AGAの遺伝子検査とは?薄毛で悩む人が早めに受けるべき理由について解説
更新日:2024年05月29日
ご自身の遺伝子を検査することで、今後の薄毛やAGA発症リスクを確認できますが、具体的にどのような内容なのでしょうか?
本ページでは、AGA遺伝子検査について詳しく説明いたします。
AGAのメカニズム
AGAは20代前半以降の男性によく起こる進行性の脱毛症で、男性ホルモンの増加が原因となります。後頭部や前頭部から薄毛症状が見られ始め、時間の経過に伴って症状の範囲は拡大していきます。自然治癒することはなく、適切な治療を行わなければ進行し続けてしまいます。
AGAの原因
髪の毛は、「ヘアサイクル(毛周期)」と呼ばれる一定の周期に沿って生え変わり、この経過をたどって健康な状態を維持しています。
しかし、AGAが起こった場合、ヘアサイクルの中で髪の毛が成長する時期である「成長期」の期間が短くなります。
AGAは、悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」が発症に大きく関わっています。DHTが体内で産生され、男性ホルモン受容体の「アンドロゲンレセプター」と結びつくことで、AGAの発症に至ります。
AGAが原因で成長期が短くなると、弱い髪の毛が生え揃うようになり、薄毛症状が進行してしまいます。
AGAと遺伝の関係性
AGAは遺伝することが分かっています。
AGAは、DHT(ジヒドロテストステロン)とアンドロゲンレセプターが結びつくことが原因ですが、男性ホルモン受容体であるアンドロゲンレセプターの感受性は人によって異なると考えられています。
人体を作っている全ての細胞には、数百〜数千の遺伝子を含む「染色体」という生体物質があります。
生物によって染色体の数は差があり、人間は常染色体と性染色体が合計46本あります。内訳としては、常染色体が44種類(2本ずつで構成される染色体が22種類)、性染色体が2種類(「X」と「Y」の2種類が1組)です。また、性染色体の組み合わせは性別差があり、男性が「XY」、女性が「XX」となります。男性の染色体はXが母親由来となり、Yが父親由来です。
AGAは、母親から遺伝するX染色体が主に影響していると言われており、X染色体はY染色体よりも遺伝子の数が多く、その大半は性別を決定する以外の機能を持っています。
前述した、アンドロゲンレセプターの感受性に関する遺伝情報についてもX染色体が保有します。
アンドロゲンレセプターの感受性が高ければ高いほど、AGAを発症しやすくなります。つまり、母親から遺伝するX染色体が、アンドロゲンレセプターの感受性が高い特徴を持っている場合、その母親から生まれる子どもは薄毛リスクが高いです。
AGAの遺伝子検査とは
AGA遺伝子検査の目的
AGAの発症・進行度は個人差があり、原因を1つに絞ることは困難ですが、遺伝が関わっていることが多いです。
しかし、AGAの発症リスクが高い体質を遺伝しているのかどうかは、ご自身で判断することは不可能です。
AGA遺伝子検査は遺伝子を検査することで、今後の薄毛やAGA発症リスクを確認でき、治療効果の予測にも役立てられます。
AGA遺伝子検査は発症リスクを調べることが目的ですが、原因の絞り込みなども可能となるので、症状がはっきりと現れる前に対策に取り組む判断材料にもなります。
遺伝子検査で分かること
薄毛の原因がAGAかどうか
薄毛はAGA以外にも様々な原因があり、例えば、お薬の副作用やストレス、別の疾患などが考えられます。遺伝子検査では、血液を採取することで薄毛がAGAによって起きているのかを調べることができます。
受診すべき診療科や治療法は原因によって異なるので、まずは遺伝子検査を受けることをお勧めします。
薄毛はAGA以外にも様々な原因があり、例えば、お薬の副作用やストレス、別の疾患などが考えられます。遺伝子検査では、血液を採取することで薄毛がAGAによって起きているのかを調べることができます。
受診すべき診療科や治療法は原因によって異なるので、まずは遺伝子検査を受けることをお勧めします。
投薬治療が可能かどうか
AGA治療では主にザガーロやプロペシアなどのお薬を用いますが、AGA遺伝子検査で実施する血液検査により副作用のリスクや、そもそも薬物療法が適応するのかを確認できます。
AGA治療では主にザガーロやプロペシアなどのお薬を用いますが、AGA遺伝子検査で実施する血液検査により副作用のリスクや、そもそも薬物療法が適応するのかを確認できます。
遺伝子的に将来AGAの発症リスクがあるかどうか
AGAは、両親からの遺伝子が発症に関わっていると考えられています。今は薄毛症状が起きてなかったとしても、遺伝子検査により今後AGAが起こる可能性を予測できます。
AGAは、両親からの遺伝子が発症に関わっていると考えられています。今は薄毛症状が起きてなかったとしても、遺伝子検査により今後AGAが起こる可能性を予測できます。
AGA遺伝子検査を受けるタイミング
AGA遺伝子検査を受診すべきタイミングはありません。
遺伝子は生まれつき持つものなので基本的に変わることはなく、検査をどのタイミングで受けたとしても体質も変わることはありません。そのため、ご自身の都合の良い時期に検査を受けましょう。
AGA遺伝子検査の受け方
遺伝子検査は様々な方法がありますが、AGAにおいては、髪の毛を数本採取して検査する方法と、頬の内側の粘膜を採取して検査する方法のいずれかを行うことが多いです。
その他の検査方法
医師による問診と触診
AGA遺伝子検査以外では、問診票と触診による頭皮の状態を確認後、その情報を基にAGAのリスクを判断します。
問診票には、AGAの家族歴や症状が起きている部分などの質問事項が記載されています。頭皮の状態や髪の毛について不安なことがありましたら、このタイミングで医師に伝えましょう。
AGA検査はどこで受けられる?
AGA専門のクリニック
AGAの遺伝子検査・血液検査はAGA専門のクリニックで受けることを推奨します。
というのも、治療経験が豊富なAGAの専門医が検査を担当するので、高精度な検査や適切なアドバイスを受けられます。また、多くのクリニックでは問診からカウンセリングまでは無料となっています。
地方ではAGA専門クリニックはまだ少ないですが、オンライン診療に対応しているクリニックも多数あるので、薄毛症状にお悩みの方で近隣にクリニックがない場合、オンラインクリニックの受診をお勧めします。
皮膚科
皮膚科は全国各地に多数あるため受診しやすいですが、多くはAGAの専門医が在籍していないため、AGA専門クリニックよりは検査の精度が落ちてしまうでしょう。
また、費用も初診料+血液検査で5,000〜10,000円となり、中々手軽に受けられない金額となっています。
しかし、薄毛の原因が皮膚トラブルなどの場合はAGA専門クリニックでは治療が難しいので、AGA以外の原因が考えられる場合は、まずは血液検査を受けて原因に応じて適切な医療機関で治療を受けましょう。
AGAの治療方法
AGA治療薬の服用
フィナステリド
フィナステリドは、毛髪を衰退させて抜け毛を引き起こす男性ホルモンを抑えることで、薄毛の進行防止が期待できます。
「フィナステリド錠」には、日本で初めてAGA治療薬として登場した「プロペシア」と同じような成分が含まれており、効果が承認されている後発医薬品です。
2015年に国内で認可が下りたことで、昨今は複数の医薬品メーカーが取り扱っています。それまでAGA治療のためにプロペシアなどの治療薬を長期的に使っていた方にとっては、ジェネリック医薬品が登場したことで治療費の負担が軽くなりました。
フィナステリドは、毛髪を衰退させて抜け毛を引き起こす男性ホルモンを抑えることで、薄毛の進行防止が期待できます。
「フィナステリド錠」には、日本で初めてAGA治療薬として登場した「プロペシア」と同じような成分が含まれており、効果が承認されている後発医薬品です。
2015年に国内で認可が下りたことで、昨今は複数の医薬品メーカーが取り扱っています。それまでAGA治療のためにプロペシアなどの治療薬を長期的に使っていた方にとっては、ジェネリック医薬品が登場したことで治療費の負担が軽くなりました。
ミノキシジル(内服)
ミノキシジルは、高血圧治療薬(降圧薬:血圧を低くするお薬)に配合されている主成分で、血管を拡げて血圧を低下させる作用があります。ミノキシジルを長期的に使っていたほとんどの方に多毛の症状が起こったため、薄毛治療への活用が期待され、育毛剤としても使われるようになりました。
内服薬は、基本的に医師から処方を受けなければならない医療用医薬品です。体内の血中からお薬を吸収するため、外用薬よりも有効だと考えられています。
ミノキシジルは、高血圧治療薬(降圧薬:血圧を低くするお薬)に配合されている主成分で、血管を拡げて血圧を低下させる作用があります。ミノキシジルを長期的に使っていたほとんどの方に多毛の症状が起こったため、薄毛治療への活用が期待され、育毛剤としても使われるようになりました。
内服薬は、基本的に医師から処方を受けなければならない医療用医薬品です。体内の血中からお薬を吸収するため、外用薬よりも有効だと考えられています。
ミノキシジル(外用)
外用薬は、ミノキシジルの成分濃度が5%以下のお薬(女性用育毛剤の市販薬は1%濃度)であれば、通販やドラッグストアなどでも入手できます。5%濃度の外用薬として、大正製薬の「リアップ」やファイザー社の「ロゲイン」などが有名です。
ただし、ミノキシジル成分が5%以上(女性の場合は1%以上)の濃度が高い外用薬は、病院で処方してもらう必要があります。
外用薬は、ミノキシジルの成分濃度が5%以下のお薬(女性用育毛剤の市販薬は1%濃度)であれば、通販やドラッグストアなどでも入手できます。5%濃度の外用薬として、大正製薬の「リアップ」やファイザー社の「ロゲイン」などが有名です。
ただし、ミノキシジル成分が5%以上(女性の場合は1%以上)の濃度が高い外用薬は、病院で処方してもらう必要があります。
植毛
自毛植毛は、ご自身の側頭部と後頭部の髪の毛を採取し、患部に移植する治療法で、AGAに効果的です。髪の毛の成長に関わる組織も一緒に採取するので、移植が完了した後も成長し、生え揃ってきます。
メソセラピー
手術をせずにレーザーや注射などによって治療部位に有効成分を直接投与する治療法を、メソセラピーと呼びます。昨今、メソセラピー治療は様々な治療で実施されています。
毛髪治療だけでなく、関節炎やスポーツによる怪我などの治療、さらにはにきび、痩身、セルライト除去、美肌、リフトアップなどの美容医療でも用いられています。
生活習慣の改善
髪の毛の成長には、生活習慣を整えることが重要です。高カロリーな食事は控え、有酸素運動を習慣化し、成長ホルモンが盛んに分泌されるゴールデンタイムに眠るようにしましょう。また、禁酒・禁煙も意識してください。特にストレスは喫煙よりも薄毛を引き起こすリスクとなるので、禁酒・禁煙したことでストレスがかからないように、適宜ストレス発散に努めましょう。
薄毛が気になったら、早めに医師に相談しましょう
AGAは時間が経つにつれて症状が進行する疾患であるため、放置すると症状が次第に悪化します。しかし、症状が軽度であれば、早期に対策することで回復の見込みがあります。また、AGAの症状が重度になると治療前後で毛の量の差が目立ってしまうことを懸念する方がいます。このようなことが起きないよう、早期に治療を始めることが大切です。
抜け毛や薄毛にお悩みにもかかわらず、多忙で治療を中々開始できていないという場合、AGAのオンライン診療がお勧めです。職場や自宅など遠隔地からでも予約や診察が可能です。是非ご活用ください。
まとめ
AGA遺伝子検査は、AGA治療時に必ず行う必要はなく、AGAの発症・進行の程度に関係してくることはありません。また、検査結果は、AGAを発症しやすい体質なのか、治療効果を予測するということに留まり、絶対にAGAを発症すると断言できるものでもありません。
しかし、AGAのリスクを事前に把握でき、治療に取り組むきっかけとなる点においては、お勧めできる検査です。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、AGAのオンライン診療に対応しています。効果や副作用など、分からないことがあれば遠慮なくご相談ください。
受付時間:平日10:00~19:00
医師
山下 真理子
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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