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ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 福岡 蓉佑
2021年10月29日
2021年10月29日
ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
ここでは去痰剤として知られるムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)について成分の特徴や効果について解説していきます。有効成分のアンブロキソールは、医療用医薬品および一般用医薬品(市販薬)にも存在するため、今回はムコソルバン錠と市販薬との違いについても解説していきます。

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ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)とは

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)とはドイツのベーリンガーインゲルハイム社で開発された去痰剤です。有効成分のアンブロキソール塩酸塩は去痰剤のブロムヘキシン塩酸塩の代謝研究の過程で発見された成分で、サーファクタント(肺表面活性物質)分泌促進作用や気道粘液分泌促進作用、繊毛運動亢進作用によって気道壁を潤滑にして痰を出しやすくします。

有効成分のアンブロキソール塩酸塩は1錠中に15mg配合されています。

ザジテンには5種類の剤型があり、今回ご紹介する錠剤以外にドライシロップ剤、カプセル剤、内服液、シロップ剤があります。

では有効成分であるアンブロキソール塩酸塩にはどんな特徴があるのでしょうか?成分の働きについて詳しく見ていきましょう。

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)の成分について

ムコソルバン錠の有効成分であるアンブロキソール塩酸塩にはサーファクタント(肺表面活性物質)の分泌を促進する働きや、気道液の分泌を促進する働き、そして線毛運動を亢進する働きがあります。ではここで出てきたサーファクタント(肺表面活性物質)や線毛運動について詳しく見ていきましょう。

サーファクタントとは

サーファクタントとは肺胞から分泌される肺表面活性物質のことです。肺胞では呼吸による二酸化炭素と酸素のガス交換が行われています。サーファクタントはこのひとつひとつの肺胞の表面を覆い表面張力を弱めることで、肺胞をふくらみやすく呼吸やガス交換を手助けしています。また、この働き以外にも痰(たん)や気道粘膜の潤滑油の役割も担っているため、サーファクタントの分泌量が低下すると、痰の粘り気が強くなり外へ排出することが難しくなります。

線毛運動とは

線毛運動とは、鼻や気管・気管支など気道の粘膜にある吸い込んだ空気中の細菌やウイルスなどの異物を排除する働きです。細菌やウイルスなどの異物が粘液に捕まえられると、線毛が働き、粘液と異物をのどの方へと押し出します。つまり外からの体にとって悪いものの侵入を防ぐ、重要な防御機能がこの線毛運動になります。

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)はどんな症状に効果がある?

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)は以下の治療に効果があります。

1.下記疾患の去痰
・急性気管支炎
・気管支喘息
・慢性気管支炎
・気管支拡張症
・肺結核
・塵肺症
・手術後の喀痰喀出困難
2.慢性副鼻腔炎の排膿

また国内の276施設で実施された臨床試験において、各疾患ごとの有効率は急性気管支炎では75.3%(55/73)、気管支喘息では51.5%(51/99)、慢性気管支炎では54.2%(147/271)、気管支拡張症では43.7%(38/87)、肺結核では43.2%(32/74)、塵肺症では54.1%(59/109)、手術後の喀痰喀出困難では41.1%(46/111)、慢性副鼻腔炎の排膿では45.7%(59/129)と報告されています。

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)の用法・用量は?

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)の用法・用量は以下の通りです。

通常、成人は1回1錠を1日3回服用します。なお、年齢、症状により服用量を増やしたり、減らしたりすることがあります。

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)の副作用

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)を去痰の効能で服用した総例26,340例の中で副作用が報告されたの138例(0.5%)であり、主な副作用に以下の症状があります。

・胃不快感(0.09%)
・発疹(0.08%)
・吐気(0.04%)
またムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)を慢性副鼻腔炎の排膿で服用した総例142例の中で副作用が報告されたの7例(4.9%)であり、主な副作用に以下の症状があります。

・胃不快感(0.7%)
・胃痛(0.7%)
・腹痛(0.7%)


またムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)の重大な副作用に下記の症状があります。このような症状があらわれた場合には、すぐに服用を中止して医師、薬剤師にご相談ください。

・ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、顔面浮腫、呼吸困難、血圧低下)

・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)

さらにそれぞれの領域ごとに起こるその他の副作用を下記に示します。

【消化器系】
<0.1%〜5%未満>
胃不快感
<0.1%未満>
胃痛、腹部膨満感、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、便秘、食思不振、消化不良(胃部膨満感、胸焼け等)

【過敏症】
<0.1%未満>
発疹、じんましん、じんましん様紅斑、そう痒
<頻度不明>
血管浮腫(顔面浮腫、眼瞼浮腫、口唇浮腫等)

【肝臓】
<0.1%未満>
肝機能障害(AST、ALT上昇等)

【その他】
<0.1%未満>
口内しびれ感、上肢のしびれ感
<頻度不明>
めまい

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)に関する注意点

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)は次に該当する人は服用してはいけません。

・ムコソルバン錠の成分対して過敏症の経験がある人

また妊娠中の人や授乳中の人も注意しましょう。添付文書には「妊婦または妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」「授乳中の婦人には投与することを避けさせること」との記載があります。動物実験では薬が母乳に移行してしまうことがわかっています。そのため妊娠中や妊娠の可能性がある人、授乳中の人は主治医に相談してみましょう。

ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)と同じ成分の市販薬はある?

これまでお話ししてきた内容は、医療用医薬品のムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)でしたが、市販薬にも主成分にアンブロキソール塩酸塩を配合した商品は存在します。

市販薬では主に総合感冒薬(かぜ薬)に配合され、かぜ症状のせき・たんのからみなどに効果があります。

以下がアンブロキソール塩酸塩を配合した代表的な総合感冒薬(かぜ薬)です。

・エスタックシリーズ
・パブロンシリーズ
・ストナジェルサイナスEX

ではそれぞれの商品の特徴について詳しくみて行きましょう。

エスタックシリーズ

エスタックシリーズはエスエスが販売している総合感冒薬(かぜ薬)です。エスエス製薬は総合感冒薬以外にも、解熱鎮痛剤の「イブ」シリーズやアレルギー性鼻炎治療薬の「アレジオン 」しみ治療薬の「ハイチオールC」シリーズや酔い止め薬の「アネロン」など数々の有名市販薬を手がける製薬会社です。


エスタックシリーズは総合感冒薬に分類され、かぜの時に起こる頭痛や熱、鼻水、せき、のどの痛みなどの症状をカバーできるよう様々な有効成分が配合されています。

医療用医薬品のムコソルバン錠と同様にアンブロキソール塩酸塩を同じ量(1日あたり45mg)配合した商品が下記になります。

・エスタックEXネオ(指定第2類医薬品)
・エスタックイブファインEX(指定第2類医薬品)
・エスタックイブファイン(指定第2類医薬品)
・エスタックイブファイン顆粒(指定第2類医薬品)

パブロンシリーズ

パブロンシリーズは大正製薬が販売する総合感冒薬(かぜ薬)です。大正製薬は風邪・鼻炎薬の「パブロン」シリーズをはじめ栄養剤の「リポビタンD」育毛剤「リアップ」鼻炎薬「クラリチン」など数々の有名市販薬を手がける大手製薬会社です。


パブロンシリーズは総合感冒薬に分類され、かぜの時に起こる頭痛や熱、鼻水、せき、のどの痛みなどの症状をカバーできるよう様々な有効成分が配合されています。

医療用医薬品のムコソルバン錠と同様にアンブロキソール塩酸塩を同じ量(1日あたり45mg)配合した商品が下記になります。

・パブロンエースPro微粒・錠(指定第2類医薬品)
・持続性パブロン錠(指定第2類医薬品)
・パブロンSゴールドW微粒・錠(指定第2類医薬品)
・パブロンメディカルT(指定第2類医薬品)

特にパブロンSゴールドW(微粒・錠)は去痰効果のあるアンブロキソール塩酸塩と、L-カルボシステインの2成分を配合しており、つらい痰症状を改善しやすい処方になっています。

ストナジェルサイナスEX

ストナジェルサイナスEXは佐藤製薬が販売する総合感冒薬(かぜ薬)です。佐藤製薬は鼻炎薬の「ストナリニ」シリーズや点鼻薬「ナザール」解熱鎮痛薬「リングルアイビー」など数々の有名市販薬を手がける製薬会社です。

ストナジェルサイナスEXは総合感冒薬に分類され、かぜの時に起こる頭痛や熱、鼻水、せき、のどの痛みなどの症状をカバーできるよう様々な有効成分が配合されています。
特に鼻水・鼻づまりに効果があるベラドンナ総アルカロイド、ジフェニルピラリン塩酸塩の2成分を配合した「鼻症状特化型」の総合かぜ薬となっています。

医療用医薬品のムコソルバン錠と同様にアンブロキソール塩酸塩を同じ量(1日あたり45mg)を配合しています。
参考資料
ムコソルバン錠/添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/470310_2239001F1696_1_02
ムコソルバン錠/医薬品インタビューフォーム
https://medical.teijin-pharma.co.jp/iyaku/product/skhk4v0000000rfv-att/skhk4v0000000rg6.pdf
2つの薬理作用/清肺湯Navi/Supported by 小林製薬
https://www.seihaito.jp/about/mechanism.html
カラダの乾燥を防ごう/大塚製薬
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/dehydration/prevent-yourself-from-dehydration/
気管支の構造・機能/清肺湯Navi/Supported by 小林製薬
https://www.seihaito.jp/structure/index.html
エスタック(かぜのときに)シリーズ一覧/エスエス製薬
https://www.ssp.co.jp/product/brand/stac-cold/
ブランド一覧/大正製薬製品カタログ
https://www.catalog-taisho.com/searchbrand/list?b_name=パブロンシリーズ
のどの痛み・熱・鼻水・せき、たんに選べるかぜ(かぜ)薬【ストナ】/佐藤製薬
https://www.stona.jp/series/product02.php
ムコソルバン錠(アンブロキソール塩酸塩)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
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監修薬剤師 福岡 蓉佑
ドラッグストア薬剤師を4年間経験した後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。

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