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プロマック(ポラプレジンク)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説

監修薬剤師 伊波 綾乃
2021年09月27日
胃薬の種類にも、胃酸の分泌を抑えるものと胃粘膜の保護をするものの2種類があります。今回紹介する医薬品は「プロマック錠(ポラプレジンク)」です。プロマック錠(ポラプレジンク)は胃粘膜を保護する分類の医薬品になります。胃への作用の仕方や、薬効・用法用量、併用してはいけない薬やその他の注意点について詳しく解説していきます。

プロマック(ポラプレジンク)とは

プロマック(ポラプレジンク)は、亜鉛とL-カルノシンという成分でできた医薬品です。 亜鉛は、人間の生体における必須微量元素と呼ばれるもので、創傷治癒促進作用、抗潰瘍作用、抗炎症作用など様々な生理活性をもっています。 L-カルノシンも組織修復促進作用、免疫調節作用、抗炎症作用をもっています。これらに着目し、新しい作用機序の抗潰瘍薬の開発を目指した結果、抗潰瘍作用及び組織修復促進作用を有した抗潰瘍薬のプロマック(ポラプレジンク)が開発されました。その後、顆粒剤(プロマック®顆粒15%)として製造承認を取得、その12年後に、口腔内崩壊錠(プロマック®D錠75)の製造承認を取得しました。現在では、プロマックD錠とプロマック顆粒が主に流通しています。

成分について

プロマック(ポラプレジンク)の最大の特徴は亜鉛を含有していることです。亜鉛は人体にとっての必須微量元素と呼ばれており、不足することで傷の治りが遅くなったり、潰瘍や炎症が起きてしまったり、味覚障害、性機能障害を起こしてしまうこともあります。亜鉛は生体内では合成できない成分なので、適度に摂取する必要があります。
また、上記でも述べた通りL-カルノシンにも修復効果や抗炎症効果があるので、相乗効果により胃粘膜保護・治癒効果を最大限に発揮することができます。

どんな症状に効果がある?

添付文書上での適応は下記の通りになります。
・胃潰瘍
胃潰瘍では胃への攻撃因子と胃の防御因子のバランスが崩れてしまうことにより発症します。プロマック(ポラプレジンク)は胃の保護因子を補う役割をしてくれる医薬品の部類に入ります。胃酸の分泌を抑える医薬品(ファモチジンなどのH2ブロッカーやランソプラゾールなどのプロトンポンプ阻害薬)と併用して使用することもあります。

用法・用量は?

添付文書上での用法・用量は下記の通りになります。
通常,成人にはポラプレジンクとして1回75mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。

プロマックD錠は口腔内崩壊錠となっており、口の中で溶けやすい医薬品となっていますが、口腔粘膜から吸収されるわけではないので、水または唾液で飲み込むようにしてください。

プロマック(ポラプレジンク)の副作用

プロマック(ポラプレジンク)による副作用とわかっている症状として下記のようなものがあります。早期発見で大事になるのを防ぐことができるので、できるだけ把握しておきましょう。

重篤な副作用

肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇などの肝機能障害、黄疸が洗われることがあるので、異常を感じたら服用を直ちに中止し、医療機関を受診してください。
銅欠乏症
プロマック(ポラプレジンク)は亜鉛を含有しています。この亜鉛により銅の吸収が阻害され、銅欠乏症を起こすことが稀に見受けられます。特に栄養状態不良の患者で銅欠乏に伴う汎血球減少や貧血が報告されています。服用している方は定期的に血液検査をおこない血中銅濃度を測ってもらうことをお勧めします。

その他の副作用

過敏症として、蕁麻疹や発疹、痒みなどの症状が現れることがありますので、その場合はすぐに服用を中止して処方元の病院や皮膚科などの医療機関を受診してください。
好酸球過多、白血球減少、血小板減少、AST(GOT)、ALT(GPT)、 Al-P、LDH、 γ- GTPなどの検査値の上昇が見られることがあります。この場合は血液検査をして発見される場合が多いのですが、プロマック(ポラプレジンク)服用後からだるさや吐き気、嘔吐、発熱などの風邪症状が見られる場合は早めに医師、薬剤師に相談してください。
また、消化器症状として吐き気、嘔吐、腹部膨満感、胸焼け、便秘、下痢の症状が報告されています。(吐き気、嘔吐、下痢は何らかの感染症が疑われることもありますので、症状があれば医療機関を受診してください。)
これらの副作用は服用を中止することで症状の改善がみられるケースが多いです。違和感を感じたらまずは医師・薬剤師に相談してください。

プロマック(ポラプレジンク)に関する注意点

プロマック(ポラプレジンク)を服用する上でいくつか注意点があります。併用してはいけない薬、併用注意の患者さんなど、それぞれの分野別に解説していきます。

併用禁忌・併用注意の医薬品は?

プロマック(ポラプレジンク)は併用禁忌の医薬品はありませんが、併用注意の医薬品はメタルカプターゼ(D-ペニシラミン)とチラーヂンS(レボチロキシン)になります。
メタルカプターゼ(D-ペニシラミン)は抗リウマチ薬やウィルソン病治療薬、重金属中毒の解毒剤として使用される医薬品です。また、チラーヂンS(レボセチリジン)は粘膜水腫、クレチン病、甲状腺機能低下症、甲状腺腫に使用される医薬品です。
これらの医薬品とプロマック(ポラプレジンク)を同時に服用した場合,プロマック(ポラプレジンク)が併用薬剤とキレートを形成し,吸収を低下させる可能性があります。そのため、やむを得ず併用する場合には、同時に服用させないなど注意する必要があります。

避けた方がいい食べ物は?

プロマック(ポラプレジンク)の吸収は一緒に摂取する食物中物質によって影響を受けます。種子、米ぬかや小麦などの穀類、豆類などの植物由来の食品に多く含まれるフィチン酸と呼ばれる成分によってプロマック(ポラプレジンク)中の亜鉛の吸収を阻害することがわかっています。また、カルシウムの入っている食品、食物繊維、コーヒー(タンニンを含む)、オレンジジュース、アルコールなども亜鉛の吸収を阻害するので服用中の摂取は控えましょう。

高齢者

一般的に高齢者では消化器の機能が低下していることがあるので,減量するなどして患者の状態を観察しながら投与することが望ましいとされています。また、高齢者はたくさんの薬が処方されていることもあるので併用薬の確認が必要となってきます。医療機関を受診する際は現在服用している薬がわかるようにお薬手帳の持参を推奨します。

小児

添付文書上では小児への投与の安全性は確立されていないとされています。
しかし、医師の判断により小児にも使用されるケースが多々あります。その場合、親御さんは用法用量を勝手に調整せずに、処方された日数分をしっかり服用させてください。また、服用中にお子さんの体調が優れないと感じたらすぐにかかりつけの医師・病院を受診してください。
上記で避けた方がいい食べ物のなかにオレンジジュースが含まれていますが、水での服用を拒むお子さんも多いと思うので、その場合は好きなジュースやアイスに混ぜてあげても問題ありません。しかし、コップ一杯のジュース、多めのアイスやヨーグルトに混ぜてもお子さんが全てを飲食してくれるわけではないので、できるだけ一口、二口で食べれる量に混ぜてあげるとなお良いです。

妊婦・授乳婦

妊婦又は妊娠している可能性のある方へは、治療することが適切と判断される場合にのみ投与することとされています。また、動物実験(ラット)で乳汁中へプロマック(ポラプレジンク)の移行が見られたとの報告があるため、授乳中の方にはプロマック(ポラプレジンク)投与中は授乳しないよう注意しましょう。心配な方は服用している期間だけ粉ミルクに変えてあげるのもいいかもしれませんね。

プロマック(ポラプレジンク)と同じ成分の市販薬はある?

現在、プロマック(ポラプレジンク)と同じ成分の市販薬は販売されていません。胃粘膜を保護する作用の市販薬としてスクラルファートを含んだ製品や、胃酸の分泌を抑えるファモチジンを含む製品がドラッグストアで販売されています。どの市販薬を購入したらいいのか悩んだ場合は登録販売者や薬剤師に相談してください。
しかし、市販薬を継続して服用することで大きな病気を見逃してしまうこともありますので、服用中に症状が悪化したり、1週間服用しても症状の改善が見られない場合は早めの医療機関受診をお勧めします。

最後に・・・

プロマック(ポラプレジンク)について説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
他にもたくさんの胃薬をご紹介しているので、そちらも参考にしていたきますと幸いです。
参考文献
プロマックD錠75の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典
プロマックD錠75|添付文書
亜鉛欠乏症, 症例検討会(http://www.heisei-ph.com/pdf/H29.10.13.pdf)
亜鉛欠乏症の診療指針2016|一般社団法人 日本臨床栄養学会
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監修薬剤師 伊波 綾乃
総合病院で4年、保険薬局で3年勤務。がん治療期~緩和ケア領域、小児科、耳鼻科、透析、心療内科を経験。現在はフリーランス。 症状に適したお薬選びができるよう、読者の皆様の手助けができればと思います。
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