虫刺されや湿疹など多くの皮膚症状に効果的!?幅広く使える医薬品リンデロンの薬効成分や効能・効果について解説。リンデロンは通販で購入できる?
更新日:2024年06月20日
そのようなステロイドですが、ネットなどで検索すると、一度使うとやめられなくなる・大変な副作用がある・皮膚が黒くなるといった情報が表示されたり、雑誌でも不安を煽る記事が掲載され話題となることがあります。
そのためステロイドの薬と聞くと不安になったり良くないイメージを持っている方もいらっしゃると思います。しかし、このような一方的に不安を煽るようなものの多くは誤った情報です。
ステロイドの外用薬は塗った患部にのみ効果を発揮するように作られており、医師または薬剤師の指示に従い、使用条件が適正な方が正しい用法用量で使用すれば、安全で多くの疾患に対して有益な医薬品です。
ステロイドを使用する上で、全ての疾患に共通して、薬のことをしっかり理解し、素早く効果的に使用することが大切です。
湿疹など広く皮膚疾患に使用されるリンデロンってどんな医薬品?ステロイドって安全?
リンデロンは有効成分としてステロイドを含有する医療用医薬品の塗り薬です。ステロイドの一般的な効能効果として、かゆみや炎症を改善する働きがあります。
そのようなステロイドですが、ネットなどで検索すると、一度使うとやめられなくなる・大変な副作用がある・皮膚が黒くなるといった情報が表示されたり、雑誌でも不安を煽る記事が掲載され話題となることがあります。
そのためステロイドの薬と聞くと不安になったり良くないイメージを持っている方もいらっしゃると思います。しかし、このような一方的に不安を煽るようなものの多くは誤った情報です。
ステロイドの外用薬は塗った患部にのみ効果を発揮するように作られており、医師または薬剤師の指示に従い、使用条件が適正な方が正しい用法用量で使用すれば、安全で多くの疾患に対して有益な医薬品です。
ステロイドを使用する上で、全ての疾患に共通して、薬のことをしっかり理解し、素早く効果的に使用することが大切です。
リンデロンという名前のついたお薬にはリンデロンDP、リンデロンV、リンデロンVGと様々な種類があり、名前の最後のアルファベットに違いがあります。
小さな違いですが、それぞれ使用目的や成分が異なるので注意が必要です。また、リンデロンには剤形の異なる「軟膏」「クリーム」「ローション」の3タイプがあります。
軟膏は、油分が含まれており、皮膚を保護する作用が強く、保湿性に優れています。刺激性が少ないため肌の弱い方にも向いており、ジュクジュクしている患部や乾燥している患部でも幅広く使用することができます。
しかしクリームと比較するとベタつき、てかりがあるため使いにくいと感じる方もいらっしゃいます。
クリームは、水と油を混ぜ合わせて精製されており、伸びが良く、軟膏ほどベタつきがないため、使用感は軟膏と比べると良いと感じる方が多いです。
水でも簡単に洗い流せる一方、汗などで流れやすく効果がしっかり出ないこともあります。また薬の基材に水分が多く含まれるため刺激性が高く、傷口などに触れると痛みを伴うことがあります。
ローションはさらっとしていて使いやすいのが特徴です。そのため頭皮など軟膏やクリームでは使用しにくい部位にも使用することが出来ます。
しかし、さらっとしている反面、汗などで落ちやすく効果が落ちやすいデメリットがあります。
また、アルコールを溶剤としていることが多くアルコールにアレルギーを持っている方は注意が必要です。
リンデロンは1つじゃない?様々な種類の「リンデロン」に含まれている薬効成分について解説
先ほど説明した通り、リンデロンという名前のついたお薬にはリンデロンDP、リンデロンV、リンデロンVGと様々な種類があり、それぞれ成分が異なり、使用目的や使用できる部位が異なります。
ステロイドの塗り薬には様々な種類があり、その効果と強さに応じて5段階のランクに分けられます。
最も強い(Strongest)例:デルモベート・ダイアコートなど
非常に強い(Very Strong)例:アンテベート・リンデロンDPなど
強い(Strong)例:メサデルム・リンデロンVなど
普通(Medium)例:リドメックス・キンダベートなど
弱い(Weak)例:プレドニゾロンなど
リンデロンDPの成分は、「ベタメタゾンジプロピオン酸エステル」とよばれる合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)です。作用の強さランクは、2番目に強い「非常に強い(Very Strong)」に該当します。
軟膏・クリーム・ゾルのタイプがあります。通常は、湿疹・皮膚炎、乾癬などの治療に用いられます。2番目に強いステロイドのため一般的には、皮膚が薄い部分や顔には使用せず、手足や体幹など皮膚の厚い部分に使用します。リンデロンの中で一番の強さを誇ります。
リンデロンVの成分は、「ベタメタゾン吉草酸エステル」とよばれる合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)です。作用の強さランクは、中間くらいの「強い(Strong)」に該当します。軟膏・クリーム・ローションのタイプがあります。
こちらもリンデロンDPと同じく湿疹・皮膚炎、乾癬などの治療に用いられます。
リンデロンDPと比較すると、ランクがひとつ下なので、より幅広く、手足や体幹などで皮膚が薄い部分にも使用できます。小児や妊娠している方でも大量または長期間でなければ使用することが出来ます。
リンデロンVGの成分は、「ベタメタゾン吉草酸エステル」とよばれる合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)と「ゲンタマイシン硫酸塩」(抗生物質)の配合剤です。
作用の強さランクは、「強い(Strong)」に該当します。軟膏・クリーム・ローションのタイプがあります。
リンデロンVの成分に加えて、G:ゲンタマイシン(抗生物質)が配合されており、VGと名前がついています。
抗生物質が配合されているため細菌に対し抗菌作用があり、細菌感染の可能性がある、又、そのおそれのある湿疹・皮膚炎、乾癬などの治療に使用します。
化膿している炎症などで、ステロイドによる抗炎症作用と抗生物質による化膿止めの効果が期待できます。
リンデロンの使い方のポイント!日常生活の様々なシーンで効果的に活躍する薬?
皮膚の炎症をおさえ、痛み、赤み、発疹、かゆみなどの症状を改善する効果があります。例えば湿疹ができた・庭の掃除中に植物でかぶれた・クラゲや虫に刺された・あせも・オムツかぶれなどの、生活をしていく上で避けられない多くの原因に対する炎症やかゆみ症状に用いられます。
細菌・ウイルスによる症状には使用することができませんが、今挙げたように生活上生じる広い範囲の炎症・かゆみ・赤み症状を改善することができます。
専門的な内容にはなりますが、医療用医薬品の説明書である添付文書では次のような症状の改善に効果があるとされています。
湿疹
皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、脂漏性皮膚炎を含む)
痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)
乾癬、掌蹠膿疱症
リンデロンを使用する上で忘れてはいけない副作用や薬を使う際の注意点はある?
リンデロンの外用薬の用法は、通常、1日1〜2回ほど湿疹やかゆみが出ている範囲にピンポイントで塗ってください。塗り方のコツはなるべく擦り込まず、やさしく伸ばすように塗ってください。
塗る分量は、大人の人差し指の先から第一関節まで薬を乗せた量で、大人の手のひら2枚分です。これを目安に、症状が出ている所に合わせて適量を使用してください。
保湿剤や化粧水と一緒に使う場合、一般的には最後に使用します。そうすることで患部以外の正常部位に塗り広げなくて済み、副作用起こす可能性が減ります。
塗布後に絆創膏などで覆ってしまうと必要以上にお薬の成分が吸収され、副作用が出ることがあります。
その様な治療方法もありますが、自己判断では行わず、医師など専門家の指示のもとで行うようにしてください。
リンデロンローションは、基本的に長期で使用せず短期使用のお薬です。1週間以上経っても症状が改善しない場合は基本的に医師の診察が必要です。また、患部に出血がある場合やひげそり後肌には使えないので注意が必要です。
まぶたへの使用は眼圧が上がる(眼圧亢進)、緑内障、後嚢白内障など重大な副作用を起こすおそれがあるので使用しないようにしましょう。通常、リンデロンローションは副作用の心配が少ないお薬です。
しかし皮膚がガサガサになる、ブツブツや水ぶくれ、ニキビの様な症状が出る、痒みが出る、毛穴周辺が炎症を起こす(毛嚢炎)などの副作用があるので注意が必要です。
多くの場合は、使用の中止や使用方法を改善することで良くなることが多いです。漫然と使用せず患部の状態を使用するたびにチェックすることが大切です。
また、長期に渡って広範囲に使用した場合、ごく稀に次のような副作用症状がでる可能性があります。
顔にほてりや赤みが生じる(酒さ様皮膚炎)
皮膚が薄くなる、細い血管が浮き出てくる(ステロイド皮膚)
毛が太くなる、皮膚が白っぽくなる(多毛・色素脱失)
目が痛い、視力が落ちた(緑内障・白内障)
骨折、骨量低下(骨粗しょう症)
このような症状が見られた場合には、医師や薬剤師などに相談し適切な治療を受ける必要があります。
また以下の場合では添付文書でリンデロンローションを使用できない「禁忌」とされているので注意が必要です。
1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症、及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ、水虫等)(症状を悪化させることがある。※リンデロンVGローションは細菌感染症では使用可)
2. 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者(有効成分ベタメタゾン吉草酸エステルでアレルギー症状を起こしたことがある人)
3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎(穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。)
4.皮膚潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷(皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。)
5.ストレプトマイシン,カナマイシン,ゲンタマイシン,フラジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラ シンに対し過敏症の既往歴のある患者(リンデロンVGのみ)
上記の場合は症状をより悪化させる危険性があります。自分で判断がつかない場合は医師、薬剤師などの専門家に相談してください。
リンデロンは通販で購入可能?
医療用医薬品は原則通販での購入はできません。しかし近年、元々は病院で処方されていた医療用の医薬品と同一の成分を含む市販薬がドラッグストアなどで広く販売されています。
リンデロンも例外ではなく同一成分が同量配合されている市販の医薬品が販売されています。病院で処方される全く同じ薬を通販で購入できるわけではありませんが有効成分が同じなので、概ね同等の効果が期待できる医薬品を通販で購入する事は可能です。
リンデロンVは市販薬として同一有効成分が同量で配合されている「ベトネベートクリームS(指定第2類医薬品)」が販売されています。
リンデロンVGは2つの薬効成分が混合された医薬品ですが、2つの有効成分どちらも同じ成分の医薬品は現在市販されていません。しかし代用となる医薬品は市販薬として購入することができます。
ベトネベートN軟膏AS(指定第2類医薬品)はステロイドに加えて、抗生物質フラジオマイシンが配合されており、リンデロンVG軟膏に含有されているゲンタマイシンと抗生物質の種類が異なるものの、ステロイド成分はリンデロンVGと同じベタメタゾン吉草酸エステルが配合されているためステロイドと抗生物質という組み合わせから、同等の効果が期待できます。
リンデロンDPはステロイドの強さとして非常に強い(Very Strong)に分類されます。
市販薬としても多くのステロイドが販売されていますが、市販薬として販売できるのは強い(Strong)までであるため、代用になる医薬品を市販で購入することができない薬です。
リンデロンはどこで買えるの?
リンデロンはいずれも医療用医薬品なので原則市販や通販で購入する事はできません。
しかしリンデロンの中には、同一成分あるいは類似成分を含有した市販薬が販売されている製品もありました。
具体的にはリンデロンVクリームと同じ成分のベトネベートクリームS(指定第2類医薬品)やリンデロンVG軟膏と類似するベトネベートN軟膏AS(指定第2類医薬品)などがあります。
これらの商品は市販薬としてドラッグストアなどで販売されている医薬品ですので通販で購入することもできます。
また海外から個人輸入で医薬品を入手する、いわゆる「抜け道」のような方法もありますが、リンデロンは正しく使用しないと症状の悪化や感染症のリスクが高くなってしまうため正しい情報、医療知識をもつ専門家の指導下で使用すべきです。
このような安全性を考えると、購入する方法は2つです。1つが病院を受診し、発行された処方箋を用いて薬局で薬を購入する方法。もう1つが薬剤師の指導・管理のもと保険を使用せず零売で購入する方法です。
実は病院で処方される医療用医薬品の中には、処方箋がなくても購入できるものがあります。
これは「零売」(レイバイ)と呼ばれる、医療用医薬品を薬剤師によって対面販売する制度になります。
オンライン診療SOKUYAKUであればクリニックや服薬指導の待ち時間の短縮や、二次感染リスクの軽減が可能です。ぜひ「SOKUYAKU」をご利用ください。
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