ピル服用後に眠気を感じやすくなるのはなんで?原因や対処方法を徹底解説
更新日:2024年05月25日
「低用量ピルを服用するとどのような副作用があるのか知りたい」
ピルを服用している方やピルの服用を考えている方の中には、このような疑問を持っている方も多いでしょう。
ピルを服用して眠気があらわれたとしても、服用し続けていたら徐々に治まってくるケースが多く、ずっと続くわけではありません。
この記事では、低用量ピル服用後に眠気を感じやすくなる原因や対処法、眠気以外の副作用などをご紹介します。
低用量ピル服用後の眠気の原因とは?
避妊のために使用される低用量ピルに含まれている黄体ホルモン(プロゲステロン)は、体内で分解されると「アロプロゲステロン」という眠気を引き起こす物質に変わります。そのため、低用量ピルを服用すると眠気が起こると考えられています。生理前に眠気に襲われることがある方もいるかもしれませんが、これはピルによる眠気と同様です。生理前は、体内で黄体ホルモンの分泌が増加するため、眠気を感じるようになるといわれています。日常生活に支障が出るほど強烈な眠気に襲われた場合はPMSが疑われます。
また、低用量ピルを服用し始めたころは、ホルモンバランスが乱れるため、自律神経に影響を及ぼすのです。自律神経の乱れのため、眠りが浅くなり、日中に眠気を感じるようになってしまうことがあります。
低用量ピルを服用していないときは、排卵を境に低体温と高体温に分かれていますが、低用量ピルを服用すると常に高体温状態のままです。そのため、日中もあたまがさえずに眠くなることがあると考えられます。
しかし、ピルを服用して眠気が起こるのは、服用をし始めてからしばらくの間だけです。ピルを飲み続けるとホルモンバランスが安定し、眠気が治まるケースが一般的です。
低用量ピル服用後の眠気はいつまで続くの?
低用量ピルを服用したことによる眠気は、しばらく期間低用量ピルを飲み続けていれば、ホルモンバランスが整い安定するため、徐々に軽減されていきます。低用量ピルの影響による眠気が起こりやすいのは、服用し始めてから1〜2週間が多いといわれています。
日常生活に支障をきたすようなひどい眠気に襲われたり、服用し始めてから3ヶ月以上経っても眠気が治まらなかった場合は、医師に相談しましょう。
低用量ピル服用後の眠気への対策方法は?
低用量ピルの服用による眠気は、体内のホルモンバランスが整い安定してきたら徐々に治まってくるので、3ヶ月ほど服用を続けて様子をみてください。
また、夜しっかり睡眠をとることで眠気を軽減できます。体を温めてリラックスした状態で寝床に入りましょう。日中に眠気に襲われたときは、20分ほど昼寝をすることをおすすめします。短時間の昼寝で、眠気がとれてあたまがすっきりします。
3ヶ月ほど低用量ピルの服用を続けても眠気を感じるときは、低用量ピルとの相性が悪いのかもしれないので、医師に相談して低用量ピルの種類を変えるのも選択肢のひとつです。
眠気以外の低用量ピルの副作用
服用し続けることで軽減する副作用
眠気以外の低用量ピルの副作用としてよくあらわれる症状は、不正出血や吐き気、めまい、頭痛、むくみなどです。これらの症状は一般的に、体内のホルモンバランスが安定すれば、治まってきます。
また、市販の薬で症状を軽減することもできます。自分で鎮痛剤や吐き気止めなどを選ばずに、薬剤師さんに相談して選んでもらうことをおすすめします。もし、市販の薬を服用しても症状が軽減されないときは、無理をせずに医師に相談しましょう。適切な対処をしてくれるはずです。
相性のよい低用量ピルに変えたら、症状が治まるケースもみられるので、3ヶ月以上低用量ピルを服用し続けても症状が治まらないときは、低用量ピルの種類を変えることを医師と相談してみてください。
不正出血はよくみられる低用量ピルの副作用ですが、出血量が多い、低用量ピルの種類を変えても治まらないときは、低用量ピルの副作用ではなく他の病気かもしれないので、医療機関で検査を受けるようにしましょう。
注意が必要な副作用
低用量ピルの副作用の中で、低用量ピルの期待される効果を得ることに影響を与える可能性があるのが、下痢と吐き気です。
低用量ピルを服用してから成分が吸収されるまでに2〜3時間かかるといわれています。その間に、下痢や嘔吐をしてしまうと、成分が吸収されず低用量ピルの期待される効果が得られない可能性があります。
低用量ピル服用後2時間以内にひどい下痢(特に水様便)や嘔吐をしてしまった場合は、念のためもう1錠低用量ピルを服用しておきましょう。下痢や嘔吐を繰り返すときは、医師に相談してください。
まれに見られる副作用
低用量ピルの重篤な副作用として血栓症があります。
血栓症は、血管内で小さな血の塊ができてしまい、それが血管を詰まらせ血液の流れを止めてしまうことです。脳や心臓の血管を詰まらせてしまうと、命にかかわります。
血栓症があらわれるのは非常に稀です。しかし、40歳以上の方や喫煙者、糖尿病、肥満、高血圧、偏頭痛持ちの方などは血栓症が発症するリスクが高いので、注意が必要です。定期的に病院で検査を受けることをおすすめします。
また、血栓症のリスクが高い人でなくても、手足のしびれや足の痛み、胸の痛み、激しい頭痛などの症状があらわれたら、低用量ピルの服用をやめて医療機関で検査を受けましょう。
特に、非常に強い胸の痛み、突然の嘔吐、呂律が回らない、視野が狭くなる、片側の手足のしびれ・麻痺などの症状があらわれたら、すぐに救急車を呼んでください。
低用量ピルの副作用の多くは飲み始めに出やすく、継続していくうちに緩和する
胸の痛み・吐き気・頭痛・眠気・不正出血・下腹部痛・むくみなどの副作用は、低用量ピルを飲み始めて1~2ヶ月で、体がまだ慣れていないために起こるといわれています。
副作用が出たらどうすればいい?
低用量ピルによる副作用は、服用し続けていると体が慣れて治まってくることが多いため、3ヶ月程度は服用を続けて様子をみてください。以下で症状別の対処方法を紹介します。
胸の張りや痛み
一般的に胸の張りや痛みは、ピルを服用し続けているうちに徐々に症状が和らいできます。胸部をなるべく締め付けない状態でいると、症状が和らぐことがあります。ノンワイヤーブラやブラトップなどをつけることをおすすめします。
一般的に胸の張りや痛みは、ピルを服用し続けているうちに徐々に症状が和らいできます。胸部をなるべく締め付けない状態でいると、症状が和らぐことがあります。ノンワイヤーブラやブラトップなどをつけることをおすすめします。
吐き気
日中の吐き気をできるだけ抑えたい方は、就寝前に低用量ピルを飲むことをおすすめします。吐き気で辛い場合は、市販の吐き気止めを使ったり、病院で吐き気止めを処方してもらいましょう。
日中の吐き気をできるだけ抑えたい方は、就寝前に低用量ピルを飲むことをおすすめします。吐き気で辛い場合は、市販の吐き気止めを使ったり、病院で吐き気止めを処方してもらいましょう。
眠気
3ヶ月ほど様子をみて、それでも治らなかったら、医師に相談して低用量ピルの種類を変えてみましょう。相性のよい低用量ピルを服用するようになると、症状が解消されることもあります。また、夜しっかり睡眠をとることで眠気を軽減できます。
3ヶ月ほど様子をみて、それでも治らなかったら、医師に相談して低用量ピルの種類を変えてみましょう。相性のよい低用量ピルを服用するようになると、症状が解消されることもあります。また、夜しっかり睡眠をとることで眠気を軽減できます。
頭痛
頭痛も低用量ピルを服用してからしばらくすれば治まってきますが、辛いときは市販の頭痛止めや病院で処方してもらった頭痛止めを服用しましょう。
頭痛も低用量ピルを服用してからしばらくすれば治まってきますが、辛いときは市販の頭痛止めや病院で処方してもらった頭痛止めを服用しましょう。
不正出血
低用量ピルを服用し始めて1ヶ月目は、不正出血があらわれやすい状態です。低用量ピルを飲み続けると体内のホルモンバランスが安定するため、自然と治まってきます。
低用量ピルを服用し始めて1ヶ月目は、不正出血があらわれやすい状態です。低用量ピルを飲み続けると体内のホルモンバランスが安定するため、自然と治まってきます。
下腹部痛
下腹部を締め付けない服装に着替え、横になって休んでください。痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬を使用してみましょう。あまりにも強い痛みのときは、我慢せずに医師に診察してもらってください。
下腹部を締め付けない服装に着替え、横になって休んでください。痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬を使用してみましょう。あまりにも強い痛みのときは、我慢せずに医師に診察してもらってください。
服用を続けても改善されない場合はどうすればいい?
3ヶ月ピルを服用しても症状が治まらないときは、医師に相談し低用量ピルの種類を変えてみてください。低用量ピルの種類を変えると症状が治まることがあります。
低用量ピルの眠気などの副作用で心配な時は医師や専門家に相談しよう
眠気は低用量ピルの副作用のひとつです。低用量ピルを服用し続けるうちに眠気が和らいでくることが多いです。3ヶ月以上低用量ピルを服用し続けても眠気が治まらない場合や強烈な眠気を感じる方は、医師に相談してください。
忙しい方やクリニックに来院するのに時間がかかる方におすすめなのが、オンライン診療です。自宅にいながら空いている時間を利用して診療を受けられるため、時間とお金の節約にもなります。
まとめ
低用量ピルを服用すると眠気が起こる原因や対処法、低用量ピルの副作用の対処法を紹介しました。
一般的に、ピルによる副作用は服用を続けていると治まってきます。しかし、血栓症だけは命にかかわる重大な病気のため、素早く適切な対処をすることが重要です。
低用量ピルの副作用で辛いときは、我慢せずに医師に相談することをおすすめします。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルのオンライン診療に対応しております。
※受付時間:平日10:00~19:00
医師
阿部 一也
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