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初診患者のオンライン診療が解禁!新型コロナ禍で変わる医療機関の対応

監修医師 木村眞樹子
2021年01月25日
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴ってオンライン診療に関する規制が緩和されたことで、オンライン診療を以前より利用しやすい状況になっています。その一例として、規制緩和以前では対象となっていなかった初診患者もオンライン診療を受けられるようになりました。今回は、新型コロナ禍で変化したオンライン診療について詳しく解説します。

オンライン診療とは

オンライン診療は、患者が電話や情報通信機器を用いて医師の診察を受けることができる受診システムです。つまり、オンライン診療は病院やクリニックなどの医療機関へ直接行くことなくが受診できます。現在のオンライン診療は、2018年3月に厚生労働省が出した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(2019年7月に一部改訂)に沿って運用されています。

新型コロナウイルス感染症拡大により導入する医療機関が増加

オンライン診療は医療機関へ直接行かずに医師の診察を受けることができます。したがって、医療機関側としては、施設へ出入りする人数を削減できるため、新型コロナウイルス感染症の院内感染に対する予防策として有効だと考えられます。このことから、オンライン診療を導入・利用する医療機関が増えています。

オンラインによる診療可能な条件は?

受診を希望する全ての人がオンライン診療によって医療機関を受診できるわけではなく、オンライン診療によって受診ができる患者には条件があります。

従来の対象患者

「オンライン診療の適切な実施に関する指針」によれば、原則として健康状態を医師が把握している慢性疾患で再診の患者がオンライン診療の対象となります。また、再診でもさらに条件があり、
・初診から3ヶ月経過
・直近3ヶ月でオンライン診療を受ける医師と対面診療を毎月実施
・患者同意のもと、診療実施計画書作成
を満たす必要があります。
例外として、AGA(男性型脱毛症)治療や禁煙外来などは初診からオンライン診療の対象となります。

新型コロナ感染拡大により厚生労働省が基準を緩和

オンラインによる診察は自宅での受診が可能となるため、病院やクリニックなどの医療機関を直接行く必要がなくなります。したがって、オンライン診療は外出機会や医療機関へ出入りする人の数を減らすことができることから、感染症の拡大防止策としての効果が期待できます。
実際に、2020年4月10日に厚生労働省から発出された事務連絡「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」により、オンラインや電話による診療を普及させる目的でオンライン診療に関する規制が緩和されています。

初診患者のオンライン診療対応が解禁

オンライン診療に関する規制緩和により、時限的かつ特例的な措置として初診患者のオンラインによる診察が解禁されました。
また、定期的に開催されている「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」では初診のオンライン診療を適切に実施するためのルールについて議論が進められています。具体的には、
安全性に関するルール
信頼性に関するルール
安全性・信頼性双方に関するルール
に焦点を当てています。これらのルールについては今後も検討会で議論されていく予定です。

オンライン診療の研修を受けていない医師も可能

厚生労働省から出された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、医師が医療機関でオンライン診療を開始しようとした場合、医師はオンライン診療に関する研修を受講することが義務化されていました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って実施されたオンライン診療に関する規制緩和によって、必要な研修を受けていない医師でもオンライン診療を開始できるようになりました。ただ、この措置も期間限定的で、改めて定められた期間内に研修を受講する必要があります。

オンライン診療受診の流れ

医師の診察をオンライン診療によって受けるときの予約から診察、処方箋の扱いまでを紹介します。

電話やアプリでの事前予約

まず、オンライン診察を受けるためには、受診しようとする医療機関へ診察の予約を行う必要があります。予約は電話・アプリを使用する場合や医療機関のホームページから予約を行う場合もあります。
SOKUYAKU(ソクヤク)・CLINICS(クリニクス)・curon(クロン)・ポケットドクター・YaDocなどのアプリを使うと、オンライン診療の予約から支払いまでを一元管理できます。

電話・オンラインによる医師の診察

予約した時間になると診察が始まります。電話や情報通信機器に不具合がないか、診察が始まる前に確認しておきましょう。診察では、対面診療に比べて医師は限られた情報のなかで診察を行うため、できるだけ正確に健康状態や症状を伝えましょう。

医療機関から患者希望の薬局に処方箋を送信

対面診療のときと同様に、オンライン診療の場合でも医師が薬による治療を必要と判断したときは処方箋が発行されます。この処方箋に記載されている情報は、患者が希望する調剤薬局へfax等を用いて送信されます。この情報を基にして薬剤師が調剤し、服薬指導と薬の受け渡しが行われます。また、発行された処方箋は、最終的に調剤を行った薬局で一定期間保管されます。

症状や疾患によってはオンライン診療ができないことも

オンライン診療は自宅で医師の診察を受けることで感染症の拡大防止に繋がると考えられますが、得られる情報に限界があります。急性の疾患をはじめとして医師がオンラインによる診察が困難だと判断した場合は、医療機関で対面による診察を求められることがあります。

オンライン診療では処方できない薬もある

オンライン診療では、麻薬や向精神薬の処方はできません。
また、初診の場合は処方日数が7日、再診で薬に変更がない場合は30日の処方日数制限が設けられています。

まずはかかりつけ医や近隣の病院・クリニックに問い合わせを

電話・スマートフォン・タブレット・パソコンを用いたオンライン診療を受けたいと考えている方は、一度かかりつけ医や近隣の医療機関へ問い合わせてみましょう。また、内科・耳鼻咽喉科・消化器内科など、受診を考えている診療科がオンライン診療に対応しているか確認しておきましょう。
予約・診察・支払い方法などを確認しておくと、スムーズにオンライン診療を受けることができます。

今後も医療体制の変化情報を確認しましょう

遠隔診療から引き継ぐ形でオンライン診療は2018年から「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って運用されています。また、日本での新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い規制が緩和され、初診患者のオンライン診療が解禁されています。今後、新型コロナウイルス感染症の状況の変化によって医療体制が変化していくことやオンライン診療に関する指針が改訂されることも考えられます。したがって、オンライン診療を取り巻く環境を定期的に確認し、必要なときに滞りなくオンライン診療が受けられるように準備をしておきましょう。
参考文献
厚生労働省 オンライン診療に関するホームページ
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針 平成 30 年3月 (令和元年7月一部改訂)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の 時限的・特例的な取扱いについて
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
公益社団法人日本精神病院協会 オンライン診療に対する日本精神病院協会の見解
厚生労働省 第13回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会
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監修医師 木村眞樹子
現役医師、産業医 10年以上大学病院で臨床に従事、産業医として企業の健康経営にも携わる 2019年より医療ライターとしても活動している
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