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オンライン服薬指導

オンライン服薬指導は患者と薬局をつなぐ新たなシステム!在宅や遠隔対応、サービスなどにポイントについて

監修薬剤師 廣瀬安國
2020年11月30日
オンライン服薬指導というものを耳にしたことがありますか?
日本では、新型コロナウィルス感染症の拡大によって2020年4月にオンライン診療が時限的に解禁されました。それに伴い薬局でのオンライン服薬指導も全国的に解禁となりました。そのため、医師の診療、処方箋発行から薬局で薬剤師による調剤、服薬指導と医薬品の受け取りまでが自宅で完結するようになりました。
今回は、オンライン服薬指導について解説していきます。

医薬品医療機器等法(薬機法)改正によりオンライン服薬指導(遠隔服薬指導)が解禁

厚生労働省が2019年12月4日に公布した医薬品医療機器等法(薬機法)によってオンライン服薬指導が全国で解禁されることが決められました。2020年3月には閣議決定で同年の9月には改正薬機法が施行されることが規定されたのですが、新型コロナウィルス感染症の拡大によって2020年4月に特例的にオンライン服薬指導が前倒しで解禁されました。

国家戦略特区で実証実験

平成28年に国家戦略特区法の一部が改正されたことによってオンライン服薬指導が限定的に解禁され、僻地や離島などの一部地域で実験的に始められました。医療が不足している地域でオンライン診療やオンライン服薬指導を活用することで医療不足を解決することを見込んでいました。オンライン診療の診療報酬の改定によって要件も定められることにもなりました。規制緩和され始めた時のオンライン服薬指導では、医療機関への受診歴が必要で一定期間に限られていました。そして、薬局側でも服薬指導計画を作成するなど要件を満たす必要があったので薬局側にも手間が多かった側面がありました。

従来の服薬指導の場合は薬局での対面指導が必要

日本の医薬品医療機器等(薬機法)で規定された服薬指導では、対面での服薬指導が必要で、テレビ電話などの情報通信機器などオンラインに対応した方法を利用して服薬指導をすることは認められていませんでした。
そのため、過疎地や離島などの医療機関が近隣にない地域では高齢者が遠方の医療機関へ受診して薬局で薬剤師から服薬指導を対面で受けるという負担を減らすことができませんでした。

医師によるオンライン診療のメリットも生かせず

オンライン診療だけを解禁しても実際に医薬品を受け取るために薬局へ行って、薬剤師から対面で服薬指導を受けて薬剤を受け取るという手間があります。それにより、オンラインサービスによって自宅で医師の診療を受けることや新型コロナウィルスの感染対策のメリットを活かすことが難しいです。そのため、オンライン診療のメリットを最大限活かすためには対面しない方法を使うオンライン服薬指導は同時に行う必要があります。

新型コロナウイルス感染拡大により厚生労働省が初診から実施可能に

初期のオンライン診療は対象となる疾患も限られ、初診の患者は対象外でしたが、新型コロナウィルスの感染拡大によって2020年4月10日に全国的にオンライン診療が解禁され、医療機関の受診歴がない場合でも初診から医師の診療を受けられるようになりました。
今後の診療報酬改定によってオンライン診療などの遠隔での医療提供についての要件が定められる可能性もあります。

オンライン服薬指導の種類

オンライン服薬指導には患者の状態や状況によって違いがあります。

オンライン診療時の処方箋に基づく服薬指導

実際に医療機関に受診する時と同じようにオンライン診療で医師の診療を受けて処方を判断してから処方箋を発行します。処方箋は調剤薬局へFaxなどで送られてから調剤されて電話などで情報通信機器などを利用して薬剤師がオンライン服薬指導を行います。薬の説明を受けた後に医薬品を受け取りに行くか、薬を配送してもらうかを選ぶことができます。

在宅訪問診療時の処方箋に基づく服薬指導

在宅で療養が必要な患者や介護が必要な状態と認定された患者などは在宅医療を受けることができます。医師、看護師、薬剤師、理学療法士などの医療関係者などが患者宅に訪問して医療を受けることができる在宅医療にもオンライン化が進んでいます。診察後、処方箋が発行されてオンライン服薬指導を受けてから薬の受け取りについては患者宅に配送業者が配送するか薬を薬剤師がお届けしてから服薬指導や服薬管理のサポートを訪問してすることも選ぶことができます。

オンライン服薬指導の機能、要件、流れについて

新型コロナウィルスの感染の拡大によって規制緩和されたオンライン服薬指導ですが、緊急性の高さから条件がかなり緩くなって対象となる患者も広がりました。

医療者側はオンラインシステムの導入を

オンライン診療は、ビデオアプリなどの導入などコストがある程度かかります。医師の診療を受ける際に電話などの音声のみでは情報が限らるので映像を映し出せる情報機器の導入が急がれます。診療報酬の改定によって遠隔での服薬指導なども普及が進む可能性もあります。

オンライン服薬指導の対象患者は?

2020年4月に特例的に解禁されたオンライン服薬指導は、定期的に医療機関へ受診していた患者だけでなく過去に医療機関に受診歴がない初診の患者にも利用することができるようにいなりました。受診時に医師に希望することで処方箋発行後に薬剤師によるオンライン服薬指導を受けることができます。しかし、オンライン診療は検査や処置を受けることができないので正確な診断を必要とする場合にはオンライン診療を受けることができません。オンライン診療を受けることができない場合には実際に医療機関に足を運ぶ必要があるのでオンライン服薬指導のメリットを最大限に活かせないです。

薬局や薬剤師の要件や登録は?

全国に存在する全ての薬局、薬剤師が対象です。新型コロナウィルス感染症の影響で2020年4月10日に特例的にオンライン診療の解禁され、薬局にも電話や情報通信機器を用いた服薬指導が認められるようになりました。厚生労働省から「電話等による服薬指導」に関する時限的な対応として全国の薬局へオンライン服薬指導の対応に関する事務連絡が通達がされました。そのため、オンライン服薬指導の求めがあれば全ての薬剤師が対応することになりました。

オンラインでの薬剤師による情報提供のメリット

オンライン服薬指導などのオンラインサービスを利用することによって薬局での待ち時間を減らすことができます。処方よっては調剤に時間がかかってしまうこともあるため患者によっては長時間薬局で待つ必要がありましたが、薬剤ができてから配送するので薬局で待つ必要もなくなります。
また、情報通信機器があれば場所を選ばないので子育てや仕事が忙しくてなかなか医療機関へ受診することができない方にも場所を選ばずに医療を受けることができるメリットがあります。

在宅患者やへき地など医療機関が不足する地域

情報通信機器を持っていれば医療を受ける場所を選ぶ必要がない特徴がありますので、在宅患者やへき地などの医療機関が不足する地域に住んでいる患者にも遠隔での服薬指導や自宅で医療の提供を受けることができるメリットがあります。
しかし、在宅患者によっては配送が難しい医薬品もあるので注意が必要です。

新型コロナの感染リスク軽減

自宅でオンライン服薬指導を受けると人と接触する時間を大きく減らすことができるので新型コロナウィルスの感染対策にもなります。

オンラインサービスのデメリット

オンラインでは、設備が必要な検査や技術の必要な注射や外科的な処置は自宅で受けることができないのでオンライン診療を受けることが難しいです。また、医師にとっては音声や映像からでは限られた情報しか取得することができないので正確な診断をすることができないデメリットがあります。吸入薬やインスリンなどの自己注射などの説明ではデモ機を使って説明することがありますが、オンライン服薬指導では説明が難しいという側面もあります。
オンラインという特性のため、すぐに薬剤が必要な場合には薬局へ受け取りに行った方がいい時もあります。

テレビ電話などの情報通信機器の活用

スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報通信機器の発達によってビデオ電話などもアプリを入れることで昔に比べると簡単に導入できるようになりました。電話のように音声のみよりは映像を使うことで情報量を増やすことができます。

薬剤の配送

薬剤の配送については薬局によって対応が様々です。
薬局スタッフが空いた時間に患者宅にお届けすることがありますが、人員が不足している場合には対応が難しいこともあります。配送業者に配送を依頼する場合には配送料などの費用がかかります。費用については薬局や受け取る医薬品のよって異なりますので事前に相談する必要があります。

服薬方法や指導内容など情報提供に限りが生まれる

電話であれば音声のみで服薬指導を受けるので吸入薬の使用法や自己注射の使用法の説明を受ける場合に理解が難しいです。また、スマートフォンなどの情報通信機器を利用して映像を使ったオンライン服薬指導を受けるとしても実際に対面での服薬指導に比べると情報量が少なく、薬剤師が必要事項を確認できない危険性もあります。

今後は電子お薬手帳システムなどの導入や連携も

お薬の飲み合わせを医師や薬剤師が確認することができるお薬手帳は、スマートフォンのアプリで電子化されています。オンライン診療と電子お薬手帳を連携させることで利便性を上げることもできので電子お薬手帳の導入を検討してみるのもいいでしょう。
参考文献:Musubi(ムスビ)-電子薬歴の先をいく薬局体験アシスタント
4.オンライン服薬指導(令和2年) | | オンライン診療 完全ガイド
1.薬局・薬剤師のあり方、医薬分業のあり方(その3)
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監修薬剤師 廣瀬安國
調剤薬局で薬剤師として従事。 薬剤師として学んだ知識と経験を活かして、医療用医薬品だけでなく身近に存在している市販薬についてもわかりやすく伝えることを意識して記事を執筆しています。
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