つらい花粉症に効く!エピナスチン塩酸塩の成分や効果を解説
更新日:2024年02月28日
医療用医薬品として長年使用され、近年では「アレジオン20」という市販薬としても販売され始めた花粉症やアレルギー薬として有名な商品の一つです。
持続性に優れており、 1日1回の服用で効果を発揮してくれるため、日中お仕事で薬を飲むタイミングがつかめない方などにも多く使用されているお薬です。
エピナスチン塩酸塩とは
エピナスチンとは、抗ヒスタミン作用によりアレルギー反応を抑え蕁麻疹、花粉症、喘息などによる皮膚の腫れや痒み、鼻づまり、咳などの症状を改善する薬です。
医療用医薬品として長年使用され、近年では「アレジオン20」という市販薬としても販売され始めた花粉症やアレルギー薬として有名な商品の一つです。
持続性に優れており、 1日1回の服用で効果を発揮してくれるため、日中お仕事で薬を飲むタイミングがつかめない方などにも多く使用されているお薬です。
エピナスチンに含まれる成分は?
医療用医薬品のはアレジオン(先発品)の一ジェネリック(後発品)です。アレジオンもエピナスチンも一般名は「エピナスチン塩酸塩」で、同じ有効成分となります。
後発品とも言われるジェネリック医薬品については多くの製薬会社より販売されています。
なお、薬価(国が定める医薬品の価格)については今回の製品情報に関しましては一律ではありますが、製品が異なればや薬価一律であるとはかぎりません。
例:アレジオン錠20mgとジェネリック医薬品との比較薬
品名規格薬価後発かどうかシオノケミカルアルピード錠20錠33後発ダイトエピナスチン塩酸塩錠20mg「ケミファ」錠33後発ケミファエピナスチン塩酸塩錠20mg「日医工」錠33後発日医工エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」錠33後発沢井エピナスチン塩酸塩錠20mg「トーワ」錠33後発東和エピナスチン塩酸塩錠20mg「杏林」錠33後発キョーリンエピナスチン塩酸塩錠20mg「日新」錠33後発
※「ジェネリック医薬品」は最初に開発された「新薬」と同じ有効成分で作られ、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」にもとづくさまざまな厳しい基準や規制をクリアしたお薬のことを指します。
ここでは沢井製薬から販売されているエピナスチン塩酸塩錠10mg、20mgの添付文書をもとに効能効果及び用法用量を説明します。
効能・効果
気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬
用法・用量
気管支喘息、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。アレルギー性鼻炎通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回10〜20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
作用
エピナスチン塩酸塩は、抗ヒスタミン作用とアレルギー反応に関与するケミカルメディエーターの遊離抑制作用を有するアレルギー性疾患治療剤であり、この薬の主作用は、ヒスタミンの受容体を遮断することです。
鼻水、鼻づまり、くしゃみなどのアレルギー性鼻炎症状を鎮め、さらにアレルギー症状を引き起こす原因物質(ヒスタミン、ロイコトリエン等)の作用を抑えます。
薬剤の剤形や規格に関しましては有効成分であるエピナスチン塩酸塩を10mg含有する錠剤タイプの薬剤、20mg含有するタイプの薬剤、そしてドライシロップ(粉)があります。
アレジオンドライシロップ(薬効分類名:アレルギー性疾患治療剤、一般名:エピナスチン塩酸製剤)の添付文書情報を参考に小児への用法用量を解説すると、3歳から使用が可能であり、適応症状のアレルギー性鼻炎に対しての用量は下記の通りです。
アレルギー性鼻炎通常、小児は1回0.025〜0.05g/kg(主成分として0.25〜0.5mg/kg)を用時溶解して1日1回服用します。
年齢や症状により適宜増減されますが、1日標準服用量は3〜7歳未満0.5〜1g(5〜10mg)、7歳以上1〜2g(10〜20mg)を用時溶解して1日1回服用します。
エピナスチンは花粉症に効果的?
花粉症とは鼻腔内に入ってきたスギ等の植物の花粉に対する免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされることをいい、季節性アレルギー性鼻炎といったりもします。
「エピナスチン」はまさにヒスタミンなどの原因物質の作用を阻害する「抗ヒスタミン作用」とともに、放出自体を抑える「メディエーター遊離抑制作用」によりアレルギーによる鼻炎症状にすぐれた効果を発揮するお薬となります。
花粉などの季節性のアレルギー性鼻炎症状に使用する場合は,症状が出始めたら早めに服用すると効果的なのでおすすめです。
エピナスチンと他のアレルギー薬との違いは?
ではエピナスチンと共に他のお薬ともその効果や用法用法、副作用について比較していきましょう。
基本的にアレルギー薬を比較する際には「効果の強さ」と副作用として現れることがある「眠気の強さ」の2項目を比べていきます。
効果の強弱の基準は「抗ヒスタミン作用」=アレルギー反応の元となるヒスタミンの分泌を抑える強さに基づきます。
抗ヒスタミン剤は発売された年代などにより第一世代、第二世代に分けられます。第1世代の医薬品は効果は強めですが、眠気も感じることが高くなる可能性のあるお薬が多いです。
第1世代:ポララミン、セレスタミン
ポララミンは眠気は出やすいものの、安全性が比較的高いとされているため妊娠中や授乳中の方にも医師より処方される場合があります。
※妊娠中・授乳中の方は、もしポララミンが手元にあったとしても自己判断で使用せず、必ず一度医療機関に受診し担当の医師に相談しましょう。
セレスタミンはポララミンの主成分(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)に副腎皮質ホルモン(ステロイド:ベタメタゾン)が配合されている配合剤です。
これらの成分は即効性があり、副腎皮質ホルモン配合は炎症を抑える効果もあるので、蕁麻疹など急性の症状に用いられます。
他の花粉症薬で効果を感じられない時にも処方されますが、長期使用には向いていません。
第2世代:サジテン、アレロック、アレジオン、ジルテック、ザイザル、タリオンデザレックス、ルパフィン、ビラノアなど
第二世代に関しては副作用の眠気が出にくいタイプ、生活スタイルなどに合わせた服用回数などで比較することが可能です。
眠気が出にくいが効果は穏やか:アレグラ(1日2回)・クラリチン(1日1回)
1日1回の服用で1日継続して効果をあらわす:アレジオン(効果は高いが眠気が出る場合があり)、ジルテック、ザイザル(ジルテックの眠気を改良したタイプ)
眠気が出る強さなども患者様により感じる度合いが異なるため、一概にこのおくすりが一番効果的、強いと言い切れないということもあります。
受診される際はご自身のライフスタイルや仕事の環境も含め、医師や薬剤師に相談してみましょう。
エピナスチンは花粉症以外でどんな症状に効果がある?
花粉症のアレルギー性鼻炎のほかの効能効果には、気管支喘息、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬があります。
エピナスチンの効果的な使用方法は?
オロパタジン塩酸塩が有効成分である「アレロック」は「医療用医薬品」に指定されているため、通常購入することができません。
また同じ成分(オロパタジン塩酸塩)が配合されている商品も現在のところは市販薬で購入出来るものはありません。
市販薬として現在購入可能なアレルギー薬としては、アレグラやクラリチンが当て嵌まります。
使い方のポイント
エピナスチン塩酸塩(商品名:アレジオン)は 1日1回、就寝前に服用することで、翌日いっぱい効果が働きます。
日中の目の痒みやくしゃみ、鼻水などをさらに抑えるために、点鼻薬や点眼薬を併用しても問題ありません。
点鼻薬や点眼薬を使う場合は、花粉などアレルギーの原因となるものが付着していない状態で使用するとより効果的です。
服用を続け、症状の改善がみられたとしても、長期に服用する場合は医師又は薬剤師に相談してください。
エピナスチンの副作用や注意点
主な副作用情報としては、眠気、倦怠感、頭痛、口渇、胃部不快感、吐き気、腹痛、浮腫(顔や手足のむくみ)、発疹、蕁麻疹、かゆみ、紅斑、頻尿などが報告されています。
このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
注意点
医師の治療を受けている人
妊婦又は妊娠していると思われる人
高齢者の方
薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人
アレルギーによる症状か他の原因による症状かはっきりしない人
気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎等の他のアレルギー疾患の診断を受けたことがある人
他に薬などを使っている場合は、お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意しましょう。
また服薬は決して患者様の自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
製品使用にあたって眠気を起こす場合がありますので、車の運転、機械の操作、高所での作業などは注意してください。
エピナスチンはどうすれば購入できる?
アレグラ、クラリチンなどの商品とともに、エピナスチン塩酸塩は市販薬で医療用と成分が同量の「アレジオン20」という製品を購入することが可能です。
「アレジオン20」は、エスエス製薬より医療用成分のエピナスチン塩酸塩を日本で初めてOTC医薬品にスイッチした第2類医薬品のアレルギー専用鼻炎薬です。
(参考元情報URL :https://www.ssp.co.jp/product/all/alesion20/)
容量・価格(希望小売価格)
6錠:1,380円(税抜)
12錠:1,980円(税抜)
24錠:3,580円(税抜)
また医療用医薬品に指定されている「アレジオン」またそのジェネリック医薬品である各製薬会社のエピナスチン塩酸塩含有のお薬は、通常購入することができません。
ただし、「処方箋以外の医療用医薬品」(非処方箋医薬品)に指定されているため、「零売」(れいばい)の取り組みを行なっているという薬局であれば、医師の処方箋がなくても薬剤師との対面によるカウンセリングのもと可能です。
エピナスチンを購入するにはどうしたらいい?
エピナスチンは「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。
エピナスチンを購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。
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