ノイキノン錠(ユビデカレノン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説
更新日:2024年02月19日
ノイキノン錠(ユビデカレノン)を使用する場合にはいくつかの注意点が存在します。
今回は、ノイキノン錠(ユビデカレノン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説します。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)とは
ノイキノン錠(ユビデカレノン)は、エーザイ株式会社から1978年から販売されている鬱血性心不全症状の改善薬です。
ノイキノン錠は、ノイキノン錠5mg、10mg、糖衣錠10mg、顆粒1%が存在します。糖衣錠10mgは、薬剤の風味を抑えられているため服用がしやすくなっています。
顆粒剤は水に容易に分散するため固形物を飲み込みにくい患者さんにも使用できます。
ジェネリック医薬品が存在する
ノイキノン錠(ユビデカレノン)には、ジェネリック医薬品が存在します。ジェネリック医薬品は、新薬の特許期限が切れてから他の製薬会社が製造、販売するため、開発費などのコストをかからずにお薬代が安くなるメリットがあります。
ジェネリック医薬品の変更を希望される場合には、医師や薬剤師に相談してみてください。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)の成分について
ノイキノン錠の有効成分であるユビデカレノンは、1957年に牛の心筋から分離され、心筋のエネルギー産生に重要な役割を果たしていることが確認されました。
1970年になると心疾患の患者さんにはユビデカレノン欠乏者が多く、動物実験では、血圧の上昇に伴ってユビデカレノンの欠乏する割合が高くなることが証明されました。
高血圧症などが原因で発症する心不全を改善するためうっ血性心不全にも効果があります。
心機能を改善する
心筋に存在するミトコンドリアに移行し、細胞内のエネルギー産生を活性化させる作用があります。
そのため、心機能が改善され、低酸素状態も改善されるので息切れなどにも効果があります。
心筋梗塞のラットを使用した動物実験では生存率の向上が認められています。
抗アルドステロン作用がある
ラットを用いた研究では、アルドステロンの分泌を抑制する作用があることが報告されています。アルドステロンの分泌が抑制されると、腎臓からNaの排泄を促され、血圧上昇の抑制やむくみの改善効果が期待できます。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)はどんな症状に効果がある?
基礎治療施行中の軽度および中等度のうっ血性心不全に使用されます。
うっ血性心不全とは
うっ血性心不全は、心臓が全身に血液を必要量送り出せなくなった状態です。全身への血液が送れなくなるので疲れやすい、顔や足がむくむ、食欲が減退するなどの症状がみられます。
肺への血流も減少するため酸素交換がうまくできず、すぐに息切れをしてしまうなどの症状もみられます。すぐに疲れてくる、息切れをしてしまうなどの症状があれば医師に相談した方がいいでしょう。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)の用法・用量は?
通常成人には、1回10mgを1日3回食後に服用します。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)の副作用
臨床試験では5350例中、78例(1.46%)の副作用が報告されています。重大な副作用は報告されておらず、胃の不快感、食欲減退、吐き気、下痢、発疹があります。
副作用が少ない医薬品であるといえますが、服用してから体調変化があらわれた場合には使用を中止して医療機関へ相談してください。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)に関する注意点
ノイキノン錠(ユビデカレノン)は、比較的安全性の高い医薬品ですが、いくつかの注意点が存在します。こちらでは、ノイキノン錠を服用する際の注意点を紹介します。
アレルギーに注意
本来であれば体に害のない食品でもアレルギーを起こすこともあります。そのため、どのような医薬品でもアレルギー反応を起こす可能性があるので注意が必要です。ノイキノン錠を服用して発疹などがあらわれた場合に使用を中止してください。
遮光保存する
光によって変色するため、開封後は遮光保存するようにしてください。
妊婦・授乳婦への投与
動物実験では催奇形性や胎児の発育抑制なども見られず、授乳期にも新生児にも影響が見られませんでした。
妊婦や授乳婦への投与に関して規定は定められていませんが、治療上のメリットが危険性よるも上回る場合には、治療を受けることになるでしょう。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)と同じ成分の市販薬はある?
ノイキノン錠(ユビデカレノン)は、比較的安全性が高く医療の現場でも広く使用されていますが、医療用医薬品であるため入手するために医師の診察を受ける必要があります。
しかし、ノイキノン錠(ユビデカレノン)と同じ成分の市販薬があれば、忙しい人にも入手がしやすくなります。
ノイキノン錠(ユビデカレノン)と同じ有効成分の市販薬は存在する
ノイキノン錠と同じ有効成分の市販薬が存在するためドラッグストアなどで自己判断で入手が可能です。市販薬は、自己判断で購入ができるので入手しやすいメリットがありますが、薬の飲み合わせや副作用などにも注意する必要があります。
持病があってほかに使用している薬がある場合や過去に薬を飲んで副作用を起こしたことがある場合には注意が必要です。使用には、医師、薬剤師などに相談した方がいいでしょう。
ユビテンS
医療用医薬品であるノイキノン錠と同様にエーザイ株式会社から販売されている市販薬です。ノイキノン錠と同じ有効成分であるユビデカレノンだけでなく、ニコチン酸アミド、リボフラビン(ビタミンB2)、酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE)が配合されています。
ニコチン酸アミドは、ビタミンB群の一種で体内のさまざまな酸化還元反応をサポートする補酵素として働き、皮膚や粘膜の健康を保つ作用があります。リボフラビンは、栄養素からエネルギーを作り出すために必要なビタミンです。酢酸d-α-トコフェロールには血流改善作用があります。
救心錠剤
救心製薬株式会社から販売されている市販薬です。ストレスによる動悸、スポーツ時の息切れなどに使用されます。生薬から作られており、フルコーティング錠にすることで生薬独特の匂いや味を抑えています。
使用されている生薬は、センソ、ゴオウ、ロクジョウマツ、ニンジン、レイヨウカクマツ、シンジュ、ジンコウ、リュウノウ、ドウブツタンが配合され、心機能改善作用、鎮静作用、強壮作用などが期待できる市販薬です。
虔脩本方六神丸S
クラシエ薬品株式会社から販売されている市販薬です。心臓の働きを改善するセンソ、強心作用、鎮静作用があるゴオウだけでなくジンコウ、ニンジン、ユウタンが配合されています。
ユンケル心臓薬
佐藤製薬から販売されている市販薬です。ゴオウやセンソ、ロクジョウ、ニンジンなどの生薬だけでなく心臓に栄養を与えて心機能高める鉄やビタミンB1を配合されています。
生薬由来の市販薬でも注意が必要
生薬には副作用が少ないというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
生薬も医薬品であることに変わりはなく、複数の生薬を使用すると重大な副作用があらわれることがあります。使用するまえには医師、薬剤師に相談することが重要です。
胸に痛みがある場合には市販薬では対応できないことも
動悸や息切れなどの場合は市販薬で対応できるケースもありますが、胸の痛みが伴う症状の場合には市販薬では対応できない可能性があります。
心臓に酸素や栄養を送る役割を持っている冠状動脈が細くなる狭心症は、発作時に胸の痛みが伴うことがあります。
狭心症に対応するためには、硝酸薬などの医療用医薬品を使用しなければならないので注意が必要です。
気になることがあれば医療機関へ
心筋梗塞でも胸の痛みが伴うことがありますが、対応を誤ると命に関わります。動悸や息切れ以外にも心臓の症状がある場合には、医療機関へ受診してください。
動悸や息切れなど心臓の症状は、ストレスや肉体的な疲労、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病などがリスク要因になることがあるので生活習慣の改善やストレス対策を日常生活に取り入れてみてください。
参考資料
ノイキノン錠添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/170033_2119003D1149_1_07
心不全
https://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/000202.html
ユビテンS
https://www.eisai.jp/products/ubitens/ubitens
求心錠剤
https://www.kyushin.co.jp/brand/tablet.html
虔脩本方六神丸S
https://www.kracie.co.jp/products/pdf/4987045193903.pdf
ユンケル心臓薬
https://www.yunker.jp/lineup/p35/
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