医療機関・薬局向け

オンライン診療システムのサービス会社を比較|提供内容や導入費用などはどう違うの?

監修医師 木村眞樹子
更新日:2024年02月19日

更新日:2024年02月19日

オンライン診療システムのサービス会社を比較|提供内容や導入費用などはどう違うの?のイメージ
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い厚生労働省がオンライン診療の規制の緩和を発表し、オンライン診療の環境も変化しています。導入し始めている医療機関が多い中、どのようなサービス会社が存在するのか、システムの内容はどのように異なるか等疑問点が多いと思います。

今回の記事ではオンライン診療のサービス提供に関わるサービス会社はどのような会社があるか、オンライン診療のサービス提供や導入、サービス事業の内容や情報の会社による違いについて紹介します。

オンライン診療とは

オンライン診療はパソコンやスマートフォン等の通信機器の画面を通して医師が患者を診察する方法です。オンラインでの診療を開始した当初は、僻地や医師の少ない地域のみ遠隔医療の利用が許可されていました。

 

その後、オンラインでの診療の利便性から2015年に厚生労働省がオンライン診療の全国的な解禁を通達しました。2018年にはオンラインでの診療に関するルールが明確化され、オンライン診療は全国的に普及し始めました。

新型コロナウイルス感染症拡大で導入が急がれる新たな医療体制

オンライン診療による診察を利用している医療機関は多くありませんでしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンラインでの診療は人との接触機会を減らすことができ、感染症の対策になると考えられました。

 

さらに、厚生労働省がオンライン診療のルールを変更したため、医師はオンライン診療による診察を行いやすくなりました。

 

オンライン診療の普及により、病院やクリニック等の医療機関は院内の混雑を避けることができ、免疫力の弱い小児や高齢者への感染を間接的に防ぐことができます。これにより、内科や小児科等でオンライン診療の医療サービスが利用されています。

オンライン診療システム導入をサポートする会社は?

オンライン診療のシステム導入を支援する会社があります。オンライン診療を導入するにあたって、サービス会社がオンライン診療のシステムや内容についてガイドブックや勉強会等で詳細の説明や情報提供をしたり、導入にあたって分からない点等に応えたりするサポートを行います。

オンライン診療サポート会社のサービス内容や特徴の比較

オンライン診療サポート会社のサービスは各会社によって異なります。最近よく使用されている会社4社について紹介します。各会社のサービス内容や対応等比較して、サービス導入を検討してみて下さい。

cron(クロン)

クロンの特徴は診療予約やオンライン問診、患者のヘルスデータの管理、ビデオ通話、クレジット決済を一つのアプリで行えることです。

また、導入初期費用や月額固定費用が無料であることも特徴とされています。

また、配送関連のシステムも整備されており、宛名ラベルや自動集荷依頼、荷物の追跡もシステムに導入されています。

clinics(クリニクス)

クリニクスはサービス利用料が他社より安いことを特徴とし、患者からシステム利用料は徴収していません。

システムの機能は診療予約、オンライン問診、ビデオ通話、クレジット決済、宛名ラベル作成、処方箋送信機能等があります。

yadoc(ヤードック)

ヤ―ドックの特徴は、Appleのヘルスデータと連携して患者のヘルスデータを記録できたり、ヘルスデータをモニタリングしたりできるところです。

その他の機能はオンラインでの問診や診察になります。料金はクリニックと20床以上の病院で違いがあります。

ポケットドクター

ポケットドクターの特徴はトライアル機能がある点です。

2か月間利用料金無料でオンライン診療を試すことができます。

その他、ヤ―ドックのようにヘルスケア機器と連携してヘルスデータをモニタリングできたり、予約やオンライン決済もできます。

オンライン診療のシステムを導入・利用したらどうなる?

医師がオンライン診療を初めて利用する場合、オンライン診療のサービスの流れをイメージしづらいと思います。

 

オンライン診療の医療を提供するために、どのようにしてオンライン診療のサービスを導入するのか、また、どのようにして医師がオンライン診療の医療サービスを提供するか等の情報について紹介したいと思います。

アプリなどで予約から問診・診察・決済まで可能に

従来の診療体制では医療機関を訪れて診察の順番を待ち、問診票の記載を終えて診察が始まります。

診察が終わると会計窓口で支払いを行います。この一連の流れに多くの人員や時間を費やしていますが、オンラインシステムを導入するとアプリ一つが完結することができ、人員かつ時間の削減につながります。

医師・患者双方で診療に関わる時間の無駄を削減

患者が病院やクリニック等医療機関を受診する際に、困ることの一つとして、通院の時間や待ち時間が挙げられます。

 

特に混雑している医療機関では待ち時間が長いです。オンラインでの診療は予約から薬の受け取りまで、オンラインでの対応であり、予約時間から診察が開始されるので、患者の待ち時間を減らすことができます。

 

また、オンライン診療により診察時間の短縮にも繋がって時間を有効活用できるため、医療機関側にもメリットがあります。

医師や医療機関が少ない地域での医療体制強化

僻地や医師の少ない地域では、自宅から医療機関まで遠く、病院やクリニックに行くのに時間もかかります。そのような地域では高齢者も多く、かかりつけ医が必要な方も多いです。

 

そのような医療サービスを受けづらい患者がオンライン診療により医療を受けられるようになるため、医療機関を受診する患者数の増加を見込めます。

オンライン服薬指導も普及すればアプリ等オンラインで一元管理

オンラインの診療による予約方法は医療機関が提携したオンライン医療サービスによります。それにより、電話窓口での予約、専用のアプリの利用、インターネットのホームページ上での予約等様々です。

 

オンラインでの診療は医療機関が患者に発信して患者確認を行った後、開始されます。オンライン医療サービスにオンライン服薬指導も普及すれば、上記の予約・診察・会計・服薬指導までをアプリで一括管理でき、効率が上がります。

情報通信機器の利用やセキュリティに課題も

オンライン診療の導入で上記のような医療機関、患者双方のメリットがある一方、課題も残されています。まず、オンラインを使用するにあたり情報通信機器の準備が必要となります。

 

また、インターネット環境の整備など患者宅や施設での環境づくりも必要となります。スマホなどある程度普及は進んでいますが、高齢者の方など取り扱いが難しい方もおり、医療が必要な年代にどう提供していくかが課題となります。

 

また、セキュリティの課題があります。電子カルテの情報には多くの個人情報が含まれており、各医療機関で共有するオンライン診療では万全なセキュリティの構築が急がれます。

 

サーバーにウイルスが侵入することで、患者の情報漏洩の可能性もあるため、セキュリティ対策は必須です。ウイルス対策ソフトの導入や、情報通信機器の管理を徹底する必要があるでしょう。

導入を検討する病院やクリニックの方は各会社に問い合わせてみましょう

オンライン診療の医療サービスを検討中の方はまず、資料を請求してみて、内容を問い合わせてみましょう。

 

会社によってオンライン診療の医療サービスやサービス導入に必要な料金、サポートの内容が異なりますので、様々な会社の提供情報を比較してみることを推奨します。

 

また、オンラインでの治療を実際にしてみないとイメージが掴みづらいと思います。curon(4*)のようにシステム内のデモモードで何度でも練習を行える支援内容もあります。

 

デモ機を導入できるかどうかやシステムにデモモードがあるかどうかについて気になる人は会社に問い合わせてみて、問い合わせした内容や対応を比較して検討することも重要です。

参考文献
(1)厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
(2)厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
(3)厚生労働省 医療機関が電話やオンラインによる診療を行う場合の手順と留意事項
(4)オンライン診療 curon
(5)オンライン診療 クリニクス
(6)オンライン診療 YADOC
(7)オンライン診療 ポケットドクター

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

SOKUYAKUでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。

 

また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。

 

SOKUYAKUで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。

横にスライドしてください

周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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