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ラックビー錠(ビフィズス菌)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 福岡 蓉佑
2021年08月29日
病院やクリニックなど医療機関で取り扱われる医療用医薬品「ラックビー錠(ビフィズス菌)」はご存知でしょうか。今回は整腸剤として知られるラックビー錠(ビフィズス菌)について成分の特徴や効果、副作用、市販薬の有無について解説していきます。

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ラックビー錠(ビフィズス菌)とは

ラックビー錠(ビフィズス菌)は1961年に興和株式會社が販売を開始した整腸剤です。薬の剤型には今回ご紹介する錠剤タイプをはじめ、微粒タイプのラックビー微粒Nや耐性乳酸菌製剤のラックビーR散も販売されています。名前の由来は発売時にビフィズス菌の菌名であったラクトバチルスビフィダスよりラックビーと命名されています。

ラックビー錠(ビフィズス菌)の成分について

ラックビー状は有効成分「ビフィズス菌」を1錠中に10mg配合したお薬です。ここではビフィズス菌の働きや特徴について解説します。

ビフィズス菌とは乳酸菌の一種で、主に人間や動物の腸の中に存在する代表的な善玉菌です。ビフィズス菌の主な働きは整腸作用(腸内環境改善作用)です。では、ビフィズス菌の働きを知る上で重要な腸内細菌と整腸作用について詳しくみていきましょう。

腸内細菌とは

人間の腸の中、主に大腸には約1000種類、100兆個にもおよぶ腸内細菌が存在しています。人間の腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、どちらでもない中間の菌、と大きく3つのグループに分かれています。

腸内細菌の中で一番数が多い菌は中間の菌であり、次に善玉菌が多く、悪玉菌は少数です。健康的な腸内細菌はビフィズス菌や乳酸菌(乳酸幹菌)などの善玉菌が優勢であり、その他の菌ができるだけ劣勢である状態です。

整腸作用とは

整腸作用とはビフィズス菌などの善玉菌によって腸内にいる悪玉菌などの有害菌の働きが抑えられることで腸内環境が改善することです。ビフィズス菌は乳酸や酢酸を作り、腸内を酸性にすることで有害菌の働きを抑えます。

すると有害菌によって発生する腸内腐敗物(インドール、アンモニアなど)の数が減少し、排便状態が改善します。排便状態の改善とは具体的に下痢の発生を抑えたり、便秘を改善することです。

ラックビー錠(ビフィズス菌)はどんな症状に効果がある?

ラックビー錠(ビフィズス菌)は以下の症状に効果があります。
・腸内菌叢の異常による諸症状の改善
ここでは臨床試験において確認されている効果についても下記に示します。

【下痢】
感冒、消化不良、腸炎などの原因による下痢症状307例に対して臨床試験を行い、下痢症状の改善効果は乳幼児で86.8%、成人で81.0%の合計85.3%の改善が報告されています。また原因疾患ごとの改善率は乳幼児消化不良症で94.4%、乳幼児下痢症で77.5%、腸炎で83.7%の改善効果が報告されています。

【便秘】
さまざまな原因による便秘症147例対しての臨床試験を行い、便秘症の改善効果は乳幼児で77.3%、成人で79.2%の合計78.9%の改善が報告されています。また原因疾患ごとの改善率は妊娠に伴う便秘で92.0%、慢性便秘で68.2%の改善効果が報告されています。

ラックビー錠(ビフィズス菌)の用法・用量は?

ラックビー錠(ビフィズス菌)の用法・用量は以下の通りです。

通常成人1日3〜6錠を3回に分けて服用します。
なお、年齢や症状により服用量を増やしたり、減らしたりすることがあります。

ラックビー錠(ビフィズス菌)の副作用

ラックビー錠(ビフィズス菌)の重大な副作用に該当するものはありません。ごくまれに発生する副作用について発生頻度ごとに下記にまとめました。

<0.1〜5%未満>
腹部膨満感(お腹のハリ)

<頻度不明>
発疹(皮膚が赤くなる、ブツブツができる)

ラックビー錠(ビフィズス菌)に関する注意点

ラックビー錠(ビフィズス菌)には服用が禁止されている病気・お薬や服用に注意が必要な病気・お薬は特にありません。また妊娠中の人や産後の人、授乳中の人、小児や高齢者に対しての注意事項も特にありません。

ラックビー錠(ビフィズス菌)と同じ成分の市販薬はある?

これまでお話ししてきた内容は、医療用医薬品のラックビー錠(ビフィズス菌)でしたが、市販薬にも主成分にビフィズス菌を配合した商品は存在します。

以下がビフィズス菌を配合した市販薬の一例です。

・新ビオフェルミンS錠(指定医薬部外品)
・太田胃散整腸薬(第3類医薬品)
・ガスピタン(第3類医薬品)

ここからはそれぞれの商品について詳しく見ていきましょう。

新ビオフェルミンS錠

新ビオフェルミンS錠は大正製薬が販売する整腸剤です。大正製薬は風邪・鼻炎薬の「パブロン」シリーズや栄養剤の「リポビタンD」育毛剤「リアップ」鼻炎薬「クラリチン」など数々の有名市販薬を手がける大手製薬会社です。

新ビオフェルミンS錠は医療用医薬品のラックビー錠と同様にビフィズス菌を配合しています。ビフィズス菌の配合量は18mg(成人1日量)ですが、ビフィズス菌以外にもフェーカリス菌やアシドフィルス菌を配合しています。

フェーカリス菌は主に小腸にすみつき、すばやく増殖し腸内細菌を整える働きがあります。またビフィズス菌やアシドフィルス菌などの他の有益な菌の増殖をサポートする働きがあります。

アシドフィルス菌は主に小腸にすみつき、乳酸菌の中でも特に乳酸を多く作る能力が高く、有害物質を作る悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。

新ビオフェルミンS錠はこれらの働きにより、整腸(便通を整える)、軟便、便秘、腹部膨満感に対して効能を発揮します。

このように新ビオフェルミンS錠はビフィズス菌の配合量だけで見ると医療用医薬品のラックビー錠(1日最大量60mg)よりも少なくなりますが、一方で小腸にも働きかけるフェーカリス菌やアシドフィルス菌を配合している点がポイントです。

また大正製薬は新ビオフェルミンS錠以外にも、ビフィズス菌を使用した商品を販売していますので、下記に商品名を記載します。

・新ビオフェルミンS細粒
・新ビオフェルミンSプラス錠/細粒
・ビオフェルミンVC
・ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブル

太田胃散整腸薬

太田胃散整腸薬は株式会社太田胃散が販売する整腸薬です。株式会社太田胃散は主に胃腸薬を手がける製薬会社で年配者からの支持が高い総合胃腸薬「太田胃散」や「太田漢方胃腸薬II」など数々の市販薬を手がける製薬会社です。

太田胃散整腸薬は医療用医薬品のラックビー錠と同様にビフィズス菌を配合しています。ビフィズス菌の配合量は30mg(成人1日量)ですが、ビフィズス菌以外にもラクトミン(ガッセリ菌)や酪酸菌を配合しています。

ラクトミン(ガッセリ菌)は主に小腸で働く乳酸菌で、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。酪酸菌は胃酸に強い乳酸菌として知られており、ビフィズス菌の増殖を助ける働きがあります。

また2種類の整腸生薬(ゲンノショウコエキス、アカメガシワエキス)が配合されており、ストレスや食生活の乱れによって起こる腸の過剰な動きを和らげ、お腹が弱い人の便通を改善します。

さらに健胃生薬(ゲンチアナ末)や消化酵素(ビオヂアスターゼ1000)が消化を助けます。

太田胃散整腸薬はこれらの働きにより、整腸(便通を整える)、軟便、便秘、腹部膨満感に対して効能を発揮します。

ガスピタン

ガスピタンは小林製薬が販売する整腸薬です。小林製薬は外用消炎薬「アンメルツヨコヨコ」や外皮用薬「アットノン」漢方薬「ナイシトール」など数々の有名市販薬を手がける製薬会社です。

ガスピタンは医療用医薬品のラックビー錠と同様にビフィズス菌を配合しています。ビフィズス菌の配合量は24mg(成人1日量)ですが、ビフィズス菌以外にもフェーカリス菌やアシドフィルス菌を配合しています。

フェーカリス菌は主に小腸にすみつき、すばやく増殖し腸内細菌を整える働きがあります。またビフィズス菌やアシドフィルス菌などの他の有益な菌の増殖をサポートする働きがあります。

アシドフィルス菌は主に小腸にすみつき、乳酸菌の中でも特に乳酸を多く作る能力が高く、有害物質を作る悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。

また消泡剤のジメチルポリシロキサンが配合されており、腸内に発生したガスだまりをつぶすことで、おなかのハリ(腹部膨満感)を改善し、消化酵素のセルラーゼAP3が悪玉菌のエサとなる食物繊維を分解することで、腸での過剰なガスの発生を抑えます。

他の整腸薬と比べ、お腹のハリ(腹部膨満感)に注目したお薬となっています。

ガスピタンはこれらの働きにより、整腸(便通を整える)、軟便、便秘、腹部膨満感に対して効能を発揮します。
参考文献
組成・性状 効能・効果 用法・用量 使用上の注意1)~4) 臨床成績5)~16) 薬効薬理17)18)
ラックビー微粒N/ ラックビー錠
ビフィズス菌 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
腸内細菌と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
ビフィズス菌はヒトの腸管内でどのようなはたらきをしているのでしょうか。|よくある質問|腸内細菌学会
新ビオフェルミンS錠「使用上の注意」添付文書
大正製薬製品カタログ
製品情報 | 新ビオフェルミンS | 製品紹介
製品情報 | 新ビオフェルミンSプラス | 製品紹介
製品情報 | ビオフェルミンVC
ビオフェルミン ぽっこり整腸チュアブルa 製品情報
軟便、整腸、便秘に太田胃散整腸薬│太田胃散
ガスピタン添付文書
ガスピタンの特徴|ガスピタン 小林製薬株式会社
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監修薬剤師 福岡 蓉佑
ドラッグストア薬剤師を4年間経験した後、本社教育部門にて市販薬セミナーの講師を務める。広告やパッケージに惑わされないお薬選びのコツを「わかりやすく」伝えられるよう、日々の執筆を行っています。
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