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オンライン診療

オンライン診療の対象疾患とは?診療報酬や初診患者、新型コロナによる対象拡大などについて紹介

監修医師 木村眞樹子
2020年12月14日
疾患や受診歴などオンライン診療が適用できる患者にはいくつか条件があります。また、オンライン診療を実施した場合には診療報酬が算定されます。今回は、オンライン診療の対象となる条件や算定される診療報酬などを紹介し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い実施された規制緩和による変更点を詳しく解説します。

オンライン診療ってなに?

オンライン診療は、患者が電話や情報通信機器を用いて医師の診察を受けることができる受診システムです。つまり、オンライン診療は病院やクリニックへ直接行くことなく医療機関を受診できます。
現在のオンライン診療は、2018年3月に厚生労働省が出した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(2019年7月に一部改訂)に沿って運用されていますが、それ以前は遠隔診療と呼ばれていました。

遠隔診療とは医師の少ない地域の方が医療機関への受診を容易にすることを目的として取り組まれていました。この後、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの情報通信機器の発展や普及にともない、医療に対する患者のアクセシビリティや医療の質を向上させる目的で遠隔診療からオンライン診療へ言い換えられるようになりました。

オンライン診療は保険適応範囲?

オンライン診療は映像や音声のみでの診察となるため、対面と比べると得られる情報が少ないです。したがって、オンライン診療の対象は慢性疾患で再診の場合が原則です。
さらに、再診であれば誰でもオンライン診療の対象となるわけではなく、
・初診から3ヶ月経過
・直近3ヶ月でオンライン診療を受ける医師と対面診療を毎月実施
・患者同意のもと、診療実施計画書作成
という条件がつきます。
また、原則として電話を用いた音声通話ではなく、情報通信機器を用いたビデオ通話による診察を主とすることが求められています。

AGA(男性型脱毛症)治療や禁煙外来などは初診からオンライン診療の対象となります。

医療の診療報酬はどうなってる?

2020年度の診療報酬改定後のオンライン診療に関連する診療報酬点数は、
・オンライン診療料: 71点
・(情報通信機器を用いた場合の)特定疾患管理料: 100点
・オンライン在宅管理料: 100点
・精神科オンライン在宅管理料: 100点
となっています。

2018年度のオンライン診療の保険導入時と比べると、条件が緩和され、対象疾患が拡大しています。

オンライン診療の対象疾患とは?

慢性疾患の再診を原則として、脂質異常症、高血圧症、糖尿病、認知症などがオンライン診療の対象疾患となっています。また、慢性化した胃潰瘍、十二指腸潰瘍、肝疾患なども対象です。
厚生労働省により難病指定されている疾患331例(2020年4月時点)もオンライン診療による受診が可能です。
また、在宅での治療、療養を行っている患者もオンライン診療の対象です。

初診は原則として対面診療を

AGA治療や禁煙外来などを除き、原則として初診は対面による診察を受け、少なくとも月1回の対面診療を3ヶ月間継続することでオンライン診療が可能となります。つまり、最短のケースでは、初診から4ヶ月目で初めてオンライン診療による受診が可能となります。
また、オンライン診療を開始後も、対面診療と組み合わせて医師からの診察を受けることが必要になります。

緊急避妊に係わる産婦人科の診療

オンライン診療で緊急避妊に関する診察を受けることができます。オンライン診療で緊急避妊薬の服用が必要と医師が判断した場合は、診察中に決定した薬剤師のもとへ直接行き、その薬剤師の面前で緊急避妊薬を服用します。さらに、オンライン診療と緊急避妊薬の服用から3週間後に産婦人科で対面による診察を受けます。
緊急避妊薬は性交後72時間以内に服用する必要があるため、素早い対応が求められます。一方で、性周期などの情報から緊急避妊薬の服用可否を判断する必要があります。したがって、緊急避妊に関するオンライン診療を行うためには、医師が必要な研修を修了することが求められています。同時に、調剤する薬剤師も別途研修が必要となっています。
緊急避妊に関する診察が可能な医師と調剤が可能な薬剤師は厚生労働省のホームページで確認できます。

認知症や糖尿病などの慢性疾患、さらには皮膚科や小児科、精神科などに対象疾患が拡大

20020年4月時点で、慢性化した高血圧症、脂質異常症、糖尿病などがオンライン診療の対象疾患として認められています。また、皮膚科や小児科、精神科への受診をオンライン診療として実施できるようになっています。
慢性頭痛患者もオンライン診療の対象となっていますが、この場合は定められた研修を修了した医師のみ対応できます。

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い厚生労働省より時限的に規制緩和

日本での新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、オンライン診療にかかわる規制緩和が行われました。
自宅で医療機関を受診できるオンライン診療の特性上、感染症の拡大防止策として期待できることから、オンライン診療の更なる普及を目的として規制が緩和されています。
今回の新型コロナウイルス感染症を契機とする規制緩和は、時限的かつ限定的な緩和です。したがって、新型コロナウイルス感染症収束などいずれかのタイミングで規制緩和を解除することが前提となっています。

初診患者でもオンライン診療可能

新型コロナウイルス感染症に関連するオンライン診療の規制緩和により、初診の場合でもオンライン診療による医師の診察を受けることができるようになりました。

電話のみの診療と処方ができる

規制緩和する以前は、パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器を用いたビデオ通話を主とすることが基本でしたが、電話による音声通話のみでの診察が可能となりました。

研修を受けていない医師でも診療可能

医師がオンライン診療を行うためには、研修を受けなければなりませんでしたが、期間限定的に研修の受講が免除されています。
これは、医療機関がオンライン診療を導入するための措置で、いずれ研修を受けることを前提に免除されています。

新型コロナ感染防止対策としてオンラインを導入する病院やクリニックが増加

オンライン診療は患者個人の感染リスクを減少させるとともに、医療機関での院内感染を予防する方法としても期待できます。したがって、オンライン診療を導入する医療機関は増加する傾向にあります。オンライン診療に対応している医療機関は厚生労働省のホームページで確認できます。

通院や診察待ちなど時間削減にも

オンライン診療は自宅など医療機関へ行くことなく受診ができるため、通院にかかる時間を削減できます。
また、オンライン診療は受診前に予約を行うことが一般的です。つまり、対面診療では避けることのできなかった診察の待ち時間を気にする必要がなくなります。

薬局でもオンラインによる薬の服薬指導や情報提供などを活用

調剤薬局でもオンラインによる服薬指導に対応している場合があります。オンラインによる服薬指導を実施した後は、薬を郵送により受け取ることもできます。自宅で病院の受診から薬の受け取りまで済ませたいと考えている方は、オンラインでの服薬指導に対応している調剤薬局を探してみても良いでしょう。

病気の症状や治療によっては対面診療で対応する場合もある

新型コロナウイルス感染症の拡大防止を意図したオンライン診療に関する規制緩和により、オンライン診療は利用しやすくなっています。しかしながら、問診を基本とするオンライン診療は検査や触診など必要な診察ができない場合もあります。したがって、医師がオンライン診察での診断が困難と判断した場合には、対面による診察を求められることがあります。

オンラインでの診療を希望される方は医療機関に問い合わせてみましょう

電話や情報通信機器を用いた診察を希望する場合は、かかりつけ医や近隣の医療機関がオンライン診療に対応しているか問い合わせてみましょう。また、内科や耳鼻咽喉科など診察を希望する診療科がオンライン診療へ対応の可否も併せて確認しておくと良いかもしれません。
また、オンライン診療の際に医師から処方箋が発行された場合は、処方箋の情報を患者がき希望する調剤薬局へfax等により送信し、送信された情報をもとに薬局で調剤を行います。そのため、オンライン診療を受けるときはあらかじめ処方箋情報を送信してもらう調剤薬局を決めておき、名称やfax番号などを伝えられるように準備しておきましょう。

今後のガイドライン改定や新型コロナによる新たな措置など確認が必要

オンライン診療に関する指針は2018年に発表されたばかりです。また、オンライン診療の中心となる情報通信機器は今後もさらに発展していくと予想できます。それ以外にも、新型コロナウイルス感染症の流行など生活環境の変化に伴い、オンライン診療に求められるものが変化していくことも考えられます。このように、オンライン診療に関する制度が今後も変化していくことは十分に想定できるため、オンライン診療の利用を考えている方は制度の改訂を定期的に確認しておきましょう。
参考文献
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
厚生労働省 緊急避妊に係る取組について
厚生労働省保健局医療課 令和2年度診療報酬改定の概要 (外来医療・かかりつけ機能)
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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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