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ムコスタ錠(レバミピド)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 廣瀬安國
2021年07月30日
ムコスタ錠(レバミピド)というお薬をご存知でしょうか?胃薬として医療機関で処方されるお薬ですが、様々な疾患に対して使用されることがあります。比較的使い勝手の良いお薬であるため採用している医療機関は多いといえます。今回は、ムコスタ錠の成分や効果、副作用について解説します。

ムコスタ錠(レバミピド)とは

ムコスタ錠(レバミピド)は、1990年に大塚製薬から販売された胃炎、胃潰瘍治療薬です。最初は胃潰瘍治療薬として販売されましたが、胃粘膜障害の発症因子であるフリーラジカルを抑制する作用を有しているため1994年に胃炎にも適応が追加されました。

痛み止めとセットで処方されるケースが多い

多くの痛み止めはNSAIDsに分類されています。NSAIDsは、熱や炎症を起こしたり、痛みを感じさせたりする体内物質であるプロスタグランジンの生成を抑制することで解熱鎮痛効果を発揮します。
しかし、痛みの原因であるプロスタグランジンは、胃粘液の分泌を促進させる作用も持っているためNSAIDsの副作用として胃腸障害があります。ムコスタ錠は、胃粘膜のプロスタグランジンを増加させて胃粘液の分泌を促進させます。そのため、NSAIDsの副作用である胃腸障害を抑制するためにムコスタ錠が処方されることがあります。

点眼薬としても使用されている

胃粘液を増加させる作用を持っているムコスタは、点眼薬としても販売されています。ドライアイは、角膜や結膜上皮に何らかの障害が起きたことで粘液量が減少して目の表面が乾きやすくなる疾患です。非臨床試験において、ムコスタを使用したことによって粘液を作る結膜ゴブレット細胞数の増加と角膜、結膜上皮の粘液量の増加が認められました。長期試験でも、有効性の維持と安全性が確保されたため2012年にムコスタ点眼液が販売されることになりました。

ムコスタ錠(レバミピド)の成分について

ムコスタ錠(レバミピド)は、キノリン誘導体というものに分類されています。ムコスタは、胃粘液膜内に存在するプロスタグランジンEα増加させる作用を持っています。プロスタグランジンが増加することで胃粘液の分泌を促進させるため胃粘膜を保護します。胃酸分泌に関しては影響を示さないため、逆流性食道炎のように胃酸が過剰分泌される理由による症状には効果が薄いとされています。

ムコスタ錠(レバミピド)はどんな症状に効果がある?

ムコスタ錠(レバミピド)は、胃潰瘍や胃炎などに対して適応をもつ医薬品です。ムコスタがどのように胃潰瘍や胃炎に効果を示すのかを解説します。

胃潰瘍

胃潰瘍は、胃酸に含まれている塩酸やペプシンと呼ばれる酵素によって胃粘膜が消化されて、胃壁が爛れてしまう疾患です。胃酸の分泌が過剰になるか、胃粘液が減少することで発症します。胃潰瘍の原因として多いのは強いストレスだと言われています。神経質で几帳面、悩みを一人で抱え込んでしまう性格の人は注意が必要です。ストレス以外の原因としてはピロリ菌の感染や痛み止めやステロイド薬の長期使用、飲酒や喫煙、コーヒーなどがあります。胃潰瘍を予防するためには薬物療法以外にも生活習慣の改善が重要です。
ムコスタは、胃粘液の分泌を促進させて過剰な胃酸分泌によって崩れたバランスを戻すことができます。

急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善

胃の粘膜に深い組織欠損が生じている状態を胃潰瘍と言いますが、胃の粘膜に発赤、浮腫、びらん、出血などの炎症が起きている状態を胃炎です。胃炎が比較的に短期間に生じ、急激な胃痛や腹痛があらわれる状態になると急性胃炎に分類されます。長期間症状が継続している慢性胃炎でも症状が急激に悪化することもあります。症状が長引いたり、何度も繰り返すことも多いので早めの治療をすることが重要です。
胃炎によって生じた胃粘膜病変に対してムコスタ錠は、胃粘液分泌を増加することで病変部位を保護してびらんや出血、発赤、浮腫を改善します。

ムコスタ錠(レバミピド)の用法・用量は?

・胃潰瘍
通常、成人には1回レバミピドとして100mgを1日3回、朝、夕及び就寝前に経口投与することになっています。
・急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期による胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)改善
通常、成人には1回レバミピドとして100mgを1日3回経口投与することになっています。

ムコスタ錠(レバミピド)の副作用

ムコスタ錠(レバミピド)の副作用の頻度は非常に少ないとされていますが、人によっては副作用が起きる可能性もあります。
重大な副作用としてアナフィラキシー様症状、白血球減少、血小板減少、肝機能障害があります。アナフィラキシーは、短い時間に急激に全身にアレルギー症状があらわれている状態です。過去にムコスタ錠によって過敏症を起こしたことがある患者さんがムコスタ錠を服用してしまうと最悪の場合にはアナフィラキーショックを引き起こす可能性があります。アナフィラキシーショックが起きると血圧の低下、意識障害が起きて死亡する可能性もあるので適切な処置を速やかに行う必要があります。頻度は少ないですが、白血球減少や血小板減少が起きることがあるため重度な白血球減少(2000/mm3未満)や重度な血小板減少(50000/mm3未満)があらわれた場合には使用を中止する必要があります。肝機能障害が起こることがあるため黄疸があらわれたり、AST、ALT、γ-GTP、A1-P、ビリルビン上昇しらりした場合には注意が必要です。その他の副作用としては、発疹、そう痒感、薬疹様等の過敏症状やしびれやめまい、眠気などの精神神経系症状、便秘や腹部膨満感、下痢、嘔吐、胸焼けなどの消化器症状が起きることがあります。

ムコスタ錠(レバミピド)に関する注意点

高齢者は、肝臓や腎臓などの生理機能が低下しているため消化器症状などの副作用があらわれる可能性が高くなります。また、低出生体重児や新生児、乳児、乳児または小児に対する安全性は確立されていないので注意が必要です。妊娠中の投与に関しても安全性が確立されていないため治療上のメリットが上回ると判断されないと使用は控えた方がいいでしょう。ラットでは、乳汁中へ移行することが報告されているため授乳中の患者さんにも注意が必要です。

ムコスタ錠(レバミピド)と同じ成分の市販薬はある?

2021年現在まで、ムコスタと同じ成分の市販薬は存在していません。しかし、ムコスタ錠と同様に胃の粘膜を保護する作用を持っている医薬品が販売されています。

「ムコスタ錠」の類似成分となる市販薬

・セルベール
セルベールは、ムコスタと同様に胃粘液の分泌量を増加させる作用があるテプレノンが配合されています。作用としてはムコスタと同じですが、ムコスタは食事の影響を受けないのに対してセルベールは空腹時に服用すると薬効が落ちることがあるため食後に服用したほうがいいでしょう。テプレノン以外にも生薬成分であるソウジュツ乾燥エキスやコウボク乾燥エキスが配合されているため弱った胃の運動を活発にします。
セルベール整腸錠とセルベール(細粒)の2種類が販売されいてるので好みで選ぶことができます。

・スクラート胃腸薬
スクラートには胃粘膜を保護して修復を促す成分であるスクラルファートと炎症を鎮めて胃粘膜修復を促す成分であるアズレンスルホン酸ナトリウムとL-グルタミンが配合されています。その他にも、胃酸を中和する炭酸水素ナトリウム、合成ヒドロタルサイトや胃酸分泌を制御する作用があるロートエキス3倍散、消化酵素であるジアスメンSS、リパーゼAP6が配合されているので複数の作用によって胃痛や胃もたれなどの諸症状を抑えます。

・キャベジンコーワα
傷ついた胃粘膜を修復して正常な状態にする作用を持っているメチルメチオニンスルホニウムクロリドや胃酸を中和する炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、ロートエキスや各種生薬や消化酵素が配合されています。胃粘膜修復作用、制酸作用、健胃作用、消化作用の4つの働きによって胃の働きを正常にします。

・第一三共胃腸薬
タカヂアスターゼやリパーゼAP12などの消化酵素が消化を助け、ケイ酸アルミン酸マグネシウムと合成ヒルドロタルサイトが持続的に制酸作用を発揮し、胃粘膜の炎症面を保護します。その他にも複数の生薬エキスが配合され、胃の働きを改善したり、胃酸分泌を抑制して胃痛を鎮める効果を持っています。
参考文献
医薬品インタビューフォーム
胃炎・胃潰瘍治療剤
医薬品インタビューフォーム
アナフィラキシーとは|アナフィラキシーってこんな病気|アナフィラキシーってなあに.jp|マイランEPD 合同会社
胃潰瘍について|安藤クリニック
添付文書 | セルベール整胃錠 | エーザイ株式会社
キャベジンコーワα|コーワ健康情報サイト|KOWA
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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。
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