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オンライン服薬指導が解禁!薬剤師との連携や処方箋の動きなどを紹介

監修薬剤師 小村 稜
2021年01月28日
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、身近になったオンライン上で利用可能な医療サービス。それは医師の診察を自宅で受けるオンライン診療だけはないことをご存知でしょうか。電話やオンライン上で薬剤師から薬の説明等を受けるオンライン服薬指導も行われるようになってきています。そんなオンライン服薬指導について、具体的にどのようなものか解説していきます。

新型コロナウイルス感染症拡大に伴いオンラインによる医療ニーズが高まる

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が止まらない状況が続いている中、感染防止対策として世の中では不要不急の外出を控えるよう呼びかけられており、旅行や友人との会食などを楽しむ人が少なくなっています。それは医師の診察等の医療サービスについても同様です。これまで何気なく通院していた病院やクリニック、また薬局においても、新型コロナウイルスの感染が怖くて行きづらいと感じている方も少なくありません。このような状況の中、新型コロナウイルス感染症の感染リスクを回避するため、外出する必要のないオンライン上での医療サービスの提供に対して注目が集まっています。

オンライン診療とオンライン服薬指導ってなに?

オンライン上で行われる医療サービスとして、よく耳にするのは「オンライン診療」と呼ばれるものでしょう。また、処方された医薬品の説明を薬剤師からオンライン上で受ける「オンライン服薬指導」と呼ばれるものもあります。それぞれ、どのようなものかを説明します。

オンライン診療

オンライン診療とは、2018年4月より保険診療が適用されてスタートした制度です。厚生労働省の定義では、「遠隔医療のうち、医師-患者さん間において、情報通信機器を通して、患者さんの診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為。」とされています。病院やクリニックに行くことなく、自宅等でスマートフォンやタブレット、パソコンの映像や電話の音声を通して医師の診察を受けます。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受けて2020年4月10日よりオンライン診療による規制が緩和され、より多くの患者さんがオンライン診療を利用できるようになっています。最近では患者さん、医療機関の双方が同じアプリケーションを用いることで、より簡単に病院の予約から医師の診察・処方、最終的には決済までのすべてをオンライン上で行うことができるようになってきました。

オンライン服薬指導

一方、オンライン服薬指導は「映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法で、薬剤の適正な使用のための情報の提供及び必要な薬学的知見に基づく指導を行う行為。」と定義されています。これまで「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(薬機法)上、薬剤師が患者さんに対して行う服薬指導は対面で行うことが求められてきました。オンライン服薬指導では、調剤薬局で薬剤師が直接患者さんと対面することなく、スマートフォンやタブレット、パソコンの映像や電話の音声を通して、処方された医薬品の服用方法等の説明を行います。実はオンライン服薬指導は、2018年より国家戦略特区内に限定して実証実験が開始され、かねてから全国的な普及に向けて法整備が進められていました。本来であれば2019年12月4日に公布された改正薬機法により、2020年9月1日からは薬機法に定める一定の要件の下でオンライン服薬指導が全国で実施可能となるはずでした。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受けて、オンライン服薬指導の解禁が早まることとなり、オンライン診療と同様、オンライン服薬指導に関する規制も緩和されることになったのです。

オンライン服薬指導の流れ

それでは、実際にオンライン服薬指導をどのような流れで行われるのでしょうか。それぞれ順番に解説していきます。

医師による対面診療またはオンライン診察

まずは医師の診察を受けなければいけません。オンライン服薬指導を利用する際、その前に行われる診察は従来の対面診療、オンライン診療のどちらでも構いません。オンライン診療の場合は、安心できる自宅等にいながら医師の診察を受け、そのままオンライン上で処方箋を発行してもらうことになります。

病院やクリニックなどの医療機関から患者さん希望の薬局へ処方箋を送付

患者さんがオンライン服薬指導を受けることを希望する場合、まずはその旨を医療機関側に伝えます。その際に、患者さん自身がオンライン服薬指導を受ける調剤薬局を選ぶことが可能です。その後、医療機関と患者さんが希望した薬局との間で調整を行い、医師の診察を受けて発行された処方箋をFAXやインターネットを通して直接薬局へ送信します。

服薬指導計画書の作成

調剤薬局では処方箋を受領した後、薬剤師が服薬指導計画書を作成してから調剤を行います。オンライン服薬指導を行う場合、この服薬指導計画書に記載しなければならない事項は決まっており、処方された薬の種類から受け渡し方法、緊急時の医療機関との連絡方法、緊急時の搬送方法等が挙げられます。この服薬指導計画書は患者さんごとに作成され、この計画内容から外れるような場合はオンライン服薬指導ではなく、対面での服薬指導に切り替えなければいけません。

調剤薬局の薬剤師による調剤

薬剤師は処方箋に基づいて調剤を行います。処方箋の内容に疑問点や不明点を感じた場合は、この時点で処方医へ処方内容の確認を行います。薬剤師は、医師が処方した薬に関して用法・用量に問題はないか、相互作用を示すものはないか、これまでの患者さんの状況から副作用が起こる可能性は高くないのかといったような視点で、処方内容を確認しています。

オンライン服薬指導の実施

処方された薬の準備が完了したら、患者さんと事前に取り決めた方法にてオンライン服薬指導が行われます。薬剤師が直接患者さんと対面することなく、スマートフォンやタブレット、パソコンの映像や電話の音声を通して、処方された医薬品の服用方法等の説明を行います。指定アプリケーションを用いることで、説明している薬剤師の映像と処方された薬の説明文章等を同時に閲覧することも可能であり、より薬の情報をわかりやすく伝える工夫もなされています。

薬剤師は医師に情報を共有

調剤をして患者さんに薬の説明をするだけが薬剤師の仕事ではありません。オンライン服薬指導にて患者さんからこれまでの薬の服薬状況等をヒアリングした場合、必要に応じて処方医へフィードバックを行います。先に作成していた服薬指導計画書に関しても医師と共有することが必要であるため、オンライン服薬指導を行う場合はより綿密に処方医と連携を図る必要があります。

処方された薬はどう受け取るの?

医師の診察や薬剤師からの服薬指導をオンライン上で行うことが可能であることは想像しやすいものですが、実際に処方された薬の受け取りはどうやってもオンライン上では行うことはできません。では、どのように薬を受け取ることになるのでしょうか。

薬局に受け取りに行くまたは自宅へ配送

オンライン服薬指導を受けた場合、処方された薬は自宅へ郵送してもらうことが可能です。その場合は薬の配送費として実費分の追加支払いが必要となることが多く、事前に薬局に確認しておくとよいでしょう。また、郵送というひと手間を挟むため、オンライン服薬指導後すぐに手元に届かないことを理解しておく必要もあります。また、服薬指導はオンライン上で受け、薬そのものは薬局に取りに行くことでも問題ありません。

オンライン服薬指導のメリットは?

オンライン服薬指導が普及していく中、様々なメリットが生まれています。具体的にはどのようなメリットが挙げられるかを確認していきましょう。

新型コロナウイルスへの感染を予防

新型コロナウイルス感染症が広がるこの世の中において、どこに感染リスクが潜んでいるのかわかりません。医療機関だけでなく薬局にも多くの患者さんが来局していることを考慮すると、薬局内での感染リスクも低いとは言えないのが現状です。オンライン服薬指導では外出する必要がないため、様々な感染リスクを軽減させることができます。薬局側としても、薬剤師をはじめとする関係者の感染防止対策としても有効であると言えるでしょう。

自宅で服薬指導を受けられる

オンライン服薬指導では、安心できる自宅にいながら薬剤師から薬の説明を受けることができます。そもそも体調不良で外出が厳しい状況の場合であっても、医師の診察から薬剤師の服薬指導を受けるまで、全てを自宅で行うことができるのは大きなメリットと言えます。また、通院や来局に家族の付き添いが必要な方にとっても、より便利になるのではないでしょうか。

薬局での待ち時間の削減

薬局で主にストレスを感じていたのは、薬を受け取るまでの待ち時間ではないでしょうか。特に患者さんが多く混雑している場合は、少しの薬を受け取るだけでも多くの待ち時間が必要でした。オンライン服薬指導の場合、薬局側と患者さんとで服薬指導を行う時間を指定したり、事前に調整を行うため、待ち時間はほとんど発生しません。

今後も新たな医薬品の情報提供サービスの動向に注目

昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、感染防止対策の観点からもオンライン上での医療サービス提供が広がりつつあります。実際に、オンライン服薬指導に関しても従来想定されていたタイミングよりも早くに解禁されることになりました。医師の診察だけでなく、薬に関する情報提供である薬剤師からの服薬指導をもオンライン上で行うことができ、患者さんにとってもより便利になっています。新型コロナウイルス感染症が収束した後においても情報通信技術の発展に伴い、医薬品の情報提供に関して新たなサービスが始まることも期待できると考えられのではないでしょうか。
参考文献
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月)(令和元年7月一部改正)
厚生労働省 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(オンライン服薬指導関係)(令和2年3月31日付け薬生発0331第36号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて(令和2年4月10日事務連絡)
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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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