緑内障の目薬をまつ毛美容液として使用してもいいの?ルミガンの効果効能、副作用について解説
更新日:2024年06月10日
視野の悪化予防や眼圧を下げる効果が期待できる一方で、まつ毛の育毛効果が期待される「まつ毛美容液」としても知られています。
含有されているビマトプロストはアメリカFDAでも効果が認められていますが、用法要領を守らなければ、眼球やまぶたに副作用を引き起こしてしまうかもしれません。
そこで今回は、緑内障治療薬であるルミガン点眼液の効果効能と副作用について解説していきます。
ルミガン点眼液の使い方も解説していますので、正しい使用方法を知りたい方はぜひ最後までお読みください。
ルミガン点眼液とは
ルミガン点眼液は緑内障や高眼圧症の治療薬として処方され、視野の悪化を防ぐ効果や眼圧を下げる効果があります。
その一方で、副作用にまつ毛の異常(長く、太く、濃くなる)が見られ、その効果を逆手にとり「まつ毛美容液」として活用できると知られています。
含有されているビマトプロストはアメリカFDA(U.S. Food and Drug Administration:米食品医薬品局)でも効果が認められ、医療用のまつ毛美容液として用いられるほどです。
ルミガン点眼液の使い方
使用タイミング
ルミガン点眼液の使用タイミングは、「霧視」などの副作用軽減のために夜の使用を勧めることが多いです。とはいえ朝に点眼しても問題はないため、忘れないタイミングで点眼するとよいでしょう。もし朝に点眼するとすれば、副作用軽減のために朝の洗顔前に点眼するのがおすすめです。
頻回投与により眼圧下降作用が軽減する可能性があるため、1日1滴、1日1回の使用は遵守しましょう。
目元の汚れはしっかりと落とす
点眼前は石けんで手をきれいに洗い、目元の汚れを落として点眼しましょう。
メイクをされる方は、メイク前に点眼するかメイクをしっかり落としてから点眼すると、感染症にかかるリスクを予防できます。コンタクトレンズをつけている方はレンズを外してから点眼し、15分以上間隔をあけてからレンズをつけてください。点眼薬によりレンズと眼球が吸着してしまう恐れがあるため、必ずレンズは外してから点眼しましょう。
まつ毛美容液を塗る場所
まつ毛美容液として使用する場合は、ハケを使って上まぶたのまつ毛の根元に塗りましょう。この際、まつ毛の根元から皮膚側にはみ出してしまった液体は必ず拭き取るようにしてください。点眼液を皮膚についたままにしてしまうと、目の周りに黒ずみができてしまう可能性があります。
片方の目から汚れや感染を広げないためにも、両側の上まつ毛に塗る際はハケの使い回しはせず、片方ずつ新しいハケを使いましょう。
ルミガン点眼液の副作用
充血
副作用として頻繁に見られるのが結膜の充血です。ルミガン点眼液には血管を太くして血流をよくする「血管拡張作用」があります。そのため、点眼すると白目の表面部分の血管や視神経の血管も太くなり、結果として充血が見られるのです。もし点眼後に長時間充血が続くようなら、医師に相談して様子を見てもらうとよいでしょう。
角膜上皮障害
ルミガン点眼液の副作用として角膜上皮障害が見られる場合があります。
角膜上皮障害として見られる可能性があるのは、以下の3つです。
・点状表層角膜炎
・糸状角膜炎
・角膜びらん
目の痛みや目がしみる、痒みなどの自覚症状が続く場合は、直ちに病院へ受診しましょう。放置すると角膜の病気や視覚障害の原因になりますので、心配な方は必ず医師に相談してください。
色素沈着
点眼液を皮膚についたままにしてしまうと、目の周りに黒ずみができてしまう可能性があります。まつ毛の根元から皮膚側にはみ出してしまった液体は、ティッシュペーパーなどで必ず拭き取るようにしましょう。
また、点眼後に洗顔をする方法も色素沈着を予防する有効な手段です。洗顔できない場合は、濡れたタオルやおしぼりなどで拭き取るようにしましょう。
処方には医師の診察が必要
ルミガン点眼液の処方には必ず医師の診察が必要です。近年ではフリマアプリなどで流通するケースも見られますが、期待できる効果を得られない場合があります。
そのため、ルミガン点眼液を処方してもらいたい場合は医師の診察を受けましょう。もし忙しくて病院に行けないという方は、オンライン診療も一つの選択肢です。病院やクリニックに直接行かずに診察が受けられるため、まずはお気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はルミガン点眼液の効果効能と気をつけるべき副作用について解説しました。
まつ毛美容液としてまつ毛の育毛効果が期待できる一方で、用法容量を守らなければ充血や角膜上皮障害、色素沈着などの副作用を引き起こす可能性があります。購入する際はフリマアプリなどを使用せず、必ず医師の診察を受けて処方してもらうようにしましょう。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、まつ毛美容液としても知られるルミガン点眼液のオンライン診療にも対応しております。治療効果や副作用など、ご心配な方はお気軽にご相談ください。
受付時間:平日10:00~19:00
医師
松澤 宗範
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皮膚科, 形成外科, 総合内科, 美容外科, 美容皮膚科, 先端医療, 再生医療
2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業 2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医 2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局 2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科 2017年4月 横浜市立市民病院形成外科 2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科 2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職 2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長 2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
ルミガンの使用にはいくつかの副作用が伴う可能性があります。目の赤み、かゆみ、乾燥、または色素沈着などの症状が現れることがあります。重要なのは、これらの副作用が起きた場合には速やかに医師に報告することです。
医師から指示された通りに正確に使用してください。通常、ルミガンは1日1回、就寝前に点眼する形で使用されます。まつ毛に使用する場合は、専用のアプリケーターに少量をとり、上まつ毛の根元にのみ塗布する方法が一般的です。
ルミガンは長期間使用することで効果が現れますが、定期的に医師の診察を受けることで、副作用や状態の変化を適切に管理することが重要です。
もし副作用が重い場合や予期しない反応が見られた場合には、使用を中止し、すぐに医師の診察を受けることが必要です。