AGAの正式名称はAndrogenetic Alopeciaで、日本語では「男性型脱毛症」と言います。成人男性に起こる脱毛症で、思春期以降に頭頂部や額の生え際が、両方もしくはいずれかが薄くなります。

早いケースだと20歳頃から症状が見られます。また、日本皮膚科学会によると、日本人男性のAGA発症率は約30%と発表されており、男性ホルモンの増加の影響や遺伝が関係していると言われています。

AGAは時間が経つにつれて症状が進行する疾患であるため、放置すると症状が次第に悪化します。髪のハリやコシがなくなった、細く短い髪の毛が増えた、髪の毛のボリュームが少なくなったなどの場合、AGAの可能性があります。

AGA(男性型脱毛症)って何？ 原因や治療薬、治療法について徹底解説

下記の表から分かる通り、全体から見ると20〜30代のAGA発症率は約30%になります。

参考：Takashima T et al.In: Orfanos CE et al, eds. Hair Research Springer Berlin, Heidelberg New York: 1981: 287-293

AGA治療の対象年齢はクリニックごとに変わります。というのも、AGA治療薬の影響で男性ホルモンの働きが抑えられてしまうからです。AGA治療薬は未成年に使用することはできず、現在のところ日本においては20歳以上が対象となっています。

なお、制限の対象は治療薬に限り、自毛植毛やメソセラピーは20歳未満でも治療を受けられることがあります。そのため、10代でAGA治療を希望される場合は、薬物療法以外の方法を提示されることが多いです。

AGAが原因の薄毛症状が起こり出す年齢は人によって異なりますが、治療自体に年齢制限は設定されていません。そのため、若い方で薄毛が気になっている場合も、60代になって薄毛が目立ち始めた場合も、AGA治療に取り組むことで改善効果が期待できます。また、治療内容は年齢関係なく同じものとなります。「今更遅い」と思わずに医師に相談することをお勧めします。

上述したとおり、AGA治療の対象年齢はクリニックごとに違います。通常は20歳以降が対象と設定されていますが、薬物療法以外の治療法は未成年でも治療を受けられます。

「若年性脱毛症（若ハゲ）」という疾患があるように、20代の若い方でもAGAによって薄毛症状が起こることがあります。しかし、20代では男性ホルモンの増加の影響によって起こっていることはあまりなく、多くのケースでは様々な要因が絡み合って起きています。例えば、ストレス、乱れた食生活、睡眠不足などの乱れた生活習慣と遺伝要素が複合しているケースです。

AGAの内服薬を用いた治療では、患者様の生活習慣をお聞きし、その内容を基に生活習慣改善指導なども行います。絶対ということはありませんが、20代で治療を開始した場合、症状も軽度で、薄毛の原因も除外しやすいので、高い改善効果を見込めます。

危機管理がしっかりしている方は、30代からAGA治療に取り組まれることが多いです。30代で大きく薄毛の範囲が広がってしまっている方もいらっしゃいますが、多くの場合は若干髪の毛が少なくなってきているくらいでしょう。

通常、医師の指示に従って治療薬を使用すれば、薄毛の原因であるDHT（ジヒドロテストステロン）の働きを阻害し、治療3ヶ月目に入る頃には回復の兆候を実感して頂けます。お薬を使用したことで一時的に脱毛が起こる「初期脱毛」の時期を乗り越えれば、抜け毛の量は段々と少なくなっていくので、毛量も徐々に元の状態に戻り、症状の悪化を防ぐのみならず回復も狙えるようになっていきます。30代後半に差し掛かる前から治療に取り組むのがお勧めです。

40代からAGA治療に取り組む場合、多くの場合、はっきりと頭皮が露出しているというわけではないですが、自分で鏡を見ても、他の人が見ても気になるくらいまで薄毛症状が進行しています。

「まだ治療するほどではないかな」と治療に本腰を入れていなかった方が、「治療しないとそろそろやばいかも」と思い出し、はっきり言えば、少し治療を開始するには遅い時期となります。

薄毛治療に取り組むベストなタイミングは、「まだ治療するほどではないかな」と思っていた時期なので、頭皮が多少見えているような状態は、満足いく発毛効果を得るのが難しくなっていきます。もちろん、治療効果は患者様の頭皮状態なのかによりますが、現状維持もしくは現状維持+αくらいになることが多いです。

「白髪が生えてくる頃にはAGA治療薬は使っても無駄」と誤解されている方もいらっしゃいますが、AGA治療薬は白髪が生えていても効果があります。白髪は、メラノサイトという色素形成細胞が毛母細胞に黒いメラニン色素を届けられなかったために起こり、薄毛の仕組みとは全く異なります。

そのため、白髪が増えてくる50代以上の方も、現状維持であれば期待できます。なお、黒髪が元あったように生えてくるというわけではなく、白髪が生えてきたり、抜け毛の本数が少なくなったりします。

また、白髪も抜けてしまって頭皮がはっきり見えている場合は、悪化抑制+αが目標となり、少し毛量が回復するかもしれないというような期待感になることがあります。DHTの作用は患者様の遺伝傾向によって程度が異なりますが、薄毛症状がはっきり現れている場合は改善効果はあまり期待できません。

しかし、治療せずにいると進行していくだけなので、現状維持+αを希望されるならば早めに相談することをお勧めします。

AGA治療は本当に効果あるの？治療方法や効果の感じ方について解説

フィナステリドは、毛髪を衰退させて抜け毛を引き起こす男性ホルモンを抑えることで、薄毛の進行防止が期待できます。

「フィナステリド錠」には、日本で初めてAGA治療薬として登場した「プロペシア」と同じような成分が含まれており、効果が承認されている後発医薬品です。

2015年に国内で認可が下りたことで、昨今は複数の医薬品メーカーが取り扱っています。それまでAGA治療のためにプロペシアなどの治療薬を長期的に使っていた方にとっては、ジェネリック医薬品が登場したことで治療費の負担が軽くなりました。

AGA治療はフィナステリドだけで十分？フィナステリドのみで得られる効果について解説

ミノキシジルは、高血圧治療薬（降圧薬：血圧を低くするお薬）に配合されている主成分で、血管を拡げて血圧を低下させる作用があります。ミノキシジルを長期的に使っていたほとんどの方に多毛の症状が起こったため、薄毛治療への活用が期待され、育毛剤としても使われるようになりました。

内服薬は、基本的に医師から処方を受けなければならない医療用医薬品です。体内の血中からお薬を吸収するため、外用薬よりも有効だと考えられています。

外用薬は、ミノキシジルの成分濃度が5%以下のお薬（女性用育毛剤の市販薬は1%濃度）であれば、通販やドラッグストアなどでも入手できます。5％濃度の外用薬として、大正製薬の「リアップ」やファイザー社の「ロゲイン」などが有名です。

ただし、ミノキシジル成分が5%以上（女性の場合は1%以上）の濃度が高い外用薬は、病院で処方してもらう必要があります。

自毛植毛は、ご自身の側頭部と後頭部の髪の毛を採取し、患部に移植する治療法で、AGAに効果的です。髪の毛の成長に関わる組織も一緒に採取するので、移植が完了した後も成長し、生え揃ってきます。

メソセラピーは、注射やレーザーなどを用いて直接患部に有効成分を注入する治療法です。手術を必要とせず気軽に行えるので、人気の治療法となっています。

また、メソセラピーは毛髪治療だけでなく、スポーツによるケガや関節炎などの治療、美肌やリフトアップ、にきび、セルライト除去、痩身などの美容医療にも用いられています。

「メソセラピー」ってどんなAGA治療方法？？特徴や効果、副作用について解説

AGAは時間が経つにつれて症状が進行する疾患であるため、放置すると症状が次第に悪化します。しかし、症状が軽度であれば、早期に対策することで回復の見込みがあります。また、AGAの症状が重度になると治療前後で毛の量の差が目立ってしまうことを懸念する方がいます。このようなことが起きないよう、早期に治療を始めることが大切です。

抜け毛や薄毛にお悩みにもかかわらず、多忙で治療を中々開始できていないという場合、AGAのオンライン診療がお勧めです。職場や自宅など遠隔地からでも予約や診察が可能です。是非ご活用ください。

AGAは加齢よりも遺伝が深く関係する疾患のため、若い方でも発症することがよくあります。

治療開始のタイミングは早いほど良いですが、40〜50代で治療に取り組み始めた患者様も多いです。AGAが原因の薄毛を改善するために、可能な限り早く治療を開始しましょう。

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、AGAのオンライン診療に対応しています。効果や副作用など、分からないことがあれば遠慮なくご相談ください。

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