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ペンタサ錠(メサラジン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 小村 稜
2021年09月22日
病院やクリニックなど医療機関でのみ取り扱われる医療用医薬品ペンタサ錠(メサラジン)はご存じですか。ペンタサ錠(メサラジン)には腸の炎症を抑える働きがあり、潰瘍性大腸炎やクローン病に使用されるお薬です。今回は医療用医薬品であるペンタサ錠(メサラジン)について、効能・効果、用法および用量、使用上の注意について詳しく解説します。

ペンタサ錠(メサラジン) とは

ペンタサ錠(メサラジン)とは潰瘍性大腸炎およびクローン病にともなう炎症反応の抑制に使用されるお薬です。ペンタサ錠(メサラジン)のみならずペンタサ顆粒、ペンタサ剤剤、ペンタサ注腸など様々な剤型があり,患者さんの状態によって使い分けられます。様々な剤型がありますが、どのお薬も病院やクリニックなどの医療機関で医師によって発行された処方箋に基づいて薬局で受け取ることができる医療用医薬品です。

ペンタサ錠(メサラジン) の成分について

ペンタサ錠の成分は「メサラジン」です。メサラジンの化学名は「5-Amino-2-hydroxybenzoic acid 」であることから、一般的に「5-アミノサリチル酸(5-ASA)」と呼ばれることもあります。少しややこしいですが、メサラジンも5-アミノサリチル酸も同様の化学物質を指しているので注意してください。

ペンタサ錠(メサラジン)がなぜ、潰瘍性大腸炎やクローン病に対して効果があるのか、はっきりとわかってはいませんが次のような作用機序が考えられています。

・炎症細胞から放出される活性酸素種を消去し、炎症の進展と組織の障害を抑制
・ロイコトリエンB4(LTB4)の生合成を抑制し、炎症細胞の組織への浸潤を抑制
・肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑制
・血小板活性化因子の生合成を抑制
・インターロイキン-1β(IL-1β)の産生を抑制

ペンタサ錠の成分である「メサラジン」は潰瘍性大腸炎やクローン病に対して使用される基本のお薬であり、症状の緩和に重要な役割を担っています。

ペンタサ錠(メサラジン) はどんな症状に効果がある?

ペンタサ錠(メサラジン)は寛解期および活動期の潰瘍性大腸炎、クローン病に対して使用されるお薬です。
それぞれの症状について詳しく解説します。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは大腸の粘膜部分にびらん(ただれ)や潰瘍ができる大腸の炎症性疾患で、難病に指定されています。特徴的な症状として下痢や血便、腹痛が認められることがあります。また、重症になると発熱、体重減少、貧血などの全身症状があらわれることがあります。炎症は直腸から小腸に向かって連続的に広がるという特徴があり、最大で直腸から結腸全体に広がります。潰瘍性大腸炎の症状は、悪くなったり良くなったり(再燃と寛解)を繰り返すことが多く、疾患の状態によって治療方法が異なります。
原因は明らかになっておらず、腸内細菌の関与や免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、あるいは食生活の関与などが考えられています。

クローン病

クローン病とは大腸および小腸の粘膜にびらん(ただれ)や潰瘍ができる炎症性疾患で、難病に指定されています。潰瘍性大腸炎と比較されることが多い疾患ですが、一番の違いは潰瘍性大腸炎は名前の通り大腸のみで炎症がおこりますが、クローン病は大腸のみならず、口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症が起こりうる疾患です。また、若い方に発症する頻度が高いという特徴もあります。症状は炎症が起こる部位によっても異なりますが腹痛、下痢、下血、発熱などが報告されています。
原因は潰瘍性大腸炎と同様、まだはっきりとはわかっておらず対処療法が行われます。

ペンタサ錠(メサラジン)の用法・用量は?

ペンタサ錠(メサラジン)の用法・用量は、年齢や使用する疾患によって異なります。
用法・用量は次の通りです。

潰瘍性大腸炎

通常、成人はメサラジンとして1日1,500mgを3回に分けて食後に経口で服用します。

寛解期には、必要に応じて1日1回の服用とすることができます。なお、年齢、症状により適宜増減しますが、1日2,250mgを上限とすることが添付文書に明記されています。

活動期には、必要に応じて1日4,000mgを2回に分けて服用することができます。
通常、小児はメサラジンとして1日30~60mg/kgを3回に分けて食後に経口で服用します。なお、年齢、症状により適宜増減しますが、1日2,250mgを上限とすることが添付文書に明記されています。

*寛解期(病状が安定している期間),活動期(症状が強く現れている期間)

クローン病

通常、成人はメサラジンとして1日1,500mg~3,000mgを3回に分けて食後に経口で服用します。なお、年齢、症状により適宜減量することが添付文書に明記されています。

通常、小児はメサラジンとして1日40~60mg/kgを3回に分けて食後に経口で服用します。なお、年齢、症状により適宜増減することが添付文書に明記されています

ペンタサ錠(メサラジン) の副作用

ペンタサ錠(メサラジン)には次のような副作用が報告されています。副作用が現れた場合には、すみやかに医師や薬剤師に相談してください。

重大な副作用

・間質性肺疾患
間質性肺疾患(好酸球性肺炎 、肺胞炎 、肺臓炎 、間質性肺炎など )が報告されています。症状としては発熱、咳、呼吸困難、胸部X線異常等があらわれることがあるため注意が必要です。

・心筋炎、心膜炎、胸膜炎
症状として胸が痛くなったり、呼吸困難があらわれることがあり、注意が必要です。

・間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎障害
初期症状として発熱、腎機能検査値異常(BUN、クレアチニン上昇等)等が見られる場合があります。

・再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症
白血球が減ることによる発熱や咳などの感染症の症状、赤血球が減ることによる体動時の動悸、息切れ、疲れやすさなどの貧血症状、血小板減少による易出血性があらわれることがあります。

・肝炎、肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDH、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸(肌や白目が黄色くなる)があらわれることがあります。

その他の副作用

・皮膚症状
肌が赤くなったりぶつぶつができることがあります。また、かゆいと感じることがあります。

・消化器症状
気持ち悪くなったり、下痢や腹痛を起こすことがあります。

・その他の症状
発熱、頭痛、関節痛、全身倦怠感、むくみ、筋肉痛があらわれることがあります。

ペンタサ錠(メサラジン) に関する注意点

次にような特定の背景を有する方は服用に際して注意が必要です

・メサラジンおよびサラゾスルファピリジンに対して過敏症のある方
メサラジンに対する過敏症の既往歴がある方はこのお薬を使用することができません。過敏症の既往歴がある方で、このお薬が処方されている場合には医師または薬剤師に相談してください。

またサラゾスルファピリジンに対する過敏症の既往歴がある方も注意が必要です。サラゾスルファピリジンはリウマチや潰瘍性大腸炎、クローン病に使用されるお薬です。体内で分解されてメサラジンを放出するお薬であるためサラゾスルファピリジンに対する過敏症の既往歴がある場合も医師や薬剤師に相談してください。

・腎機能障害を有する方
重篤な腎障害がある場合には服用することができません。

腎機能が低下している方も、お薬の排泄が遅延し副作用があらわれる恐れがあるため注意が必要です。

・肝機能障害を有する方
重篤な肝障害がある場合には服用することができません。

肝機能が低下している方も、お薬の排泄が遅延し副作用があらわれる恐れがあるため注意が必要です。

・妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ服用できます。
妊娠している場合や妊娠している可能性がある場合には医師や看護師、薬剤師に相談してください。

・授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討することが添付文書に明記されています。また、海外で行われた臨床試験データより、ヒト母乳中へ移行することが報告されています。


次の薬剤を服用している方は注意が必要です。

・利尿剤
・ステロイド剤
・免疫抑制剤

これらのお薬にかかわらず、普段から飲まれているお薬がある場合には医師や薬剤師に相談してください。

ペンタサ錠(メサラジン) と同じ成分の市販薬はある?

ペンタサ錠(メサラジン)と同様の成分を含有する市販薬は現在発売されていません。ペンタサ錠(メサラジン)は症状によって用量の調節が必要なお薬であり、医師の処方箋が必要となります。

まとめ

今回は潰瘍性大腸炎およびクローン病に使用される医療用医薬品ペンタサ錠(メサラジン)についてその効果・効能および用法・用量、使用上の注意について詳しく解説しました。

潰瘍性大腸炎およびクローン病は適切な治療を行うことで症状を抑えることが可能な疾患です。

ご自身が使用するお薬についてよく理解し、正しくお使いください。
参考文献
ペンタサ錠250mg/ペンタサ錠500mg|添付文書
クローン病(指定難病96) – 難病情報センター
潰瘍性大腸炎(指定難病97) – 難病情報センター
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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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