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医療機関・薬局向け

オンライン診療のメリットとは?患者さん側と病院やクリニックなど医療機関側から考えられること

監修医師 木村眞樹子
2021年01月24日
外出不要で医師の診察を受けることができるオンライン診療。新型コロナウイルス感染症の感染予防の観点から2020年4月にオンライン診療実施に関する規制が一部緩和されたこともあり、患者さん、医療機関の双方ともにオンライン診療に対するハードルが下がりつつあります。このような状況から注目が集まっているオンライン診療について、患者さん側、医療機関側の双方のメリットを詳しく解説していきます。

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オンライン診療とは

オンライン診療は2018年4月より保険診療が適用され、スタートした制度です。厚生労働省はオンライン診療を「遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為。」と定義しており、病院やクリニックに行くことなく、自宅等でスマートフォンやタブレット、パソコンの映像や電話の音声を通して医師の診察等の医療サービスを利用します。これまでも診察予約だけは電話やオンライン上で可能な医療機関は多数ありましたが、最近では患者・医療機関の双方が同じアプリケーションを用いてより簡単に病院の予約から医師の診察・処方、最終的には決済までのすべてをオンライン上で行うことができるようになってきました。

新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴いニーズが高まる

昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、世の中では外出自粛が続いています。そのため、いつものクリニックに普段服用している薬を取りに行かないといけない、体調に不安があって新たに医療機関を受診したいと思っても新型コロナウイルス感染が怖くて外出できない、といった方も少なくありません。このような状況の中、新型コロナウイルス感染症の感染リスクを回避するため、外出することなく医師の診察を受けることができるオンライン診療に注目が集まっています。

厚生労働省が一時的にオンライン診療の基準を変更

従来、オンライン診療の実施には施設基準や算定基準に加え、適用できる疾患や条件が複雑に定められており、オンライン上でできることはとても限定的でした。例えば、オンライン診療を受診するには、かかりつけ医などのこれまでに直接受診したことのある病院やクリニックでないといけない、といったような制限が多かったのです。しかし、新型コロナウイルス感染症が拡大する中では医療機関の受診が困難になりつつあることを鑑みた時限的・特例的な対応として、オンライン診療に関する規制が2020年4月10日より緩和されることになりました。

初診患者さんでもオンライン診療の医療サービスを利用できる

最もインパクトの大きい規制緩和の一つが、初診患者のオンライン診療の利用です。これまで初診患者は原則、対面での診療のみが認められていましたが、多くの医療機関や患者が活用できるよう、今回の規制緩和によって初診患者もオンライン診療を利用できるようになりました。

オンライン診療の研修を受けていない医師でも診察可能

オンライン診療を行う医師には、医学的知識のみならず情報通信機器や情報セキュリティ等に関する知識も必要です。そのため、オンライン診療を行う医師には厚生労働省が定める研修の受講完了が求められてきました。しかし、今回の規制緩和によって当該研修を受講していない医師でもオンライン診療を行うことが可能になりました。(ただし、2021年3月末までに研修を受講する必要があります。)

医療機関から患者さん希望の薬局へ処方箋を送信

オンライン診療での薬の受け取り方法も規制緩和により、変更されています。これまでは僻地等、限定的にしか認められていなかったオンライン上の服薬指導も可能になりました。そのため、オンライン診療では処方箋を直接患者さんが希望する薬局へ送信し、患者さんはオンライン上もしくは電話で薬剤師より服薬指導を受けることになります。薬の受け取りは、従来のように薬局に直接受け取りに行くか、自宅まで郵送してもらいます。

オンライン診療における患者さん側のメリット

このようなオンライン診療の変化に伴い、患者さん側には多くのメリットが生まれています。具体的にどのようなものが挙げられるかを確認していきましょう。

自宅で診察が受けられる

オンライン診療では安心できる自宅に居ながら、医師の診察を受けられます。様々な理由で通院できない、家族の付き添いがないと通院しにくいといった方でも、簡単に受診ができるようになりました。体調不良により直接医療機関を訪れることも難しいような場合であっても自宅で医療サービスを受けることができるのは、安心につながる大きなメリットではないでしょうか。

スマートフォンで予約から決済まで可能

オンライン診療の利用は、普段お使いのパソコンやスマートフォン、タブレットのいずれか一つあればスムーズに行うことができます。複雑な操作は必要なく、医療機関、患者双方が指定のアプリケーションを使用することで、診察の予約から実際の診察までスムーズにオンライン上で行うことができます。オンライン診療ではクレジット決済が主流であることから、医療サービスに関する全てをオンライン上で完結することができるのです。

忙しくて受診する時間のない方

これまで仕事や家庭の事情で、医療機関を受診したくてもなかなか時間が取れないといった方もいらっしゃるかと思います。しかし、オンライン診療では自身の都合に合わせて、自宅だけでなく職場やホテル等の出先であっても受診することができます。

通院時間や診察の待ち時間の削減

これまでも診察を予約していても、実際に診察までの待ち時間が長く、辟易している方もいらっしゃるのではないでしょうか。オンライン診療ではそんな待ち時間を削減できます。オンライン診療も基本的には予約制ですが、従来の診察に比べればその待ち時間はほとんどありません。それだけでなく、通院時間に加えて受付から診察、会計までのすべての待ち時間が軽減され、より多くの人がストレスを感じることなく、手軽に受診できることが期待できます。

処方された薬が郵送されて自宅に届く

オンライン診療後に発行された処方箋を直接患者希望の薬局にFAX等で送信してもらい、処方された薬は郵送で自宅に届けてもらうことも可能です。もちろん、医療機関で従来の対面診療を受けた場合の処方箋であっても、オンライン上もしくは電話で薬剤師より服薬指導を受けることも可能です。オンライン診療でなくても、薬局での待ち時間を軽減できます。

オンライン診療の医療機関側のメリット

一方、オンライン診療を行う医療機関側のメリットはどのようなものが挙げられるのか、確認してみましょう。

医療機関の少ない地域に住んでいる方

患者がどこに住んでいようと、オンライン診療を実施している全国の医療機関にて医療サービスを受けることが可能になりました。そのため病院やクリニックが少ない地域に住んでいる方でも、遠方の医師の診察を受けることができるようになります。また、いつもと異なる医師の意見も聞いてみたいといった場合でも簡単に受診することができるため、医療機関にとって受診患者数の増加が見込まれます。

院内での感染防止対策

新型コロナウイルス感染症に限らず、風邪やインフルエンザなどの感染症の患者さんが来院する医療機関内では常に院内感染のリスクが付きまといます。患者さんが来院することのないオンライン診療は、患者さんだけでなく医療従事者の院内感染防止対策としても有効です。

オンライン診療のデメリットについて

もちろんオンライン診療にはメリットばかりではありません。少なからずデメリットが存在します。このデメリットを踏まえた上で、オンライン診療の利用を検討することをオススメします。

対面診療と比べて得られる情報が少ない

オンライン診療において、医師は映像と音声でしか患者さんの情報を得ることができません。対面診療で当たり前に行われている触診や聴診、尿・血液検査やレントゲン撮影などの各種検査もできません。そのため患者さんのわずかな変化や症状を見逃してしまうリスクがあることは否定できませんが、そのリスクをできる限り軽減できるよう、患者さん側も意識して感じている症状や違和感を医師に詳細に伝える等、医師、患者さん双方の工夫が必要だと言えます。

オンラインでの診療には情報通信機器を活用する

オンライン診療の実施には、病院やクリニック側のシステム構築も必要となります。また、簡単だと言われていても、スマートフォンやタブレット、パソコン操作が必要です。高齢者など機械操作をあまり得意としない方にとって、オンライン診療はハードルが高いと感じる場合もあり、サービスの利用には家族等のサポートが必要になります。

疾患や症状、検査等の治療内容によっては対面診療が必要な場合も

あくまでもオンライン上の診察であるため、緊急性の高い場合や、即時の検査が必要な場合は対面診療が必要です。科目や疾患によっては、緊急性が高くなくても対面でないと検査や診察ができない場合もあるでしょう。しかし、深刻な状態になる前にオンライン診療を利用することで患者さんにとっては安心につながり、不要な通院も避けることが期待できます。

オンライン診療を導入する病院やクリニックは増加傾向

昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の面から、オンライン診療実施に関して一時的に規制が緩和されています。患者側としても電話やビデオ通話で簡単に医療サービスを受けられるメリットは大きく、オンライン診療に対するニーズは増加傾向であると言えるでしょう。この状況を受けて、オンライン診療を導入する病院やクリニックも増えつつあり、さらに広くオンライン診療は普及しています。今後、新型コロナウイルス感染症が収束した後でも、情報通信技術の向上に伴ってオンライン上での医療サービスが発展していくことが考えられ、ますます便利になるかもしれませんね。
参考文献

厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて(令和2年4月10日事務連絡)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いに関する留意事項等について(令和2年8月26日事務連絡)
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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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