少しわかりにくいですが、エピナスチンという製品名の医薬品の有効成分としてエピナスチン塩酸塩を含有しています。

有効成分の名前が製品名としてそのまま使用されることは医薬品では珍しいことではありません。エピナスチン塩酸塩という成分は、医薬品の中で抗アレルギー薬に分類されます。

花粉やハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状は、体内でヒスタミンという原因物質が放出されることにより引き起こされますが、エピナスチン塩酸塩はこの原因物質の働きを防ぎ、さらにその放出も抑えることで、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎症状をブロックします。

アレルギー治療薬に分類される医薬品はたくさんありますが、その中でもエピナスチンは第二世代抗ヒスタミン薬とよばれるカテゴリーに分類されます。市販薬でも有名なアレグラやクラリチンというお薬もこのカテゴリーに含まれます。

抗ヒスタミン薬には第一世代と呼ばれるものと、エピナスチンのように第二世代と呼ばれるものがありますが、第一世代では眠気の副作用が大きかったためにそれを改良したものが第二世代とされています。

個人差があるため第二世代のお薬全てが眠気を感じにくいわけではありませんが、第一世代よりは副作用の頻度や程度が軽くなるように改良されているものが多いです。

エピナスチンは眠気の副作用も抑え、さらに1日1回の服用で効果が持続することが特徴となっています。花粉症が辛い方や、痒みをひどく感じる方には1日1回で効果が続くのはメリットといえます。

アトピー性皮膚炎にはかゆみの軽減効果をもたらします。また気管支喘息には他の気管支喘息治療薬の補助のような効き目をもたらします。目薬についてはアレルギー性結膜炎に効果があります。

アレジオン点眼液0.05%という商品名で用法用量は1回1滴、1日4回(朝、昼、夕方、および就寝前)に点眼します。

また2019年にはアレジオンLX点眼液0.1%という目薬も販売され、こちらは1回1滴、1日2回(朝、夕方)に点眼するという用法用量になっています。

濃度も高くなおかつLX(lastintg extend)は持続性を表すので、1日2回と薬の使用回数が減っても同じ効果を維持できる製品になっています。

花粉症やハウスダストによる目のかゆみなどにお悩みの方にはぴったりの点眼薬です。

エピナスチンの錠剤と粉薬の副作用と注意点としては下記が挙げられます。

注意点としては本剤の成分に対し過敏症の経験がある患者は使用しないこと、眠気を催すことがあるので機械の操作は注意すること、効果が認められない場合は漫然と長期にわたり投与しないこととされています。

報告されている副作用はたくさんありますが、エピナスチンには錠剤の市販薬も販売されており比較的リスクが少ないお薬となっています。ただし服用を始めて上記のような気になる症状が出た際は医師・薬剤師にご相談ください。

エピナスチンの点眼液の副作用と注意点は下記のとおりです。

注意点は本剤の成分に対し過敏症の経験がある患者は使用しないこと、使用により効果が認められない場合は漫然と長期にわたり投与しないこと、といったことが挙げられます。

いずれにしても服用・使用してから気になる症状があれば医師・薬剤師にご相談ください。

エピナスチン塩酸塩錠にはアレジオン20、ポジナールEP錠、アレブロックという商品名で市販薬が販売されています。2020年9月時点で市販薬として販売されている剤形は錠剤に限られます。

アレジオンが先発品の市販商品となっておりポジナールEP錠とアレブロックがジェネリックの市販薬という形になります。

販売価格等の詳細については薬局・ドラッグストアにお問い合わせください。アレジオン20とポジナールEP錠は1錠あたりエピナスチン塩酸塩が20㎎、アレブロックは1錠あたりエピナスチン塩酸塩が10㎎含まれています。

用法用量はすべて同じで1回1錠、1日1回　就寝前に水又はぬるま湯で服用してください。ただし15歳未満は服用しないでください。

花粉などの季節性のアレルギー性鼻炎症状に使用する場合は、花粉飛散予測日から、又は、症状が出始めたら早めに服用を始めると効果的です。

エピナスチン塩酸塩錠は上記で述べたとおり市販薬が販売されており薬剤師の対面販売でなくとも購入できる医薬品となっています。

上記で述べたようなアレジオン20やポジナールEP錠、アレブロックなどは市販の医薬品なので通販で購入することが可能です。

一方、病院で処方される医療用医薬品の通販での販売は法律で禁止されています。医療用医薬品を購入したい場合は処方箋をもって薬局で購入する必要があるため医療機関を受診する必要があります。

またエピナスチンの粉薬（エピナスチン塩酸塩DS小児用1%）や点眼薬は先ほど紹介したように市販薬としての販売がないため、原則、医療機関を受診し処方箋を使用して薬局で購入することになります。

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

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