮痛薬LXα(興和株式会社)
薬局薬店・通販で販売可能なのは市販薬のみ
医療用医薬品は、病院やクリニックで医師が診断して処方箋を発行することで薬局でもらうことができますが、市販されていません。
どうしても医療用医薬品であるロキソニン錠60mgやロキソプロフェン錠60mgが必要な場合には医療機関へ受診する必要があります。
薬局薬店・通販で購入することができるのは市販薬のみで第一類医薬品に分類されるので薬剤師の説明を受ける必要があります。
通販であれば電話やメールで対応する場合もあるので店舗で購入するより利便性が高いといえます。
商品を購入する際は特徴などの情報を薬剤師に確認しましょう
ロキソニンなどのロキソプロフェン が配合された商品を初めて購入する場合には、症状だけでなく過去に起きた副作用や病気、現在服用している医薬品や健康食品、サプリメントなどを伝えてください。
過去に喘息を起こした経験がある方は副作用であるアスピリン喘息を起こす可能性があります。また、解熱鎮痛薬でアレルギーを起こした方は服用を避けた方がいいでしょう。
解熱鎮痛剤や風邪薬などには非ステロイド性抗炎症薬が配合されていることがあるので、重複して飲んでしまうと副作用が強く出ることがあります。
症状が続くようであれば病院など受診しましょう
ロキソプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は痛みや熱など一時的に抑えることができますが、病気を根本的に治療できません。
例えば頭痛を伴う病気はいくつもあり、身近な病気である片頭痛でもロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬が効果を示さないことがあります。
脳梗塞や脳出血などの重大な病気でも頭痛が起きることもあります。発熱も通常の風邪であれば1週間で治癒することがほとんどですが、慢性的に続く場合には注意が必要です。3〜5日服用しても症状が続く場合は医療機関へ受診してください。
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