新型コロナウイルス感染症に伴うオンライン診療における処方箋の郵送や薬の配送について
更新日:2024年02月21日
この時限処置伴い対面による診察が必要ない場合はスマートフォンひとつで診察から薬の受け取りまでできるようになりました。
今回は、オンライン診療から薬の受け取りまでの流れを解説します。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い医療機関や薬局でオンライン対応可能に
オンライン診療自体は2018年3月にその指針が厚生労働省から出されていますが、十分に普及しているものではありませんでした。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症対策のひとつとして、オンライン診療が以前より利用しやすい形に変わっています。
オンライン診療から処方や薬をもらうまでの流れ
まず、オンライン診療は電話・オンラインで医療機関の案内に従って受診予約後に医師の診察を受けるという非常にシンプルな流れです。
医薬品による治療が必要だと判断された場合には、直接受診したときと同じように処方箋が発行されます。オンライン診療の際に医師から発行された処方箋は病院から患者が希望する薬局へfax等を使用して送信されます。
また、薬剤師が患者に対して行う服薬指導なども対面だけでなく、電話や情報通信機器を用いることができます。
最終的な薬の受け渡しはいくつか方法があり、郵送による受け取りを選択した場合は、仕事などで都合が合わない方でも医療機関へ行くことなく薬を受け取ることが可能です。
電話などで医療機関を受診
オンライン診療を受けるには、電話やオンラインによる診療を行っている医療機関へ事前に予約をする必要があります。
診察の内容によっては検査を行うなど対面による受診を促されることもあるため、オンライン診療を実施しているかかりつけ医・主治医のいる病院やクリニック、もしくは最寄りの医療機関を受診するようにしましょう。
医療機関より患者希望の薬局へfax等で処方箋を送信
電話やオンラインによる診療の後に薬が処方された場合は、患者が希望する薬局の名前やfax番号を伝えることで、受診した医療機関から指定した調剤薬局に処方箋の情報が伝えられます。処方箋原本は最終的に調剤した薬局で保管されます。
薬局またはオンラインで薬剤師による指導
薬局で薬をもらう前に実施される服薬指導は対面もしくは電話やオンラインで受けることができます。状況に応じて、薬局での対面による服薬指導が必要になる場合もあります。
また、通院して対面診察を受けた場合でも、電話やオンラインによる服薬指導を受けることができます。
オンラインの場合、薬の受け取りは3パターン
電話やオンラインで服薬指導を受けた場合、薬を受け取る方法は、
・直接薬局へ行く
・(患者の自宅など指定した住所へ)薬局のスタッフが届ける
・(患者の自宅など指定した住所へ)郵送する
の3パターンです。
薬局の体制によって薬の受け取り方法が制限される場合もあるため、オンラインによる服薬指導を受ける予定の方は事前に確認しておくと良いでしょう。
電話で診療する病院に受診歴がなくても大丈夫?
2020年4月10日から新型コロナウイルス感染症の拡大への特例処置として、受診歴がない場合でも電話診療やオンライン診療が可能となっています。
本人確認として、患者本人の保険証の写しをfaxで送付することや、保険証を撮影した写真の電子データを指定された方法で送付することが求められます。
その他にも、患者のなりすましや虚偽の申告を防止する観点から、名前や住所、電話番号などの基本的な情報の確認も求められるかもしれません。
電話診療による処方箋の発行・郵送の注意事項
電話診療や服薬指導を実施した場合は話の内容と声のみで患者の状態を判断しなければなりません。慢性疾患で継続した治療を行っている方の再診には対応できたとしても、初診の場合は薬を処方し辛いかもしれません。
また、処方箋に記載された内容に基づいて調剤された薬を郵送により受け取る場合は、住所を口頭で正しく伝える必要があります。
症状によっては医師が処方箋発行せず対面診察が必要なことも
電話もしくはオンライン診療の場合には、患者の状態把握が難しく検査も行うことができないため、症状によっては対面による診察を求められることもあります。そのときは対面診療を受け、必要に応じて医師から処方箋を発行してもらいましょう。
受付時間や支払いの仕方など事前に問い合わせしておきましょう
電話やオンラインによる診察や服薬指導が可能になったとはいえ、24時間いつでも対応できるわけではありません。
まずは、対面以外の診察を行っているか受診を予定している医療機関へ確認を行い、受付時間や診療費の会計方法などを問い合わせた上で受診の予約を行いましょう。
調剤薬局の場合も同様で、時間や支払い方法などは事前に確認し、不明な点があれば相談しておくと良いかもしれません。特に、薬を郵送により受け取る場合は、郵送料などかかる場合もあります。
参考資料
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。
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周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。
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Webディレクター / 薬剤師
今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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