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グラケーカプセル(メナテトレノン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 廣瀬安國
更新日:2024年02月26日

更新日:2024年02月26日

グラケーカプセル(メナテトレノン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説のイメージ
グラケーカプセル(メナテトレノン)という医薬品をご存知でしょうか。グラケーカプセルは、ビタミンK製剤に分類されている医薬品であり、骨粗鬆症の治療に使われます。

整形外科などの骨粗鬆症の治療を行っている医療機関や調剤薬局で採用されています。
今回は、グラケーカプセル(メナテトレノン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説します。

グラケーカプセル(メナテトレノン)とは

グラケーカプセル(メナテトレノン)は、1995年にエーザイ株式会社から販売が開始したビタミンK2製剤です。

 

1960年にNature誌にビタミンKが骨折の治癒過程を促進することが報告され、日本では、1965年にビタミンKの骨代謝に対する役割について研究が開始されました。

 

基礎研究では、メナテトレノンが骨形成促進作用、骨吸収抑制作用を有することが証明されてきましたが、さらに吸収しやすく服用もしやすくした小型ソフトカプセルが開発、販売されたのがグラケーカプセルです。

ジェネリック医薬品が存在する

グラケーカプセル(メナテトレノン)には、ジェネリック医薬品が存在します。新薬は、莫大なコストをかけて開発されるため製薬会社は特許を設けて独占的に販売します。

 

しかし、特許には期限があり、特許期限が切れた新薬は他の製薬会社が製造、販売が可能です。ジェネリック医薬品は、開発費がかかっていないため、新薬に比べてお薬代が安くなるメリットがあります。

 

ジェネリック医薬品への変更を希望される場合には医師や薬剤師に相談してみてください。

グラケーカプセル(メナテトレノン)の成分について

グラケーカプセル(メナテトレノン)は、ビタミンK製剤に分類される医薬品です。ビタミンKは、使用性ビタミンに分類され、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用があります。

 

そのため、グラケーカプセルは骨密度が低下する骨粗鬆症治療薬として利用されてきました。そのほかにも、ビタミンKは血液凝固因子の産生に重要な役割を果たしています。

 

グラケーカプセルと同成分の医療用医薬品であるケイツーカプセルは、乳児ビタミンK欠乏性出血症や分娩時出血などビタミンKが不足することがあらわれる症状に使用できます。

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症は、骨量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。骨粗鬆症の患者さんは日本には1,000万人いるといわれいます。

​骨粗鬆症は圧倒的に閉経後の女性に多く見られているため女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いとされています。

グラケーカプセル(メナテトレノン)はどんな症状に効果がある?

骨粗鬆症における骨量、疼痛の改善します。

グラケーカプセル(メナテトレノン)の用法・用量は?

成人には、メナテトレノンとして1日45mgを3回に分けて食後に服用します。

グラケーカプセル(メナテトレノン)の副作用

臨床試験では、6321例中、302例(4.78%)の副作用が報告されています。
重大な副作用は報告されていませんが、胃の不快感や腹痛、下痢、悪心、口内炎、食欲不振、消化不良、便秘、頭痛、肝機能の検査値上昇、BUN上昇、浮腫などが見られました。

グラケーカプセル(メナテトレノン)に関する注意点

グラケーカプセル(メナテトレノン)は、有効成分が脂溶性ビタミンであるため、比較的副作用が少ない医薬品ですが、注意点がいくつか存在します。安全に十分薬効を発揮するために注意点を知っておくといいでしょう。

ワーファリンを服用している場合には使用しない

ワーファリンは、肝臓のビタミンK代謝サイクルを阻害することで血液凝固因子の産生を阻害します。そのため、血液凝固因子を阻害することで抗凝固作用、血栓形成の予防作用があるため脳梗塞や心筋梗塞などの治療にも使用される医薬品です。

ビタミンKの代謝サイクルを阻害する作用があるためグラケーカプセル(メナテトレノン)の作用も阻害します。ワーファリンを服用している場合にはグラケーカプセルは使用できません。

食後に服用する

グラケーカプセルは、脂溶性であるため食事に含まれている脂肪分が少ない場合には吸収が低下することがあります。そのため、グラケーカプセルを効果的に使用するために空腹時ではなく必ず食後に服用してください。

薬剤アレルギーを起こすことがある

グラケーカプセル(メナテトレノン)は、ビタミンK製剤であるため副作用は比較的少ないですが、薬剤アレルギーを起こすことがあります。発疹やかゆみ、発赤などがあらわれた場合には使用を中止してください。

高齢者への投与

骨粗鬆症は、閉経後女性や高齢者に多く見られる病気です。そのため、高齢者では、グラケーカプセル(メナテトレノン)は、長期にわたって使用することが多く、腎臓や肝臓の機能が低下しているため、副作用が発言する可能性が高くなるので注意が必要です。

グラケーカプセル(メナテトレノン)と同じ成分の市販薬はある?

グラケーカプセル(メナテトレノン)は、医療用医薬品なので入手するためには医師の診察を受ける必要があります。骨粗鬆症は、老化や女性ホルモンの減少によって発症するため、基本的には長期的に継続使用が必要です。

 

しかし、骨粗鬆症ほどではないけど骨密度が気になる場合には、市販薬の使用を考えてみるのもいいでしょう。

 

市販薬であれば医師の診察を受ける必要もなく、顧客の判断で購入できるので入手しやすいメリットがあります。グラケーカプセル(メナテトレノン)と同じ成分の市販薬は存在するのでしょうか。

グラケーカプセル(メナテトレノン)と同じ成分の市販薬は存在しない

残念ながらグラケーカプセル(メナテトレノン)と同じ成分の市販薬は存在しません。そのため、グラケーカプセルを入手するためには医師の診察が必要です。

骨のサプリメントなら存在する

骨をサポートするサプリメントなら存在するので紹介します。

エクエル

大豆イソフラボンを配合したサプリメントがエクエルです。大豆イソフラボンは、腸内細菌によってエクオールに変換されることで女性の健康と美容をサポートします。

 

しかし、日本人女性の約5割ほどがエクオールが少ないとされています。エクエルは、大豆イソフラボンをエクオールができない方でもエクオールを直接摂取できることが特徴です。

毎日すこやかMPB Ca&ビタミンD

雪印メグミルクから販売されているサプリメントです。 MPVは、牛乳に微量に含まれているタンパク質でありかつ、CaとビタミンDが配合されています。健康をサポートするためにはビタミンDも必要です。

骨密度を維持するサプリメントには注意が必要!

日本人の多くは、カルシウムの摂取量が推奨量を下回っているとされていますが、カルシウムの過剰摂取に注意が必要です。過剰摂取すると、高カルシウム血症になることがあります。

 

高カルシウム血症は、吐き気や喉の渇きなどみられ、重症化すると錯乱や昏睡に至ることがあるのでサプリメントを使用してから体調に変化があらわれたら使用を中止してください。

気になることがあれば医療機関へ

骨粗鬆症は、特に痛みもなく症状が進むため骨折するまで病気に気づかないことが多いです。そのため、定期的に骨密度を検査することが早期発見には重要です。

 

高齢者では、骨折することで寝たきり状態にまで悪化することがあるので早めに骨粗鬆症の治療をおこなう必要があります。

 

骨密度の維持は、サプリメントでも対応が可能ですが、骨粗鬆症は市販薬やサプリメントでは対応できないので気になることがあれば医療機関へ受診してください。

参考資料
グラケーカプセル添付文書
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/170033_3160002M2028_1_13
グラケーカプセル インタビューフォーム
https://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/170033_3160002M2028_1_009_1F.pdf
骨粗鬆症
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osteoporosis.html
エクエル
https://www.otsuka-plus1.com/shop/pages/equelle_lp_nb_equol.aspx
毎日すこやかMBP Ca&ビタミンD
https://www.meg-snow.com/products/detail.php?p=honecare_cavd

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

SOKUYAKUでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。

 

また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。

 

SOKUYAKUで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。

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周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。
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