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新型コロナワクチン後の筋肉痛。症状と副反応が現れたときの対処法

監修医師 木村眞樹子
2021年10月31日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延し、営業や生活の規制など私たちの生活は大きく変わりました。緊急事態宣言や蔓延防止措置など様々な政策を行うものの新型コロナウイルスを根絶するまでには至らず、第3波、第4波と感染の波が留まりません。そんな中、大きな望みとして期待されたものが「ワクチン」です。医療従事者から始まり、高齢者、基礎疾患のある方、若年層と徐々に接種出来る範囲が広がっています。しかし、ワクチンの副反応をはじめ、日々不安を煽るようなニュースや信ぴょう性の低い情報が流れ、ワクチン接種をためらう方もいるのが現状です。
今回は、そんなワクチンの副反応である「筋肉痛」にフォーカスをあてて発現頻度や対処法について紹介します。ワクチンについて正しい情報を身に着けていきましょう。

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新型コロナワクチンとは

新型コロナワクチンとは、新型コロナウイルスに対する免疫を付けるために人工的に作り出されたものです。細菌やウイルスが体内に入るとそれらに抵抗する「免疫」が働きます。新型コロナワクチンを接種することで事前に免疫力をつけ、その後新型コロナウイルスが体内へ入ったとしてもすぐに抵抗し増殖を抑えることが期待されます。そのため、ワクチンを接種すると重症化へのリスクが減少するといわれています。

日本では3社の新型コロナワクチンが承認され、接種は始まっています。(2021年10月時点)

ファイザー社製ワクチン

・mRNAワクチン
・12歳以上の方に接種可能
・通常は三角筋(上腕の筋肉)に、1回0.3mlを筋肉注射
・通常3週間の間隔で2回接種
・発症予防効果は約95%と報告されている
・十分な免疫ができるのは、2回目を接種してから7日程度経過してからとされている

武田/モデルナ社製ワクチン

・mRNAワクチン
・12歳以上の方に接種可能
・通常は三角筋(上腕の筋肉)に、1回0.5mlを筋肉注射
・通常4週間の間隔で2回接種
・発症予防効果は約94%と報告されている
・十分な免疫ができるのは、2回目を接種してから14日程度経過してからとされている

アストラゼネカ社製ワクチン

・ウイルスベクターワクチン
・接種する日に原則40歳以上の方(特に必要がある場合は18歳以上の方)
・通常は三角筋(上腕の筋肉)に、1回0.5mlを筋肉注射
・通常4~12週間の間隔で2回接種(最大の効果を得るためには、8週以上の間隔をおいて接種することが望ましいとされています。)
・発症予防効果は約70%と報告されている
・十分な免疫ができるのは、2回目を接種してから15日程度経過してからとされている

皮下注射と筋肉注射の違い

日本で承認された3社のコロナワクチンはどれも筋肉注射であり気になった方もおられたのではないでしょうか。ここでは皮下注射と筋肉注射について簡単に紹介します。

皮下注射
皮下注射は、皮膚と皮膚組織をつまみあげて、約45度の角度で注射を行います。皮膚の下にある脂肪に注射することでワクチンがしばらくとどまり、ゆっくりと体内へ吸入されます。国内ではインフルエンザワクチンが代表例です。

筋肉注射
筋肉注射は、筋肉内に90度の角度で注射を行います。今回の新型コロナワクチンの場合は上腕に位置する三角筋に接種します。筋肉には多くの血管が通っているため、吸収が早いといわれています。

新型コロナワクチンの副反応

新型コロナワクチンで度々取り上げられている「副反応」。多くのニュースや報道が飛び交っていますが、実際にはどのような症状があるのでしょうか。順天堂大学コロナワクチン研究事務局が報告した「健康観察日誌集計の中間報告(13)」のデータを元にみていきましょう。

筋肉痛の発現頻度は多い

ファイザー社製のワクチンを接種した約2万人を調査した結果、接種部位の痛みや筋肉痛が最も頻度が高く、約90%の方に発現していると報告されています。ワクチン接種では2回目の方が副反応が強く現れるといわれていますが、この筋肉痛については1回目と2回目のどちらでも90%ほどの人が実感しています。また、世代を問わずどの年齢層の方にも起きています。2日目が90%とピークですが、5日目には10~15%まで減少することから、起きても数日で落ち着くことが考えられます。

その他起こりやすい副反応

接種部位の痛み、筋肉痛に加えて37.5℃以上の発熱、倦怠感、頭痛などが起こりやすいとされています。これらの症状に共通することは1回目よりも2回目に顕著に現れる点、年齢が若い方が起こりやすい点です。ここでは代表的な副反応について紹介します。
37.5℃以上の発熱
1回目の接種では5%未満の発現率ですが、2回目では約35%の方が2日目に発症しているとの報告があります。さらに年齢別で見ると、20代の50%と最も高く、年齢が上がるにつれて頻度が下がり70代では10%を下回っています。

倦怠感
1回目の接種では約20%、2回目の接種では約65%と発熱に比べると発現率は高いです。年齢別では20~40代では大差はありませんが、50代以降は減少傾向です。

頭痛
1回目の接種では10%強、2回目の接種では約50%の発現率の報告があります。年齢別の報告では、倦怠感と同様に20~40代では大差はあまりなく、50代以降では減少傾向がみられます。

どの副反応もワクチンを接種して2日目をピークに数日で落ち着く傾向があります。ただし、接種部位のかゆみに関しては接種部位の痛みや筋肉痛が落ち着く3、4日目に感じる方が多いようです。

筋肉痛や発熱など副反応の対処法と注意点

副反応が起きた際、どのように対処すればよいか、どう行動すれば良いか事前に知っておくことで素早く対応することができます。対処方法とその注意点について紹介します。

医療用医薬品または市販薬で対応する

最も多い接種部位の痛みや筋肉痛、さらに発熱に対しては医療用医薬品または市販薬での対応が可能です。医療用医薬品は医師の処方箋が必要なため、かかりつけ医のいる方は入手するできるかもしれませんが、そうでない方は市販薬での対応となるでしょう。市販薬の解熱鎮痛剤には様々な種類がありますが、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(ロキソプロフェンやイブプロフェン)が副反応に対して使用できるとされています。
ただし、市販薬を使用する際にはいくつか注意点があるため確認してから使用するようにしましょう。

・製品ごとに対象年齢や用法用量が異なる
・他の薬を服用している場合や妊娠中・授乳中、高齢、胃・十二指腸潰瘍や腎機能低下など病気治療中の場合
・薬などによりアレルギー症状やぜんそくを起こしたことがある場合
・激しい痛みや高熱など、症状が重い場合や、症状が長く続いている場合

なお、副反応が出る前に解熱鎮痛薬を予防的に服用することは推奨されていませんので注意してください。

重症の場合は受診を検討

症状の発現頻度は上記で示した通りですが、その重度については個人差があります。高熱や続く場合や激しい痛みが続く場合は個人で判断せず、受診を検討してください。まずは、かかりつけ医またはワクチンを接種した医療機関へ連絡をしましょう。ただし、ワクチンの副反応に対応する医療体制は各都道府県によって異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

万が一健康被害が生じた場合

ごくまれではあるものの、ワクチン接種により起こる副反応が原因で健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が生じる可能性はゼロではありません。健康被害がワクチン接種による副反応であると厚生労働大臣が認定したときには、予防接種法に基づく救済
が受けられます。詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

予防接種健康被害救済制度について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

ワクチンを打った当日、翌日はなるべく安静を

ワクチン接種の副反応の多くは当日または翌日に発現しています。そのため、できるだけ2日程度は無理せず予定を空けて自宅で安静にしておくことが望ましいでしょう。また、ワクチンを受けた当日は激しい運動や飲酒は避ける、接種部位は清潔に保つよう心がけてください。入浴については特に問題ありませんが、接種部位を強くこすらないように注意が必要です。

まとめ

今回は新型コロナワクチンの副反応である「筋肉痛」やその他の症状について発現頻度や対処法を紹介してきました。副反応は多くの方が経験されるというデータが示されましたが多くの場合数日で治まるとされています。しかし、その中でも重度は個人差があるため、自分に合った対処をしていきましょう。
新型コロナウイルス関連の情報は日々更新されていきます。副反応に使用可能は市販薬についても当初はアセトアミノフェンが推奨されていましたが、現在では非ステロイド性抗炎症薬も使用可能となりました。
今後も情報は新しくなっていきますので、正確な情報を入手して正しい行動を取りましょう。

※本記事は2021年10月17日に作成したものです。
参考資料
・新型コロナワクチンについて|厚労省
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0017.html

・健康観察日誌集計の中間報告(13)|順天堂大学 コロナワクチン研究事務局
000830659.pdf (mhlw.go.jp)

・新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応への対応について - 広島県感染症・疾病管理センター(ひろしまCDC) | 広島県 (hiroshima.lg.jp)
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hcdc/coronafukuhannou.html

・ファイザー社の新型コロナワクチンについて|厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_pfizer.html

・武田/モデルナ社の新型コロナワクチンについて|厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_moderna.html

・アストラゼネカ社の新型コロナワクチンについて|厚労省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_astrazeneca.html
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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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