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オンライン診療にまつわる費用って何がある?オンライン診療料やシステム利用料などについて紹介

監修医師 木村眞樹子
更新日:2024年02月21日

更新日:2024年02月21日

オンライン診療にまつわる費用って何がある?オンライン診療料やシステム利用料などについて紹介のイメージ
オンライン診療は新型コロナウイルスの感染症拡大防止に有効とされ、注目を集める医療サービスとなりました。

厚生労働省からの通達や診療報酬改定など日々動きがある中でオンライン診療料はどうなるか等オンライン診療に対する疑問が多くあるのではないでしょうか。

今回はオンライン診療について気になるシステム利用料等について紹介します。

オンライン診療

オンライン診療はパソコンやスマートフォン等の通信機器の画面を通して医師が患者さんを診察する方法です。オンラインでの診療を開始した当初は、僻地や医師の少ない地域のみ遠隔医療の利用が許可されていました。

 

その後、オンラインでの診療の利便性から2015年に厚生労働省がオンライン診療の全国的な解禁を通達しました。2018年にはオンラインでの診療に関するルールが明確化され、オンライン診療は全国的に普及し始めました。

新型コロナウイルス感染症感染拡大により多くの医療機関で導入増加

現在、流行中の新型コロナウイルス感染症の感染防止に対してもオンラインでの診療は有効と考えられています。

 

例えば、オンラインでの診療により、病院やクリニック内の混雑が緩和され、飛沫感染や空気感染等の2次感染を予防することができます。

病院やクリニックには、様々な年齢の患者さんがいます。一般の人より免疫力の弱い高齢者や子どもへの感染を防止することもできます。

一時的に初診患者にもオンラインでの医療が可能に

オンラインでの診療は再診のみの利用が許可されていましたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、感染症拡大防止のため初診でもオンラインでの診療の受診が可能になりました。

 

厚生労働省は新型コロナウイルス感染症が収束した場合、初診のオンラインでの診療については、変更することがあると通達しています。今後、オンライン診療で初診対応の変更について状況に合わせて情報が変更される可能性があります。

オンライン診療を病院やクリニックに導入するには?

オンラインの医療サービスを開始するためには、オンライン診療に使用する通信電子機器(スマホやパソコン等)が必要です。

 

その他にもインターネットの接続環境が管理・整備されていることや、オンライン診療の医療サービスを利用するためのサービスを会社と契約する必要があります。

 

上記のオンライン診療の設備が整っている医院やクリニック、医療機関で利用することができます。

オンライン診療システム導入をサポートする会社がある

オンライン診療のシステムを導入を支援する会社があります。

オンライン診療を導入するにあたって、サービス会社がオンライン診療のシステムや内容についてガイドブックや勉強会等で詳細の説明や情報提供をしたり、導入にあたって分からない点等に応えたりするサポートを行います。

サービス導入費やシステム利用料はどのくらい?

オンライン診療のサービス運用をしている会社によって、費用は異なります。導入をサポートするために、初期費用を無料にする会社もあれば、数十万費用が必要な会社もあります。

 

また、月額固定費用が数万円必要となるサービス会社も存在しますので、利用する際に確認してみましょう。その他、パソコン等の通信機器、ウェブカメラ、インターネット使用料等も必要となります。

オンライン診療の診察にまつわる費用について

導入費用についての目安は分かりましたが、実際オンライン診療の診察にかかる費用はどのぐらいになるのでしょうか?そちらについて紹介します。

オンライン診療料は?

オンライン診療料とは、対面診療と情報通信機器を利用したオンライン診療を組み合わせた診療計画を作成し、計画に基づいてオンライン診療を行った際、患者一人につき月一回算定される診療料です。

 

算定要件のポイントは、情報通信機器の利用は必須であり、一定期間、同じ疾患について対面での診察を受けていること、患者の急変時対面診察で対応すること、対応できない場合は近くの病院の受診に関する記載を治療計画に記載すること等あります。

 

オンライン診療にかかる費用は保険診療以外にも、システム利用料が必要になります。これはアプリの利用料や通話料、薬局からのお薬の郵送代等の費用になります。

保険診療の範囲は?

オンライン診療が保険診療となる主な診療報酬は、特定疾患療養管理料、オンライン在宅管理料、精神科オンライン在宅管理料と記載されています。肥満・糖尿病等の生活習慣病や精神科疾患も保険診療となります。

オンライン診療を導入するメリット

オンラインでの診療は、予約・診察・医師への相談・薬局からの薬の受け取りまでパソコンやスマートフォン一つで自宅で行えるメリットがあります。感染症拡大防止等、様々な観点から紹介します。

患者が自宅で診察を受けることができる

僻地や医師の少ない地域では、自宅から医療機関まで遠く、病院やクリニックに行くのに時間もかかり対面診療を受けることが難しいです。

 

また、対面診療が難しい地域では高齢者も多く、かかりつけ医が必要な人も多いので、電話や遠隔での医療を通して診療を行えることは大きなメリットといえます。

薬局から薬を受け取るのも自宅でできるオンライン医療サービスもあります。

患者の通院や診察待ちの時間が削減される

病院やクリニック等医療機関を受診する際に、診察時間に比べて通院の時間や待ち時間が長いという話をよく耳にします。

 

特に混雑している医療機関では待ち時間が長くなるのは仕方ありません。

オンラインでの診療は予約から薬の受け取りまで、オンラインでの対応であり、予約時間から診察が開始され医師に相談できるので、通院に必要な時間や待ち時間は削減できます。

病院やクリニックにおけるウイルスの感染防止対策

上記でも説明しましたが、新型コロナウイルス感染症の感染防止に対しても活用されています。

 

感染を恐れて受診を控えてしまう患者さんが現れ、病気の発見が遅れたり症状が進行したりといった問題も懸念されています。

 

オンラインを利用することで、感染の不安な患者さんに対して自宅で継続してした医療を提供できるメリットがあります。

オンライン診療では処方できない薬がある

オンライン診療のデメリットの一つとして、オンライン診療では処方できない薬があります。例えば、処方箋医薬品の副作用のリスクが高い薬が挙げられます。

 

睡眠剤や抗不安薬等の向精神薬や免疫抑制剤、ジギタリス製剤、管理の必要な麻薬類等の処方を医師はできません。オンライン診療で処方できない処方箋医薬品は対面での治療・相談が必要になります。

オンライン診療と対面診療を組み合わせた診療が大切

患者さんにとって忙しいときでも、予約してかかりつけ医にオンラインで診察をしてもらう等オンライン診療のメリットは大きいです。

 

しかし、オンライン診療のみでは内科領域における必要な検査や詳しい病状を確認できないため限界があります。

オンライン診療で疾患の早期発見や早期治療に繋げ、必要であれば、オンライン診療の際に必要な検査や受ける可能性がある検査について患者に説明・受診を促し、検査や対面診療を行うことも重要です。

オンライン診療サービス導入をお考えならサービス会社に問い合わせてみましょう

オンライン診療のサービスを検討中の方はまず、資料を請求してみて、内容を問い合わせてみましょう。

会社によってオンライン診療サービスやサービス導入に必要な料金、サポートの内容が異なりますので、様々な会社の提供情報を比較してみることを推奨します。

 

また、オンラインでの治療を実際にしてみないとイメージが掴みづらいと思います。curon(4*)のようにシステム内のデモモードで何度でも練習を行える支援内容もあります。

 

デモ機を導入できるかどうかやシステムにデモモードがあるかどうかについて気になる人は会社に問い合わせてみましょう。

参考文献
(1)厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
(2)厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
(3)厚生労働省 医療機関が電話やオンラインによる診療を行う場合の手順と留意事項
(4)オンライン診療サービスならcuron
(5)かくむクリニック
(6)日本医事新報社

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

SOKUYAKUでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。

 

また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。

 

SOKUYAKUで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。

横にスライドしてください

周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

当コラムの掲載記事に関するご注意点

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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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