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オンライン服薬指導のシステムとは?オンライン診療普及に伴う薬局の新たな対応

監修薬剤師 小村 稜
2021年02月1日
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、令和2年4月7日に発出された緊急事態宣言下、医師によるオンライン診療を実施する医療機関が急速に増加しました。一方で服薬指導は令和2年4月10日に発出された事務連絡(0410対応)により、改正医薬品医療機器等法(薬機法)に基づくオンライン服薬指導の解禁を待たずに特例的な扱いとしてのオンライン服薬指導が解禁されました。その後、令和2年9月1日に施行された改正医薬品医療機器等法(薬機法)により法律に基づいたオンライン服薬指導が解禁となりました。それぞれに基づくオンライン服薬指導は実施方法や通信方法、その他の項目で運用ルールが異なり、「0410対応」によるオンライン服薬指導の利用条件(音声のみによる電話も可)の方が緩やかです。新型コロナウイルス感染拡大の収束の兆しがみられない今、新たな医療サービスを提供するシステムとして期待されるオンライン服薬指導についてご紹介します。

オンライン診療とは

先行して普及しているオンライン診療についてまずは知っていきましょう。オンライン診療とは「遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び 診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為。」と定義されています。つまり、医療機関へは行かずにパソコンやスマートフォンなどを通じて離れた場所にいながら医師による診察や薬の処方を受けることをいいます。

新型コロナウイルス感染症拡大により急速に普及

令和2年4月7日に発出された緊急事態宣言下、厚生労働省により公表された「人との接触を8割減らす、10のポイント」のひとつに「診療は遠隔診療」つまりオンラインによる診療が提案されています。そういった背景も影響してか、令和2年3月から6月にかけてオンライン診療の届け出を行った医療機関が1,418施設から4,830施設へと急速に増加しており、オンライン診療を導入する医療機関は今後も増加が予想されます。

薬局でもオンラインによる服薬指導の導入が急がれる

薬局でのオンライン服薬指導の利用の状況はどうでしょうか。厚生労働省によると令和2年5・6月における電話やオンラインによる服薬指導の実施状況が報告されています。電話やオンラインによる服薬指導の件数は1か月の処方箋発行枚数全体に対する割合の約0.5%に留まります。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、厚生労働省はオンラインによる診療と服薬指導の活用を提言し、アプリ開発を行う会社によるオンライン診療の予約から薬の受け取りを行えるアプリの提供を開始しています。こうしたアプリを利用すれば、服薬指導の予約、ビデオ通話による服薬指導、決済などの薬剤受け取りまでのサービスをアプリのガイドに沿って行うことができ、すでに一部の薬局ではアプリに対応したシステムが導入されています。今後のオンラインを利用した診療と服薬指導は増加することが予想されており、オンライン服薬指導をより利用しやすいもの身近なものとするためにもより多くの薬局側のシステム導入を含めた対応が急がれるところではないでしょうか。

オンライン服薬指導ってどんなシステム?

オンライン服薬指導とはパソコンやスマートフォンなどの情報通信機器を使い、これまで薬剤師が患者に対面で行っていた服薬指導を映像と音声を伴うビデオ通話などで用いて行います。ただし、対面による服薬指導と比較した場合、オンライン服薬指導で得ることのできる情報には限界があります。そのため、日ごろから対面による服薬指導を対応し服薬状況や現状を把握し信頼関係のある薬剤師が基本的には毎回担当する必要があります。さらに希望があれば調剤された薬剤を自宅に居ながら受け取ることができます。一連の流れとして、医療機関より送付された処方箋に基づき薬剤の調剤が行われ、希望があれば薬局より郵送や配送されます。

従来の服薬指導までの流れ

オンライン服薬指導と比較するために従来の服薬指導まで流れをご紹介します。薬剤交付時に行われる対面での服薬指導を受けるまでの流れをみていきましょう。

薬局へ処方箋を持参

医療機関で診察を受け医師により薬剤が処方される場合は処方箋が発行されます。発行された処方箋には使用期間があり発行日を含めて4日以内に調剤薬局へ持参します。

処方箋をもとに薬剤師が調剤

調剤薬局では持参された処方箋をもとに保険薬剤師が薬学的知見と併用薬や服薬情報などの患者情報に基づき処方箋のチェックした後に薬の調剤を行います。

薬剤師による薬の指導や質問対応

調剤された薬剤の交付が行われます。ここで処方された薬剤を適正に使用するために、保険薬剤師による情報の提供や薬学的知見に基づく指導が行われます。また、薬に対する質問や不安、疑問などがある場合は、この服薬指導を受ける際に薬剤師に相談します。

オンライン服薬指導の疑問点

オンライン服薬指導では、従来の服薬指導を受けるまでの流れとどういった点が異なるのでしょうか。オンライン服薬指導を利用する場合に考えられる疑問にお答えします。

薬剤師による服薬指導は必要?

従来の服薬指導では、患者は処方箋により調剤された薬剤を受け取る場合は、対面により服薬指導を行わなければなりません。オンライン服薬指導はこの「対面」の定義が変更されましたが、薬剤師による服薬指導は必要です。そのため、改正薬機法の下では、原則として日ごろから対面による服薬指導を対応している薬剤師によるオンライン服薬指導を受けることが必要とされます。

処方箋はどうすればいいの?

希望があれば処方箋を発行した医療機関から薬局に送付してもらうことが可能です。送付が可能となる薬局はオンライン服薬指導に関する一定の条件(医師と服薬指導計画を共有しているなど)を満たしている必要があります。しかし、現在(令和3年1月時点)は処方箋の取り扱いについての要件が緩和されています。オンライン服薬指導を利用したい場合は処方箋を発行してもらった医療機関に問い合わせていただくことをおすすめします。

オンライン服薬指導を利用した場合の薬の受け取り方は?

調剤された薬剤は郵送または配送により受け取ることが可能です。保険薬局側は調剤済みの薬剤を配送するための手順をあらかじめ準備し対応できるようにしています。調剤された薬剤は品質が保持された状態で速やかに患者本人の手に渡ります。

患者のメリットは?

オンライン服薬指導を利用した場合に患者が期待できるメリットはなんでしょうか。オンライン服薬指導の利用を後押しするメリットをご紹介いたします。

自宅で薬の相談や服薬指導を受けられる

スマートフォンやパソコンなどの情報通信機器を通じて服薬指導を受けることができるので、自宅に居ながら保険薬剤師による薬の相談や服薬指導を受けることができます。

医療機関や薬局での待ち時間が削減

オンライン診療やオンライン服薬指導は医療機関や薬局と事前に実施する時間帯のすり合わせを行っています。今までは診療や対面での服薬指導を受けるために医療機関や薬局で待っていた時間の削減が期待できます。

新型コロナウイルスの感染防止対策

新型コロナウイルスの感染が拡大している状況下では感染防止の対策としての役割が期待できます。対面での服薬指導に替えてオンライン服薬指導を利用することで、保険薬剤師や保険薬局スタッフだけでなく待合室での他の患者との接触機会も減らすことにつながります。

オンライン診療・服薬指導対応か問い合わせましょう

オンライン診療やオンライン服薬指導は必ずしもすべての医療機関や薬局での対応が可能なわけではありません。医療機関や薬局では実施のための施設基準やオンライン診療やオンライン服薬指導に対する保険診療算定のための要件を満たす必要があります。また、すべての症例でオンライン診療やオンライン服薬指導対応が可能なわけではありません。オンライン診療やオンライン服薬指導を希望する場合は、希望する医療機関や薬局へ問い合わせをしてみましょう。

薬の情報提供の新たな医療サービスの活用を

新型コロナウイルス感染症の拡大収束の兆しがみられない現状において、人との接触機会を減らすことができるオンライン服薬指導は新たな医療サービスを提供するシステムとしての活用が期待されます。現状(令和3年1月時点)は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う時限的・特例的な措置が講じられており運用ルールが緩和されています。これによりオンライン服薬指導は幅広い方にご利用いただける可能性がありますので、興味がある場合は医療機関や薬局へ問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。
参考文献
オンライン服薬指導の運用ルール見直しへ
オンライン診療の適切な実施に関する指針
オンライン診療料の届け出、3か月で3.4倍に
保険調剤の理解のために
人との接触を8割減らす、10のポイント
新型コロナウイルス感染症対策本部(第27回)
薬剤師によるオンライン服薬指導の規制動向、コロナウイルス対策で特例
オンライン服薬指導の運用ルール見直しへ
電話や情報通信機器による服薬指導の実施状況
2020年6月までの初診からのオンライン診療は5,608件、電話診療を下回る 検討資料で判明
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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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